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一年生日記  2006年2月

 今日は緊急の話。
1月からある大学のカルチャースクールでテルミンという楽器の演奏を習っている。
テルミンをご存知だろうか、ロシアのテルミン博士が1920年に発明した世界初の電子楽器だ。
少し前に映画になって、ご本人が登場しているのを見た方もいるだろう。
アインシュタインやチャップリンもその楽器に興味を持ち、自分でも奏でたようだ。

この楽器、木の箱から垂直に立つ一本のアンテナ周辺に微弱な電磁場が形成されており、そのアンテナに手を近づけたり遠ざけて、自分が音階を作っていく。
握った拳を少しずつ開いていくだけで音程が変わるのだ。
電子楽器については詳しくわからないが、目に見えるフレットや鍵盤がないし、まったく楽器本体にさわらずに曲が演奏できる。
耳と勘が頼りなのだが、それに加え、ビブラートをするためにその右手をカタカタと振るわせる奏法。
左手はもう一本の水平アンテナに向って上下させ、強弱をつける。
真っすぐ立っているつもりでも身体がぐらぐらするだけで、音が揺れる。
など、簡単に音が出せる代わりに、曲にならない。
映画などでUFOの出現や不安感を煽るような場面で使われているくらいだから。

さて、この授業を受け始めた時、講師の先生が、「4月から電気安全法というのが施工され、もし、テルミンを買うなら3月31日までに買わないと高くなりますよ」とおっしゃる。
「PSEマークがついていないと、売るのも買うのもダメ。中古の売買もできなくなります」

そんな話聞いたことないよーと思って、インターネットで調べてみたら、経済産業省のページにお知らせが書いてあった。
2001年4月1日に電気取締法が変更され、今年の3月31日で猶予期間が終るとのこと。
法律の目的は電気の安全管理なのだが、今までにニュースで取り上げられることも、一般の人々に正確に伝えられることもなく、今年の3月以降はダメ。

これは、テルミンだけの話ではなかった。
実はうちの夫の会社も電子楽器の輸入をしていて、他人事ではなかったのだ。
しかし、こんな大事なことなのに一般の人がどのくらいこの話を知っているのか。
しかも、リサイクルができなくなるということは、今の時流に逆行しているじゃないか。
これからの生活は物を大切にし、中古でもきちんと直して必要な人に渡ることが大事なこと。

家電製品、電子、電気楽器、音響機器の業者や音楽愛好家のみならず、普通に生活している人にもかなりの影響が出るのではないだろうか。
テレビの地上波デジタルになるとうちのテレビはどうなるのか、これすら理解できない私ではあるが、今回の電気安全法はかなり影響がありそうだ。

火曜日のレッスンで、「坂本龍一さんたちも、このままでは日本の音楽と芸術文化の発展に大きな支障をきたすと、署名活動を始めたようです」ときいたので、探してみたのが以下のアドレスです。もし、この問題に関心があったら見てください。
 署名も行なっています。

          https://www.jspa.gr.jp/pse/index.cgi

二日目。朝から朝食はいくら丼。
今日は小樽の雪明りの祭りにしようか、今話題の旭山動物園にしようかと思案する。
海運業で財を成した人の建物が小樽に残っていると知り、行こうということになった。
行ってらっしゃいませ、とベルボーイさんに見送られ、外に出たら、冷たい風が頬に当たって痛い。
あわてて引き返し、ズボンの下にもう一枚着こんで、使い捨てカイロと帽子を持って出直し。

小樽までは電車で50分。
小部屋風の車両は、風が直接吹き込むことのない設計。
小樽に近づくにつれ、レールのすぐ脇に冬の海が迫って来た。

駅隣に三角市場を見つけ、カニとイクラとほっけを奮発して買う。
家で待っているカニ好きあゆみの姿が目に浮かぶ。

吹雪の中、運河前で修学旅行生たちが記念写真を撮っている。
制服姿で、寒さからみんなギャーギャー叫んでいる。

雪道を歩きながら小樽市選定歴史的建造物の数々を見る。
石造りの建物はバスの営業所、レストラン、工芸店と使われている。
明治26年開設の日銀小樽支店に入って説明を聞く。
小樽は北のウォール街と呼ばれた金融の町。
東京駅の辰野金吾設計。京都の日銀と瓜二つ。
お土産に細かく粉砕した日本紙幣をいただいた。

