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一年生日記  2005年6月

6月でこの暑さにはまいります。
日記にいよいよ80号と書いたら、一週間のうちに届くと思った方がいるようで、すみません。
私の中では、もうすでにいよいよという感じではありますが、これから印刷に入ります。

谷根千は、取材した内容を記事にし、それを写植屋さんに出し、校正をし、また出てきたものを今度は取材した方に間違いないか確認し、これがとても長い期間かかるのです。
要領が悪いと叱られるかもしれませんが、夜遅くまで仕事して、こうなんですから、なんと言われても仕方ありません。

 配達、発送、集金、棚卸決算、お客様の応対、マスコミの問い合わせ、学生さんの論文のお手伝い、修学旅行生の対応、住宅情報を聞かれたり、店の休みや、場所を聞かれたり、祭りの準備をしたり、谷根千を純粋に作っている時間と、このようないろいろのことが重なって、谷根千は生まれてくるのです。

 日記には楽しそうなことばかり書いてあって、お気楽な人生を歩んでいるように見えますが、これは家族との短い時間のかかわりの中で、なんとか楽しく、家族とのコミュニケーションをとろうとしている、その中のエピソードにすぎません。
 日記を書くこと自体、時間がないのが実業ですが、楽しく読んでいるよ、と言ってくださる方の励ましで成り立っています。

 どうぞこれからも温かい目で見てください。
そして、谷根千は春夏秋冬に出るんだ、くらいの幅のある感覚でお待ち頂けると幸いです。


芋虫は脱皮前の皮を自分で食べるけれど、蝶になると、さなぎの皮は始末していかないんだね。
玄関に行くと、ちょっとさみしい朝です。

あゆみは移動教室で2泊3日。
鬼の居ぬ間の洗濯に、夜、長女と映画を観に行った。
新聞やさんが集金の時にくれた券を使う。

最近日本映画も一生懸命だし、興行成績もいいと聞く。
うれしい話である。

さて、映画を見る場合、
近くの三百人劇場の映画は回数券を買い、割引で。
夫とは夫婦50割引で。先月、「コーラス」を観に行ったら「今日はどなた様も1000円です」と言われ、なあんだー今日は一日だったんだ。
子どもも1000円だけど、割引はしてもらえないのか。
岩波ホール「酔画仙」に行った時は「うちは夫婦割引はやっていません」。後ろに並んだ人に、セゾンカードとか持っていると300円安くなりますよと教わった。
区の共済会は、前売り券をまた300円引いて買うこともできる。
水曜の一回目が安い、金曜日はレディースデイ、**を持っていれば割引する(おまるを持ってくるとか、宇宙服を着て来いと言うのもあったな)、試写会に応募する、名画座で二本立てを見るなどなど、少しでも安く見る手はあるのだが・・・。
基本的には1800円。

昨日の映画の続き。
暗い映画館、エンディングの音楽が終わり、場内が明るくなった。
見渡したら、坐っていたのは私と娘の2人だけでびっくり。

帰宅してこの話をしたら、アメリカから帰ったばかりの甥っ子が「アメリカじゃ5ドルですよ。日本で映画館はいる気なくなりますよ」という。
ぶらっと入るには映画1800円高いよなー。
せめて1200円に、いえ、1000円にしてくれー。
2人でも、100人でも映画映すのは変わりないんだから、やっぱり1000円にしてよー。
それから夫婦50割引も永遠に続けてください。






日曜の午前10時、「けんこう蔵部」に出かけようと玄関に出ると、さなぎが黒ずんでいた。
やっぱり電気のコードについていたから、腐っちゃったかな、と思いながらも次男に「もし蝶になったら、ここにカメラ置いておくから撮ってね」と言い置いて出かけた。
ほどなく次男から携帯に「蝶になって、飛び立とうとしてるんだけど」と連絡が入った。
やったー。
今回もまた現場に居合わせなくて残念だったが、でも生きていたんだ。
家に戻ると、コードにさかさまにつかまっているのはまさしくアゲハチョウ。
さなぎはもぬけの皮。
アゲハにしては小さい。
黙々と山椒の葉を食べていたのは君だったのか。
記念に2,3枚写真を撮る。
今日一日は虫かごで我慢してもらうことにして、砂糖を含ませた脱脂綿を置いてまたけんこう蔵部へ戻る。
夜は静かに籠の中。
あまり蜜を吸っている様子はない。

別れの朝が来た。
もっと家にいてもらおうかと、悩んだが、やっぱり話す事にした。
小さな虫かごをパッと開いたら蝶が飛び出し、明るいガラスのところでバサバサやっている。
羽もすっかり伸びて、準備万端のアゲハチョウ。
ドアを開けたらそのまま飛んでいってしまうんだろうな、ちょっと残念だけれど、仕方がない。
思い切ってドアを開けたとたん、フワッと飛んで、なぜか私の着ている花柄の上着のすそに止まった。

思いもかけないチョウの行動。
しばらくジーッと止まっているので、お隣の奥さんに声をかけた。
「昨日うちで羽化したチョウなの」
ちょうど外を竹箒ではいていた奥さんは、「そう、きっとお母さんだと思って止まっているのね」
とうれしいことを言ってくれた。
そのすぐ後、チョウはパーッと空に飛んでいった。
あまりの一瞬で目に留まらなかったけれど、アスファルトに飛ぶ姿の影が映ったのでどっちに行ったのか、わかった。

ああ、これでいい。
楽しませてもらってありがとう。

あゆみは柏学園の2泊3日の移動教室で、アゲハチョウの旅立ちには立ち会えませんでした。
おそらくホッとしていることでしょう。

ちなみにお隣さんは「うちにも山椒の木があるから探してみよーっと」と家に帰っていった。



あれから一週間。
さなぎになったいもちゃんは無事に蝶になるのでしょうか。
毎日見守っていても変化がありません。
自転車の充電は、サナギをつけたまま、そーっと行っています。

谷根千も忙しくなってきて、なかなか日記が書けません。
いよいよ80号お楽しみに!

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