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一年生日記  2002年8月

とうとう夏休みもあと2日。
今年、あゆみは朝顔の観察記録も、追い立てるほどの宿題もなく、親もボーっとしておりました。
ところが最後の週になってあわてだしたのが、読書感想文。
本を読むのはこの夏の努力目標にしたが、感想文を書くところまでいった本はない。
さあ、何読む?
家の本棚から選べば?
かつてお兄ちゃんやお姉ちゃんがお世話になった沢山の本。
最初手にしたのは、恐竜が主人公の本。
これは瑞樹が恐竜好きで買った本だ。
しばらく読んでいたが、「やっぱりこれはだめ」という。
なぜか。
恐竜の名前がカタカナで出てくるたびに覚えなくちゃいけないから。
次は「エルマーの冒険」。
これは長いから今からは読めない。
そうだ、「初めてのキャンプ」にしたら?
「まあ、いいけど」。
ということで、読み始めたらあっという間に終わりました。
ところが原稿用紙を前にすると何も書くことがないという。
「だって何も感想ないんだもん」
「じゃあ、あゆみが今年の夏キャンプに行ったときの事を思い出したら」
などなどいろいろやり取りがありました。
最初の日、一枚目の原稿用紙の半分。
まだ感想は出てこない。
二日目、自分の行ったキャンプのことを書く。
まだ感想は出てこない。
二日目の最後に二枚目の頭で、「た。」で終わったきり、次が出ない。
突っ伏してしまい、何も感想なんかないよー。
「何でもいいんだよ。感じたこと書けば」
そこへ長男、「今考えてんだよな」
「お母さん、あゆみの性格を考えて作戦立てないと」という。
そこに次男「俺だって夜中に二時間かけて作文書いたんだからがんばれ」と発破をかける。
それでも何もかけないとジーっとしているあゆみ。
そこに父親。
「まず、感想文を書く前に、いろんな感想文を読ませるといいんだけどな。感想文なんか、すらすら書ける人はいないよ」という。
わかるけどさあ、感想文なんか読んでいる暇はないよ。
三日目、「もう感想文書くのやめたから。出さないからね」
「ああそう」と、しばらく放っておくことにする。
今日も「感想文は?」と聞きたいところだが、心理的に追い込むのはまずいかな、と抑える。
色を塗っていなかった工作を完成させる。
四日目、今日は気分がいいらしく、「花」をピアノで弾いてみたいから教えてくれと言い出す。
何度かやって弾けるようになるとますます調子よくなり、鼻歌まで出る。
言ってみるか?
「感想文片付けちゃおうか?」
「うん」
「でも、お母さん見ちゃだめだよ。昨日考えたところまで書いてみるんだから」
「わかったわかった、私も本読んでいるんだから見る暇ないよ」と、関心のないふりをする。
あっという間に1ページ書き上げ、ますます絶好調。
漢字も使っている様子。
イヤイヤやった二日目の半ページだけ、筆圧も強く、何度も書き直したあと、字も乱れているのがよくわかる。
「別に3ページ全部書かなくてもいいんじゃないの」と言ってみるが、「3ページ全部書くんだから」
と意志が固い。
「思いますって、田んぼの田に心って書くんでしょ」
「そうだよ」
いよいよ感想が出てきたぞ。
3枚目の終わりで5字ほど足りなくなり、欄外にはみ出して終了。
いやあ、終わったねえ。
よかったよかった。
なほちゃんもキャンプに行ってお姉さんになったけれど、あゆちゃんも感想文を自力で書き上げてお姉さんになれたね。
うれしそうな、得意そうなあゆみの顔は2日目とはまったく違った表情でした。
こちらも内心ほっとしたのでした。








この夏のテーマは「海」。
海沿いにある大人の雰囲気のホテルで、優雅な夏の日を過ごすのだ。
こう思っておりました。
八月はじめの金土日。
あゆみは父親と学童のキャンプに参加。
鬼のいぬまの何とやら。
友人と連れ立ってと思っていたが、行かれなくなったという。
一人で出かけるのもためらわれ、高1長女と中2次男に声をかけた。
行ってもいいけどー。
ということで、3人で安房鴨川へ。
いつもは民宿か国民休暇村、簡保の宿あたりに泊まるのに、この日はアンティーク家具に囲まれたホテル。
しかし、高台にあり、海には少し遠い。
坂を下って下って海に出てみるが、思い描いていた海の景色ではなかった。
子供たちも足をピチョッと浸けただけ。
波に打ち寄せられたビンや海草が散らばっている。
日陰もない。
結局、暑いからとその場を離れた。
じゃあ、どこへ行きたいの?
べつに。
シーワールドもフラワーセンターも行きたくはない。
海では泳ぎたくない。
外は暑い。
なかなか、行き場を見つけられない3日間の旅。