雪道をせっせと上って海宝楼へ。
板谷何某という金満家の建物を利用した施設で、昨年オープンした。
温泉・露天風呂・岩盤浴、洋間はフランス料理のレストラン、地下にステーキハウス。和室は喫茶コーナー。海の見える高台にある。
勧められるままに温泉に入ることとなり、2000円の券を買う。

温泉は貸しきり状態で、露天風呂ともどもちょっと潮の味。
初めての岩盤浴は82号銭湯の特集でも叶わなかった夢だ。
クリーム色の作務衣を着て、二人並んでレンガ造りの洞窟で腹ばいになる。
ジワーッとお腹から暖かくなってきた。
うつ伏せ五分、仰向けで五分。
じっとり汗が出てきた。この頃汗の出ない、危ない身体になっていたので、嬉しかった。
水を飲んで少し休憩。
そしてまた腹ばい。

のんびりしすぎた。もう、外は夕暮れ、雪明りの町へ戻らなくては。
運河や手宮線線路跡に雪や氷の器の中にろうそくが点る。
今年で8年目の祭りだという。
外はマイナス9度。
冷えた身体にカニ汁がうまい。





木曜日から2泊3日で北海道に行きました。
実は札幌の商店街組合に呼ばれ、話をしに行ったのです。
ちょっと遊びに来るつもりで、というお誘いで、心がぐらぐら揺れて、つい、忙しい時期なのに、ハイと返事をしてしまいました。
でも、たまには気分転換もいいか、と春休みの大学一年生の長女を誘いました。
雪の上を歩けるのか、それが一番の心配でした。東京でも脚がイタイイタイと毎日叫んでいるもので。

空港も、機内も、駅も、電車の中もとても暖かく、外が零下なのも忘れてしまいます。
お迎えに来て下さった小林さんに、大倉山シャンツェに連れて行ってもらいました。
ジャンプ台の急なこと。そして着地地点もすごい急斜面だったのは驚いた。
折しも冬季オリンピックで、北海道からは30人もの選手が参加している。
学校の裏山でジャンプしたりしていたそうで、小林さんもジャンプをなさっていたとか。
このシャンツェから札幌の町が一望できる。
ジャンプ環境がいいんだなあ。

無事夜の会合が終って、その間長女ゆず子は一人町をウロウロしていましたが、「時計台を見た」というし、けっこう地理感覚がつかめたからホテルまで案内してあげるというのです。
じゃあ、お願いね。
札幌は市街地計画が碁盤の目のようになっていてわかりやすいといいますが、どうも私たち谷根千の住民にとっては、曲がりくねった道や、坂がないと町の記憶ができないようなのです。
30分経っても40分経っても、目的のホテルに着かない。
もちろん碁盤の目の市内地図を持っているのにです。

何のことはない、札幌駅前のとおりを真っすぐ2区画ほど歩けばグランドホテルはあったのだ。

次の日、明るい町を歩いていると、大通り公園に経っている電波塔を見て、ゆず子「この時計台昨日見たのだ」という。
何々、これを時計台と思っていたのか。確かに大きなデジタル時計が塔の中ほどについているが。

これじゃあ、ホテルに着かないわけだ。



今日は少し暖かいみたいで、ほっ。

バレンタインデーも最近では男女に関わりなく、友だちにあげたりするようです。
あゆみは土曜日あたりから、ああ面倒くさい、とか言いながらもゴチャゴチャやっている。
特に作ったチョコを何に入れて渡すのか。
これが問題で、チョコのために包み紙や箱を買ってきても、「どうせバリバリッと箱開けて、中身食べるだけだしなあ」とため息。
かといって作るのも面倒。
空き箱を物色するも、適当なものがない。
赤い厚紙で丸い箱を作ることにしたようだ。
きれいに出来上がったのだが、フタをしてみると円周がちがってガバガバ。
ちゃんと計算して作ったの?
最近は円周率が3から3.14に学校の授業でも戻ったようだが、何の手違いか。

箱には細いパッキングの紙を敷きたいようだが、これまた買ってこないとない。
英字新聞を細く切ってみたら?
ハサミで切ったら太すぎた。
一つ一つがうまくいかないので、そのたびに「どうしようお母さん!」。
細切り新聞をハサミの背でしごいてくるくる巻きのカール状にしてみせると、気に入ったようで、自分もスプーンを使ってやり始めた。

