!新谷根千ねっとはコチラ!
一年生日記  2003年8月
No.96  2003年8月29日(金)

映画と言えば、もうひとつ。
座間味島に行ったとき、マリリンの像というのを見つけた。
那覇からフェリーで120分。
慶良間諸島のひとつ。
コバルト色の海に囲まれた島だ。

港から阿真ビーチに行く途中、海を向いて風に吹かれている犬の銅像があった。
和風な顔立ちのマリリンである。

ああ、これがあの映画「マリリンに逢いたい」の主人公の犬。
すっかりそう思っていたが、よく考えると、逢いたいといっているからには逢いに来た犬がいるのだ。
そっちが主人公。

島の人に聞くと、隣の阿嘉島では犬を飼ってはいけなかったときがあって、ほとんど島には犬がいなかったらしい。
それで数少ないメス犬のマリリンを慕って阿嘉島から座間味島まで海を泳いできたと言う。
阿嘉島はフェリーで15分のところ。

島の地図に、「マリリンに逢いたくてシロが泳いで渡った海峡3キロメートル」とルートが点線で示してあった。
シロか。

映画のあらすじはこうだ。 
捨てられていた子犬のシロは、青年に拾われ、阿嘉島で暮らすようになる。
子どものころ一緒に戯れたメス犬のマリリンは座間味島の犬。
大きくなったシロは、マリリンが忘れられずに思い立って海を渡る。

単純な話だが、その間に人間のドラマが展開する。
マリリンは病に倒れ、帰らぬ犬となり、シロはその棺に何とかひと目会いたいと、飛びつく。
その別れのシーンときたら、すごい迫力。

実話だった。
「実際は何度も漁船に助けられたらしいですけれどね」
と、島の人は笑う。

それにしても映画のシロ、雑種なのだが、谷根千で飼っていたベルにそっくり。
白くて、毛足が長くて、耳が垂れていて。
本物のシロはどうだったのかな。
阿嘉島にはシロの像が建っているらしい。

ベルは恋のひとつも知らずに遠いところに逝ってしまったけど。

またひとつ島唄ができそうな話である。

最新

2009年
7月
6月
5月
4月
3月
2月
1月

2008年
12月
11月
10月
9月
8月
7月
6月
5月
4月
3月
2月
1月

2007年
12月
11月
10月
9月
8月
7月
6月
5月
4月
3月

2006年
11月
10月
9月
8月
7月
6月
5月
4月
3月
2月
1月

2005年
12月
11月
10月
9月
8月
7月
6月
5月
4月
3月
2月
1月

2004年
12月
11月
10月
9月
8月
7月
6月
5月
4月
3月
2月
1月

2003年
12月
11月
10月
9月
8月
7月
6月
5月
4月
3月
2月
1月

2002年
12月
11月
10月
9月
8月
7月
6月
5月
4月
3月
2月
1月

2001年
12月
11月
10月
9月
8月
7月
6月
5月
4月

最新 2003年 12月 11月 10月 9月 8月 7月 6月 5月 4月 3月 2月 1月 RSS
ページトップへ