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一年生日記  2009年4月

今日で4月も終わりですね。
冬に石川県七尾に行ったとき、ぶらり能登半島のキャンペーンをやっていて、スタンプ押してアンケートに答えてきたら、なんと生きた甘エビが当たりました。
かつて、抽選に当たったのは「豚しゃぶ肉300グラム」というのがあったくらいですので、狂喜乱舞。
木曜日に届けてもらい、酸素の入った海水の中でぴゅーんと動く甘エビが15匹入っていて感動。
しかし生きていると新鮮ですが、かわいそうで食べられない。
エビやカニは苦痛を感じると聞いたことがありますから、国によっては踊り食いを禁止しているところもあるらしい。
しかし、海水から出して皿に並べたら急におとなしくなって、あゆみが「うち無理かも」とか言っていたけれど、無事に2尾ずつ味わうことができました。
ぷりぷりして最高においしかった。
殻は出汁をとり、翌日シーフードカレーにしたら、飛び切りおいしくできました。

七尾の一本杉通りは今頃、花嫁のれん展でにぎわっていることでしょう。
(去年の10月、安田邸で大盛況だった「花嫁のれん展」です)

安田邸は昨日から五月飾り。
2日の土曜日から6日まで連日公開しております。
門の修理もほぼ終わり、工事現場のような外観ではなくなりました。
どうぞお出かけください。(10時半から4時。開門は3時まで)



安田邸のボランティアに79歳の母がデビュー。
日本一小さいミュージアムショップ、と称している安田邸内半畳店ですが、人手がなくてなかなかオープンできませんでした。
日本家屋の安田邸は腰掛もなく、つかまるところも少ないので、私も同様、母には居づらい場所ですが、小さな椅子を用意して、このショップでお手伝いしてもらうことにしました。
一日家にいても誰とも話すことがないし、とお弁当を持参で雨の日もきてくれます。
おかげで報告書や谷根千も売ることができるようになり、2日めには早くも「カリスマショップ店員」と呼ばれております。
今日は永徳斎図録をメインに据え、買う人の目線で商品を並べている。
なかなかですな。

母はとにかく新しいものに挑戦したいという。
五月飾りの吹流しのほつれもちょこっと針仕事で直して、みんなに褒められたとうれしそうだった。

八重桜が咲き出すと、ソメイヨシノの何倍もついている花びらが地面に一面広がって、美しい。
最近、安田邸のイチョウの木が鉛筆みたいに枝を切られてしまいました。
大きくなりすぎたので、伸びすぎないようにばっさりやったらしいのですが、ちょっと可哀想。
イチョウの木は油分が多く、火災から家を守ってきた、とボランティアのひとりが聞いてきた。
確かに巨木になりすぎて困っている例もある。
どうしたものか。

昨日、国立博物館平成館で、財団法人ナショナルトラスト設立40周年の記念行事があり、アレックス・カーさんの講演を聴きました。
徳島や京都の古い茅葺民家、町屋を再生させ、使っている様子を写真を見ながらの話。
その中で街路樹の剪定について、短く枝を切られた日本の街路樹と緑茂る中国の街路樹の写真を交互に映されました。
日本は葉が落ちる前に枝を短く剪定する、この木は何か悪い病気にかかっているんですか?と聞かれたという話など。
これは極端な例かもしれませんが、実際、昔は当たり前だった落ち葉掃きを迷惑な作業だと思っている人が増えてきているようです。
桜も咲いているときはきれいと愛でても、散って、雨が降ってあちこちに花びらが張り付くと、近所の人から町会長さんに苦情がいくという話を聞いたことがあります。
実のなる木を街路樹に植えておきながら、実のなる前に剪定するという話も実際に聞きました。

あゆみが保育園の頃、初冬の夕方家に着くと、家の前は落ち葉の山。
その中を走り回ったり、頭からかぶったり。
周りを見渡すと落ち葉のあるのはうちの前だけ。
竹箒を買って、暗くなってから落ち葉集めをしたものでした。
今は隣の空き地に5軒の家が建ったのでほとんど落ち葉が溜まらない。
空き地に木があったわけではなく、裏のお寺の葉っぱだったのですが、家を建てるとき住宅販売側の要望でかなり切られたのです。

講演で見た写真は非常に特徴的なもので、日本の街路樹の総てとはいえません。
園芸や樹木の専門家に口を出すなと叱られそうですが、ちょっとさっぱりしすぎ。

安田邸の落ち葉も近所にご迷惑をかけていることでしょう。
でも、落ち葉を掃く幸せ、秋を感じる喜び、秋は葉っぱが落ちるもの、そう考えてくれたら、もっと都会に木が元気よく、堂々と枝を広げられるのではないか。
ボランティアも次から次と落ちてくる木を見上げ、きりがないねー とか言いながら、いい汗をかくのです。

