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一年生日記  2002年5月

蒸し暑い日です。
運動会も近付き、校庭で、走ったり踊ったりの毎日。
家に帰ると疲れて、夕飯もそこそこに寝てしまうあゆみ。
連日、朝風呂に入ってます。
でも髪の毛を洗っている暇はなし。
「おまえ、きたねーぞ」って、瑞樹兄。
朝は、仕方なく背中まで伸びた髪の毛をとかし、ゴムで結ぶ。
 前髪が目を隠すので、ピンでとめるようにと口うるさく言うわたし。
そうしないと顔が半分以上隠れている。
「寝ている間にきっちゃうぞ」とおどかすが、ピンでとめるのが嫌いで、いつもどこかにポイッと置いてしまう。
朝、このゴムとピンを探すのも一苦労。

おととい、瑞樹兄が髪の毛をきりました。
お母さん床屋ですが、いつも後に文句タラタラなので、お店できちんと切ってもらうようにいいました。
「でもね、床屋さんに行くとビッチリ切られちゃいそうだし、美容院に行くのは恥ずかしいし」
と。なかなか行かない。
そこで、いつもの母床になったわけです。
途中まではよかったけれど、右左の長さが違うだの、耳の脇が左右違うだの、うるさいったらありゃしません。
まあ、髪の毛なんてすぐ伸びるんだし、「瑞樹は、どんなふうに切ってもいい男だねえ」、とか少々おだてておけば、「仕方ねえなあ」などといってそのうち忘れるんです。

切る様子を見ていたあゆみが、私もやると言い出した。
気の変わらないうちに。
前髪を切る予定が、後ろも切ってもいいという。
「シャギーいれてね」という御注文。
(今流行りの梳いた風合いということか。金太郎カットは嫌なんだな)
でも、うちのハサミではそんな特別な技は使えません。
(もちろん腕の方も悪いのだが)
すきバサミをたてに入れ、シャギーもどきにしながら肩の位置で思いきって切った。
本人も気に入った様子。
文句タラタラは言わない女。

次の朝、学校から帰って来ると、「かわいくなった」といわれたとか。

洗うのも簡単だし、時々雰囲気も変わって、母としてもゴムやピンを忙しい時間に探さなくてもよくなったし、それになんだか短い方がイキイキして見えてかわいい。

時々こどもの髪の毛は切ってみるもんですね。






土曜日の午後1時頃、中学の保護者会から戻ると家の前が泥で汚れている。
おやおや、隣の空き地で誰かキックボードでもしたのかしら。
軽い気持ちで、玄関のとびらを開けると、チョコレートコーティングしたような靴が玄関に脱ぎ捨てられている。
玄関からリビングに続く廊下に泥の足跡。
この指の大きさから考えるとあゆみだな。
カーペットに足跡つけちゃよごれが落ちないんだぞ。
足跡がしだいに薄くなっている。
直進すれば風呂場、左はリビング。
どちらを覗いてもあゆみの姿はない。
リビングにいる人たちに聞いても誰も知らない。
まあ、雨の後だし多少の泥汚れは仕方ないな。
それにしてもどこに行ったんだろう。
昼御飯の支度をしていたら、なんとトイレからあゆみがヌッと出てきた。
その姿。
一同「ギエッー!! なんだこりゃー!!!」
Tシャツもキュロットスカートも真っ黒で柄さえわからない。
テレビで見る「泥汚れもへっちゃら」という洗剤のコマーシャルに出てきそうな姿。
「とにかくお風呂場にいって、着ているものを脱いで」
本人は何も語らない。
風呂に突っ込む。
見ると、風呂場のドアの把手も泥。その横に小さな手形。
トイレのドアの把手にも泥。その横に手形。
もちろんトイレの電器スイッチにも泥と手形。
トイレを開けた父親が「うわあ、こりゃすごい」などと言うのが聞こえる。
トイレの床、便器、スリッパにいたるまで泥だらけ。
おそらく外で遊んでいて、急にトイレに行きたくなり、駆け込んだというのが当たりだろう。
父親は、雑巾を持ってあちこち拭きまくる。
洋服は?
「ゴミ箱」。
洗わないで、捨てるか悩んだけれど、とりあえず洗ってみることにした。
何度水を取り替えても、泥で濁る。
その間にも玄関で靴を見つけて叫ぶ兄の声。

「わんぱくでもいい、元気に育ってくれれば」というセリフがあったけど、こんな子は仰木家では初めてだなあ。

何かと驚かされることの多いヤツです。








昨日は母の日でしたねえ。
母の日に、自分が母であることよりも娘であることのほうに気をとられておりました。
その日になってから、ああ、どうしようといつも思うんだ。
それではいけない。
お花でもなんでも、心が通じれば喜んでもらえるんだ。
そう思って、主人の母にはアレンジフラワーを送ることにし、実家の母には植木を持参しました。
日曜日に義母からお礼の電話があって、一時間もいろいろと話をしました。
会いには行かれなかったけれど、よかった。

