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一年生日記  2001年8月

 もうあと2日の夏休みというのに、一年生日記は数えるほどしか書いていない、怠慢な私です。
 あゆみの歯が抜けました。3本目の乳歯です。乳歯は早く生えそろったのですが、その後、保育園の時、友達がみんな生え替わっているのに、あゆみの乳歯がびくともしないので気になっていました。まあ、一生ものの歯だからゆっくり生えた方がいいよ、という周囲の声もあり、気にしないようにしていたのですが、来るときが来たんだね。グラグラし始めると「気持ち悪いから抜いて」という。自然に抜けるから何もしない方がいいんじゃない? といっても、抜けというので、母は、木綿糸の少し太そうなので輪を作り、歯に引っかけてエイヤーっとひっぱりました。その時の下顎を出して目を見開いたあゆみの顔は忘れられません。抜いたあと、自分でティッシュを丸めてグッと噛み、痛いともいわないこの人っていったい何なの? と思ったのでした。2本目もこの手で抜き、3本目。まだそれほどグラグラしないうちに抜いてくれと行ったので、2,3回やってみたものの、抜けませんでした。やっぱりやめた方がいいよ。そのうちに抜けるから。そういうと、本人も覚悟していたことが不発に終わって緊張がほどけたのか、「やっぱりやめる」といって、それからはグラグラしていても何もいわなくなりました。そして一週間、やまさき家にいたとき抜け、みんなに抜けた歯を見せて歩いていたそうです。「それなのになくなっちゃった」。「誰か、夕食と一緒に食べちゃったんじゃないの?」 屋根に向かって投げようと思ったんだろうな。また少し大人になったあゆみです。

お久しぶりです。台風のあとまた暑さがぶり返しましたが、さすがに朝夕は涼しいですね。お盆休みは、ようやく受験生も夏期講習が休みになり、家族旅行に出かけました。場所は、インターネットで、国民宿舎の空き状況を見て、四万温泉にしました。遠くなると、宿泊費はともかく、交通費が心配です。最近はあゆみの他は全員大人料金で、しかもあゆみも子ども料金がかかるようになったのですから。
 上野駅から、とことこと普通列車で高崎まで行き、吾妻線で中之条、そこからバスで1時間、四万温泉です。(バス酔いはさきいかで克服)降りたバス停からふらふらっと坂を上った左にみんなの目を釘付けにした建物出現。それはせきぜん館という旅館です。旅館に続く赤い欄干の橋、斜面にそそり立つ建物、これこそみんなでこの前観た映画「千と千尋の神隠し」の油屋だ!(のようにみえた)あの映画を見て以来わが家ではブームになっていて、電車の中でもずっと「千と千尋の神隠し」の単行本を読みながら来たのでした。この橋は息をとめて渡らないと人間の気配を悟られるんだよ。そんなことを言いながら橋の上で息をとめてコーフンの記念撮影。
 さて、国民宿舎ゆずりは荘に着きました。夜、寝る段になるとあゆみはパジャマを持ってきていないという。Tシャツ、スカート姿で寝ては風邪をひくなあ。そうだ、これを着なさい。と大人用の半ズボンと半袖Tシャツを着せてみたら、お腹がぶかぶか。仕方ない、浴衣の紐で結ぶか。やや、これは、千にそっくりではないか。親の半ズボンが袴に、Tシャツが袂のある着物のようで、余っている浴衣紐をたすき代わりにすると、本人ももう千になりきっている。髪も後ろで結び、布団をバックにはいポーズ、カシャ。映画のパンフレットの表紙そのもののあゆみでした。
古い建物の旅館たむらで温泉巡りをしたり、射的、スマートバールのできる遊技場のおばちゃんは、孫がバスケットをやってるんだよって、優しかったし。四万温泉は思いもかけずいいところだったなあ。