伐採、伐根される木も、世代交代なんていう言葉でこの世からさようならすることがないように。



昨晩はYさんのお土産の海のものに舌鼓。
岩牡蠣、モンゴウイカのバターいため、カツオのタタキに小さいサザエのつぼ焼き、チャンバラ貝の塩茹で、食卓の上何から何までお世話になります。
(チャンバラ貝って、しっかりした巻貝から、ちょこっとだけ刀の先っぽが見えているような貝で、引っぱってみると、とっても少しだけ身が出てくる不思議な食べ物でした)
本日は読者の方から初物のエンドウ豆と新玉ねぎをいただき、マンション上のがくちゃんのお母さんから北海道のジャガイモ。皆様のおいしい物で生きております。

テレビでお弁当の特集をしていた。
「けっこうもやしは足が速いんですが、こうやってゆでたものをドレッシングにつけておくと2日くらいは弁当に入れることができるんです」という。
長女に「もやしの足が速いって知ってる?」と聞いてみた。
「腐りやすいってことでしょ」という。
わかっているじゃないの。
長女は中学生の頃だったか、「お母さん、愛嬌って数字ではかるんだね」というので、「えっ?」と思ったら、愛嬌とIQを聞き違えていたらしい。愛嬌が130ってなんだろうね。
そんなわけで、大学を卒業したけれど、実際の意味がわかっていないのではと思った次第。
隣にいた長男に「実の母親にそこまで疑われて」と言われてしまったけど。
ちなみに学校から帰ったあゆみに聞いてみると、「芽が伸びるのが早い」という答え。
やっぱりおねえちゃんは一日の長、と言うか8年の長でした。



暖かい日が続き、目の前の須藤公園は桜吹雪。
印刷所に入っている束の間のほっとする日々です。

日曜日も光源寺の境内で「ほおずき千成り市」の顔合わせを兼ねたお花見に1時間だけ参加。
お日様の下で、畳敷きの宴席。
持ち寄りの珍しいお料理に舌鼓を打ち、素顔の水族館劇場の役者さんたちにもお会いできました。
早稲田の演劇博物館で水族館劇場の軌跡を8月まで展示しているそうです。
しのばず通りを走るバスに乗って行ってこなくては。

この日は珍しく、長男長女、母も参加。いつも谷根千の発送を手伝ってくれる林さんご夫婦、さとこさん、それに、美術をやっている学生さん二人もほおずき市のメンバーにご紹介することができ、広がりを持つことができた。
この日いただいた光源寺の通信にこんなことが書いてあった。
お金のかからないお布施の話。
優しい心、優しい言葉など「見返りを求めない心に自分の心を向けていく」仏教の大切な修行の一つだという。
病院の脱ぎ捨てられたスリッパをそろえるのも、エレベーターでお先にどうぞと言う気持ちも、困っている人の話にちょっと耳を傾けるのも。
自分の時間を布施したという「時間の布施」になると言うことです。
こう思えば、いろいろ自分のしてきたこともやってあげたと思わずに済む。
納得でした。


今日もお花見日和。
ミルミレで埼玉大の無料アルバイト吉田さんとさとちゃんとカレー。
ランチのお弁当もできるから、とチェトンさんの奥さん。

そうそう、今日からあゆみは3年生。
春休みの生活記録に、親の一言、書いてよ。どうせ一言じゃないだろうけど。
何かこうかなー?
受験の応援してますって、書いておけば。
受験生って言わないでって言ったのは誰だっけ?

また学校訪問とか、説明会とか、土曜日ごとに行くんだろうな。
親の楽しみもここまでってことかな。

土曜日の午後、母と日暮里舎人ライナーに乗ってみた。
西日暮里駅から。
上から見下ろす町の風景はまったく違う。
高さ五階くらいのところを走る。
電車は満員。一番前に子どもでにぎわっている。
コンピュータ制御の自動運転装置のライナーなのだ。
上から見る景色は桜の名所も一目瞭然でいいけれど、このライナーの脚の下の人たちは、歓迎しているのだろうか。
舎人ライナー沿線から開成学園目指す人も増えたんだろうな。
ビルの壁面、客の目の高さにポスターが貼ってあったのでびっくり。
新し物好きの母も一度は乗ってみたかったという。
昨日も一人で神田川沿いの桜を見、芭蕉庵や椿山荘に足を踏み入れたという。
あと2ヶ月で80になるが、初体験にわくわくしている。

終点の見沼親水公園で下り、川沿いに歩く。
時々腰掛けて休む。
母にキャベツをまだ食べているのかたずねてみた。
それが、おなかの調子が悪くなってやめたという。
それで考え付いたのは、食後にすぐ入れ歯をはずすというダイエット法。
机の上に食べ物があっても、入れ歯なしじゃ飴かお茶くらいしか飲めないもんね。という。
大体食べ物を机の上に置かなければいいじゃないの。
だっておいしそうなもの見ると、ああ、これお父さんが好きだったなって、買いたくなるんですもの。
おいしそうな物を買って、仏壇にお供えすると、すぐお下がりをするらしい。
きっといつかは食べてるね。

帰り道、川沿いにある相撲部屋(境川)へ帰ってくる一団に出会った。
お相撲さんとすれ違ったとき、その一団からほわーんと甘い香りがした。
化粧品でもない、なんだか和風のやさしい香り。
ナンダロウ?