午後は、あゆみとお話会に参加し、夕方になった。
去年も一昨年もたしかみんなで夕飯を作ってくれたよな。
そんなことを考えながらスーパーに行った。
心無しか、子供の買い物客が多い。
何か家で作るんだな。
今日の我が家と言えば、長男は夕方までバイト。
長女は友だちの家でもんじゃ焼きパーティー。
次女と次男は家にいるものの、二人で何か作りそうな気配はない。
あきらめて、夕飯の支度をしておりますと、会社に出かけた主人から今日は外で食べるからという電話。
なんだ、3人だけか。
たくさん包んだ餃子も半分は冷凍室へ。
食事も終わった頃、あゆみが「お母さんに」と折り畳んだような紙をくれた。
これは、長男が自分の部屋の壁紙を剥がしたやつだ。
花柄が気に入らないとベリベリっと剥がしたのだ。
その花柄の中をあけるとたくさん紙が貼ってあって、「あけて」。
そっちこっちめくると、電器の傘やらテーブルやら、ドアやら、いろいろ描いてある。
何でこれをプレゼントにしたんだろう。
「ありがとう」と言いながらちょっと???
でも、気持ちが可愛いじゃないか。
ずっと午前中ベランダで見つからないように描いていたんだから。
クマちゃんの絵と。
それに小さな黄色い紙の固まりもくっついていた。
広げてみたら、肩たたき券と足もみ券。
母の日の定番のようなプレゼントだが、これがなんて言っても一番嬉しいな。
「今すぐ使ってもいい?」ときくと「いいよ」という返事。
10分、20分、30分、40分、50分という5枚綴り。
10分券が5枚なのかと思って、50分のを切り離して「お願いします」と言うと、「50分て、今から何時までだろう」と時計を見ている。
今8時15分だから9時5分までだけど、そんなに長くいいの?
「うん」。とトントン始まった。
あゆみの小さな手で叩くのだから、私の亀の甲らのような肩にはくすぐったいくらいのものだが、でもなんだか嬉しい。
瑞樹が券を見て「あゆみも賢いじゃない、肩たたきとは。肩もみ券にしないところがね。お母さんの肩はかたくて揉めないもんね」。
それでも、時々モミモミはしてくれました。
20分くらいしたら、なんだか手が熱くなってきて、「眠たーい」と背中に顔をくっつけてきた。
「もういいから、早く寝なさい」。
結局50分は無理だったけれど、小さくて可愛い手で揉んでもらっただけで気持ちよかったな。
自分が小さな頃同じようなことをした経験があるけれど、あの時、同じことを母は感じていてくれたのだろうか。
中々、母や父に肩揉んであげようかと言えないこの頃ですが、本当はこれが一番だなあ。









 連休明け、しとしとと雨模様です。お疲れはありませんか。
 ゴールデンウィーク前半の3日間は、あゆみと石見銀山、大森町をたずね、「鄙のひなまつり」に参加してきました。
あゆみは、そこで知り合ったきいちゃんと仲良くなって、一日中遊びました。
帰りは別れがたかったみたい。初めてで来た遠くの友だちです。

 後半4日間のうち、5月5日は、安田邸の五月飾りを急きょ玄関に展示することにしました。
朝9時から、鎧兜、陣羽織、弓矢、刀、太鼓、軍扇、盾、などお道具類を並べました。
 兜くらいなら出したことのある人も、鎧を見るのは初めて。ああでもないこうでもないと、初節句用のカタログを見ながら奮闘。
 この日は、急に決まったためにお知らせはできませんでしたが、それでもこの日、安田邸の前を通りかかった方に、見ていただくことができました。
 初節句の男の子も何人かいて、家族で記念写真をとっていた方も。
 途中で見に来たあゆみ。家のミニチュアサイズのとは違って、道具の数も多く、びっくりしているようでした。
 とくに金太郎が、熊を投げ飛ばしている人形に目がとまったようで、「お兄ちゃん何?」と聞くと、
長男が「金太郎、桃太郎、浦島太郎って、日本の三大太郎をおまえ知らないのか」って。
そんなのあったかいな。
(今はイチローの方が有名でタローは影をひそめたか。)
金太郎の話もそう言えば今はあまりポピュラーではないなあ。

 次の日の朝、台所におきっぱなしの菖蒲を発見。
「そうだ、菖蒲湯にするの忘れた」
 6日の夜、菖蒲を風呂に入れると、「何これ?」とあゆみ。
「この葉っぱ食べるんじゃなかったの?」
買い物から帰る時、菖蒲をもって来たのはあゆみだったので、ずっと食べるものだと思ったのでしょう。
「5月5日の端午の節句には、菖蒲湯にして健康を祈るんだよ」
「ふーん」。
分かったのか分かってないのか。
 私が髪を洗っていたら、知らない間に菖蒲の葉を一枚ずつはがして、ポキポキ織ってお風呂でおままごとしていて、風呂に浮いた葉はお浸しみたいになっていたのでした。

 きのう安田さんのお家の方が、菖蒲の葉を矢羽根形に切って髪に挿していらしたけれど、こういう風習もどんどん生活の中から消えていくんだなあ。うちでも兜出さなかったし。 

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