でも、一緒に行っただけいいほうなんじゃないの。その年頃にしては。

愚痴をこぼすと、こんな風に慰められた。
ああ、私のオーシャンビュー。
この夏のテーマには程遠い時間を過ごしてしまった。

そして、お盆も過ぎた21日から性懲りもなくまた房総へ。
今度参加を表明したのは、大学1年の長男と小学2年の次女。それに大学4年のいとこ。
今回は、せっかく館山に行くのだからと、谷根千の取材を兼ね、途中下車。
南房パラダイスは、ちょっとどうかしらと思ったけれど、大学生たちは大喜び。
プールもあって小学生も大満足。
平砂浦の広い海を見ながらギターを弾く長男。
浜辺で走り回る小2。
その日の夕食後、ペンションのオーナーについて、海岸で「海ほたる」を採集。
これが今日のメーンイベント。
満月の夜、海の中の不思議なミジンコは、青く怪しい光を放った。
海ほたるの白いバケツが暗闇の中にボッーっと青く浮かび上がる。
感動。
砂浜。水がきれい。浜辺をライトアップしていない。
これが海ほたるの生息条件。

3日目は雨だったけれど、フラワーライン(海沿いの道)をバスで満喫。
仕上げに地場で採れた魚で、寿司。

子供たちが小さいころは、家族そろって行く夏の旅行を計画した。
北海道、三陸、福島、岩井、信州、小谷、伊豆。
沖縄に行ったのは3年位前だったか。
子供たちが大人料金になると旅費もかかる。
部活やバイトでスケジュールがあわない。
行った先での興味も違う。
来年はどうなるんだろう。
いろいろ課題を残しながらも夏は終わる。
波の音と海ほたるとの出会いを残して。




夏休みに入ってすぐに谷根千の70号ができ、配達で一週間。
土日月で信濃境で 新鮮な空気を吸って、また配達の残りやお金の計算。
次の土日で鴨川まで中高生2人を連れて出かけ、最近の彼らの思考と嗜好のちがいに唖然とし、この一週間もいろいろありました。

昨日夏休みの体験を話していたら、
夏休みになったその日に親戚に預けられたなあ、という谷根千の電脳助っ人の守本さん。
ずっと長野の親戚にいて、一日中寝てるか、マンガ読んでいたわとヤマサキ。
私は動坂下の小さな家で、電車の音を聞きながら変わらない暑い日を過ごしていましたが、親戚のおじさんが来ると、2つ離れた従姉の家に2,3日は泊まりにいったかな。
蚊帳を吊って寝ていたあのころ。蚊帳の中に布団を敷き詰めてみんなで寝ていたのだから、今より暑いに決まっているけれど、なぜか今年は死にそうに寝苦しい。

子どもたちも連日の部活、プールなどにいくので、学校のあるときより私が作るお弁当の数は多い。
小学校の涼しい部屋を使っての勉強支援みたいなこともしているが、学童に通っているので、プールに行かせるだけでも精一杯で一度も参加していない。
学童のキャンプも無事に終わり、付き添いのお父さんばっかりが日焼けで真っ赤っか。
帰ったその日に髪を切りにいったので、今は耳の後ろだけが真っ白というおかしなサラリーマンだ。

3日前に急に具合が悪くなり、家に帰ってそのい日の晩の最高体温39.6度。
自分でもビックリしたが、次の日は寝ていられない。
なぜか。
隣の空き地の下水工事が始まり、朝早くから砂利や土管を運ぶショベルカーが、狭い路地にドドドドッとやってくるからだ。
そのむこうでは新しく家を建てている。
若い大工さんが大勢できて、大事そうに運んできた木をみんなで立ち上げ、アッという間に一階の骨組みができた。
カーンカーンという木槌で叩く音が、夏向きですがすがしく聞こえるが、ショベルカーの方は、お次は地ならしのババババッという連続機械音。
暑さと音で、死にものぐるいで谷根千の事務所に駆け込んだ結果、熱のことなど忘れてしまった。
一泊二日まで行かない夏風邪とつきあい、その日にはしっかり暑気払いをしたので、これでまた暑さと戦う気構えもできた。
何かと身の回りが騒がしい夏です。







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