過ごしやすい日が続いています。あゆみは金曜から2泊3日で学童保育のキャンプに参加し、夏の行事がまたひとつ無事に済んだと胸をなで下ろしている次第です。
実はこのキャンプの件、あまり早く知ると、「行かないからね」と言われそうで、父親の参加の確認だけを取り、あゆみには7月に入ってから話しました。おたふくで休んでいる間に班を決めたりしていたので、出遅れた感じ。結団式の日、集会には参加せず、廊下にいたとか。原因は、仲の良い友達がみんな参加できないから。
当日の朝になって行かないとだだをこねられたらどうしよう。それから家では、5年前のキャンプのビデオを繰り返し見せ、赤ちゃんあゆみの写っている姿をみつけてはみんなでかわいいと誉め、楽しそうだね、僕たちも行きたいなあ、などと兄姉でよいしょして、キャンプの日までみんなで気分を盛り上げました。「でも行かないよ」とか、「班長さんにいくのって聞かれたけど、答えなかった」などなど、前途多難なことば。キャンプの日まで、ヒヤヒヤしながら過ごしました。
前日、荷物を揃え、キャンプの予定を話したところ、遊びの中で「石に絵を描く」というのに心動かされたらしく、参加できない友達3人分の石に絵を描くことを決意したようでした。新しい赤い運動靴を買ったのも嬉しかったようです。
当日早朝、重いリュックを背負って父さんと手をつないで歩く後ろ姿は、まだ頼りない感じでした。こんなので駅から一時間も歩けるかなあ。夜泣かないで寝ることができるのかなあ。心配はたくさんありましたが、まあ、なるようにしかならないさ。
日曜日の夕方、帰ってきたぞ、と瑞樹。みんなで出迎えよう。みんなの見守る中、ドアを開けて帰ってきたあゆみは、お母さん!と飛びついてくるかと思ったのに、ちょっとすました大人の顔。帰りを待っていた兄姉に、いつものような強い言葉で話すあゆみ。心配して損したかなあ。結構強い女なんだ。
リュックの中から赤、青に塗ってある大きな石を4つ、大事そうに取り出した。これが友達へのおみやげ。むっちゃんにあげたら、インディアンが持っているお守りと同じ、と嬉しそうにもらってくれたので、ホッとしました。一件落着。

 蝉時雨の8月となりました。夏休み、1年生といえば朝顔の観察日記。夏休み中に3枚書くのが宿題。しかし、旅行や学童保育、プールで、観察をする時間のないあゆみ、ようやく土曜日の朝、咲いた朝顔の鉢を家の中に持ち込んで、1枚目に挑戦。しかし、どう書けばいいのか、何で書けばいいのか、決まらない様子。「植木鉢まで全部書くと花が小さくなっちゃうから、花の部分だけでいいんじゃない?」とアドバイスすると、花は描きたくないと言う。そこで、明日咲きそうなつぼみを描くことになった。観察する力はなかなかのもので、葉の形や葉脈などリアルに描くことができた。色鉛筆で色を塗り、「つぼみがふくらんでいます」と書いて終了。やれやれ一枚終わったよ。と思っていたら、日曜日の朝、お父さんに「朝顔咲いているぞ」と起こされたあゆみ、2日続けて観察日記を描くことになった。今度は咲いた朝顔。薄紫の花が、暑い日差しの中で何とも涼しげである。今日は、「昨日のつぼみが咲きました」である。これで2枚目が終了してホッとする。あとは8月の終わり頃1枚描けばいいかな、と思っていたら、月曜日、お父さんが会社から帰ってきて、「今日もかいた?」と聞くので、描いていないよと答えると、「昨日の花がしぼみました」というのを描いて3部作にしようと考えていたらしい。そういう手もあったな。しかし月曜の朝はそれどころではない。
 ところで、この朝顔、咲いたあとの花を毎日せっせとつんで、夏休みの間中冷凍保存しておくようにといわれている。2学期になって色水遊びをするらしい。結構これが手間がかかる。いっぺんに10も20も咲くわけではないので、ひとつ、またひとつ萎んで小さくなった花のかすをため込んでいるうちの冷凍庫。そして種ができたら、フィルムケースに取っておくのも宿題。夏の終わりには黒い種ができるかな。
 午前中だけの朝顔の命、せめて早起きしてゆっくり眺めていたい夏の朝です。

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