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一年生日記  2005年8月
No.186  2005年8月5日(金)

一年に一度、命の洗濯をしに「楽の家」へ。
楽の家は駅から歩いて行くことができるが、温泉、買い物、小淵沢まで脚をのばすとなると、車は必需品だ。
今回も車係を快く引き受けてくれたAさん。
荷物を運び、買い物をし、厨房にも立つ心優しい男性。

小5のあゆみと、4歳のりんちゃんと大人4人で小淵沢の「えほん村」へ向かった。
受付で入場料を払い、丸いシールを左の肩に張れば、村内自由に出入りできる。
トランプの兵隊の椅子、キリンや猿の椅子、キューブのパズル、パペットシアター、自由に閲覧できる絵本がたくさん並んでいる。
チリンチリンと鐘の合図で駐車場下の小さな人形劇場へ。
演目は「三匹のやぎのがらがらどん」。
橋の下にいる怖いトロルは腹をすかせている。通りかかった3匹のやぎをそれぞれ食べようとするのだが・・・。
ひと飲みにできそうな小さなやぎのがらがらどんは、震えながらも「後からもっと食べがいの有るやぎが来る」といい、中くらいのやぎのがらがらどんは「後からもっと脂の乗ったのが来るといい」そして、大きなやぎのがらがらどんは角と蹄でトロルを一撃、木っ端微塵に。
やぎは無事に橋を渡り、草を食べて大きくなったとさ。
ロシアの民話だ。
子供が小さい頃、何度読んだだろう。
「目玉は田楽刺し」というフレーズは、強烈な印象でいまでも思い出す。
4歳のりんちゃんも保育園では暗記でいえるほどらしいが、人形劇はちょっと怖かったようだ。

夜になり、みんなでワイワイ酒盛りをやっていたら、さっきの人形劇が話題に上った。
「見ながらずっと考えていたんだけど、あの3匹の関係は何?」とAさん。
子と、親と、御祖父さん? それとも 兄弟? それとも仲間?
何にしても次にもっとおいしいやぎが来るって、仲間を売るようなことしてもいいの?

そう言われると、トロルが橋の下にいることがわかっているのに
何で小さいのから一匹ずつバラバラにやってくるの?
何で大きいほうから来なかったの?
いろいろ疑問がわいてきた。
いつでも大きなやぎがやっつけるから、何とかその場を切り抜けろといわれているのか。

同じロシアの民話でも「大きなかぶ」は、おじいさんの育てたかぶが、とてつもなく大きなかぶになったので、家族総出で抜く話。犬や猫までも出てきて抜けなかったかぶが、最後に加わったねずみの力が入ったとたんに抜ける。みんなで力をあわせることの大切さを教えてくれる。

さあ、やぎはどうだ。やぎの処世術としてはなかなかの知恵だが、トロルはみんなが恐れているだけで、悪さをしたとは言われていないのに、えさも食べられずに木っ端微塵だ。
やぎは仲間を裏切るし。

子ども達はこの話をどう聞いているのだろう。
食べられなくてよかった。ほっ。 というだけではないだろう

答えはゆっくり考えたい。


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