そこへお姉ちゃん登場。
ラッピングの大先輩である。
一年中、誕生日やら何やら、クッキー、チョコ、ケーキにプリン、イチゴ大福にいたるまで手作りしてはプレゼントしている人なのだ。
見ていると、クッキングシートをギザギザバサミで切り、パンチで穴をあけたところにきれいなリボンを通して袋を作っている。(使えそうなきれいな紙やリボンはこの日のために集めてあるのだ)
ナールホド。
かわいいし、お金もかからないし、簡単に作ることができる。
一件落着したようだ。

さて、チョコのかかったクッキーや小さなカップに入ってかわいい飾りの乗ったチョコは誰に渡すのか。
多分仲のいい女友達とお兄ちゃんとお父さんだな。


今日もこれからもっと寒くなるとか。
昨晩は久しぶりに水炊きをしました。
といってもちゃんととってある出汁が鶏肉とセットになっている。
(福岡の味、水炊きは私たちの知っているのとはかなりイメージが違い、白濁したこってりスープにキャベツを入れるのだ)
私が子どものころはよく、鱈ちりとか、水炊き(こちらは昆布だしで、さらっと煮てポン酢で食べた)をしました。
骨付きの鶏をチューチューしながら食べたものです。
最近は鍋というと、キムチ鍋、味噌煮込みうどんなど豚肉の入る鍋とおでんが多い。

この水炊きセットの袋の中に正しい食べ方の紙が添付してあった。

まずはスープのみを味わう。
お皿を二つ用意する。
鶏肉や鶏団子はゆず胡椒をつけて食べる。
野菜はポン酢をつけて食べる。

もとの鍋にはほんの少しの塩味だけ。
シンプルな鍋だけに味の変化がおもしろい。
ポトフなども、たしかスープはスープ、野菜や肉には塩や胡椒をかけて食べる。

寒い寒いといっていた子どもたちも、たちまち芯から温まったようだ。
うちでは最近ゆず胡椒が流行り(勝手に流行らせた)、何にでもかけているが、鶏肉との相性は抜群だ。
団子坂上の大銀ストアーで買ったフンドーキンのゆず胡椒ソースがタラっとできてお手軽だ。

今朝は残ったスープにご飯を入れて、大根の葉をざくざく切ってちらし、夜中に作っておいた温泉玉子(熱湯に卵を20分)をポコッとのせて、ハフハフしながら食べました。
栄養満点。身体が温まり、みんな学校へ元気に出かけました。

見直したよ、水炊き!!


2月になりました。
買ったばかりのズボンが二回はいただけで膝上と裾がダマダマになってしまいました。
フワフワの手袋も買ったばかりなのにダマダマ。
はさみでチョンチョンとカットするには面が広すぎる、手間がかかる、生地を切りそう。
それで毛玉とり器が欲しくて、探したら、よみせ通りの店で見つけました。
電池式の髭剃りタイプ。持ち手もついて470円とは安い。
電池代が少しかかります。

早速家中の毛玉がついている物を端からとろうと勇んで家に帰りました。
ズボンの毛玉を取っていると、長女がちょうど着ているカーディガンがダマダマだから貸して、とジョリジョリ。
最初は調子よかったのだが、ジャッっと言う音がして、「あっ!!」。
薄いカーディガンに小さな穴。下に着ている白いシャツが見えていた。
生地を真っすぐのばさずに着たままやったので、腕のところで皺が食い込んだらしい。
「お姉ちゃんらしいね」とちょっと冷ややかなあゆみ。
教訓。毛玉とりは平らに延ばしてかけましょう。

続いて帰って来た次男。
「とうとう買ったの? ちょっと貸して」
首に巻いていたマフラーをはずしてジョリジョリ。
ご飯を食べるのも忘れて、ジョリジョリ。

回転する歯の下に取れた毛玉がたまっていく。
私の黒いズボンと手袋の毛玉の上に長女のセーターが少し。
その上に見る見るたまる紺色の毛玉。
毛玉でアートとかできそう。

「新品みたいにはならないのかなー」と次男。
それは無理でしょ。
とりあえず、私は目的を達し、気持ちがサッパリした。
人を見ると「毛玉のついたものなーい?」と聞いている。


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