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一年生日記  2005年6月
No.180  2005年6月13日(月)

日曜の午前10時、「けんこう蔵部」に出かけようと玄関に出ると、さなぎが黒ずんでいた。
やっぱり電気のコードについていたから、腐っちゃったかな、と思いながらも次男に「もし蝶になったら、ここにカメラ置いておくから撮ってね」と言い置いて出かけた。
ほどなく次男から携帯に「蝶になって、飛び立とうとしてるんだけど」と連絡が入った。
やったー。
今回もまた現場に居合わせなくて残念だったが、でも生きていたんだ。
家に戻ると、コードにさかさまにつかまっているのはまさしくアゲハチョウ。
さなぎはもぬけの皮。
アゲハにしては小さい。
黙々と山椒の葉を食べていたのは君だったのか。
記念に2,3枚写真を撮る。
今日一日は虫かごで我慢してもらうことにして、砂糖を含ませた脱脂綿を置いてまたけんこう蔵部へ戻る。
夜は静かに籠の中。
あまり蜜を吸っている様子はない。

別れの朝が来た。
もっと家にいてもらおうかと、悩んだが、やっぱり話す事にした。
小さな虫かごをパッと開いたら蝶が飛び出し、明るいガラスのところでバサバサやっている。
羽もすっかり伸びて、準備万端のアゲハチョウ。
ドアを開けたらそのまま飛んでいってしまうんだろうな、ちょっと残念だけれど、仕方がない。
思い切ってドアを開けたとたん、フワッと飛んで、なぜか私の着ている花柄の上着のすそに止まった。

思いもかけないチョウの行動。
しばらくジーッと止まっているので、お隣の奥さんに声をかけた。
「昨日うちで羽化したチョウなの」
ちょうど外を竹箒ではいていた奥さんは、「そう、きっとお母さんだと思って止まっているのね」
とうれしいことを言ってくれた。
そのすぐ後、チョウはパーッと空に飛んでいった。
あまりの一瞬で目に留まらなかったけれど、アスファルトに飛ぶ姿の影が映ったのでどっちに行ったのか、わかった。

ああ、これでいい。
楽しませてもらってありがとう。

あゆみは柏学園の2泊3日の移動教室で、アゲハチョウの旅立ちには立ち会えませんでした。
おそらくホッとしていることでしょう。

ちなみにお隣さんは「うちにも山椒の木があるから探してみよーっと」と家に帰っていった。



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