帰りは一番前に座って、鉄子を演じてみたが、疲れて眠ってしまった。




金曜の夜は誘われて谷中で花見。
谷中ウロウロさんが書いていた日暮里・奈暮里(ナポリ)釜焼きピザと書いたお芋やさんがトラックで通りかかり、温かいスイーツ、焼き芋を買わないかと声をかけられた。(もちろんピザはない)
暗闇で私たちは手探りながらもご馳走を食べておりましたので、辞退いたしました。
おじさんは、「そこの交番のところにいるから、また来てね」と言いました。
「ちぇ、いいよ、買わねえんだろ」なんて、決して捨て台詞は言いません。
今度見かけたら買ってしまいそう。

その後にチラシを持った青年が、「温かいピザはいかがですか?」と声をかけてきた。
うーん、買ってあげたいけれど、こんなにご馳走があるんだよ。
誰かが、声をかける人を間違ったね、と。
確かに。
そのお兄さんは、「上司に行けといわれたので」と口走ったのがよくなかった。
へただなあ。
お芋やさんのトラックの隣に立っていたほうが売れるのではないか、という意見も。

ソラマメをほうじ茶で炊いたご飯や、ホタルイカの和え物。グワカモーレ(アボカド)などなど、心づくしのお料理が並んでいたんですから。
人ごとと思えなかったのは瑞樹。
俺たちも上野でやろうかって言ってたんだよ。
確かに店で電話かかってくるのを待っているだけでは売り上げは伸びない。
考えることはみんな同じって訳か。
他と違うアイディアが必要だね。

あゆみは桜越しに見えるおぼろ月を一生懸命携帯で撮ろうとしていましたが、難しかったみたい。

4月2日の痴呆症出版流通センターは地方小出版流通センターでした。変換ミスです。お詫びいたします。地方の小さな出版物を集めて売っていたお店です。なかなか面白い品揃えだったんですよ。

昨日の春雷は予告はあったけれど驚きましたね。
桜は咲けども、寒さと風でかわいそう。

東京堂神保町でのトークイベントのあと、3階のエレベーター前に森まゆみと谷根千コーナーができたそうです。前に並びのアクセス(痴呆症出版流通センター)にいた畠中さんが3階の担当で、一生懸命並べてくださったようです。ザ・サードフロアーという小さなペーパーも作っていて、なかなか面白そうな階になっています。覗いてください。

長女の卒業式も無事に済み、初めて袴姿を見ました。
学校に着物レンタル業者が出店を出していたらしく、そこで色柄を選び、朝、体育館で着付けたり頭をやってもらい、流れ作業で証書を持って記念撮影、そのまま式へ。
脱いだもの一式をアタッシュケースのような鞄で持ち帰り、家で脱いだ着物や袴をそのケースに入れて次の日に宅急便で送り返すという、びっくりするようなシステムが出来上がっているのでした。
成人式の時は自分で美容院を見つけ、朝の7時に行って紙と化粧と着付けが済むと、シビックセンターの式に駆けつけるのが精一杯で、写真館で写真を撮っている暇などなかった。
まあ、写真が残っているというのもこれから先どうなんだかわかりませんが。

日曜日はちょっとした集まりの帰りに久しぶりに子どもたちとカラオケに行った。
前に「お母さんの歌う歌は暗い」といわれたので精一杯明るい歌を歌ったつもりだったが、1音1語の昔の唄と違って、今のは一音に4つくらい言葉がある。
あゆみが歌ったのはほとんどラップのせりふみたいな曲で、「赤血球、白血球」みたいな歌詞。いつもお風呂場から聞こえてくる呪文みたいなのはこれだったのか。
30年前(私が今の長女くらいの頃)流行った曲は、昨日のことのようにみんな歌えるのに、今の曲のイントネーション、言葉の多さ、まるで頭に入らないしついていけない。
聴いたことあるよなーと思っても歌えない曲ばかり。タイトルも横文字だし。
長男によると、音楽は時代時代で新しいことをしていかないと売れないから、誰もやっていないことを作っていくんだよという。
どうも私の歌っている間はのんびりするのか、おしゃべりタイムになったり、トイレタイムになっている気がした。くやしい。
やっぱりカラオケは同年代と行くに限る。いやあ、母親とカラオケ行く子どもたちがエライという声も聞こえたが。

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