2013年4月 のアーカイブ

3月12日

2013年4月3日 水曜日

古きよき時代のアメリカ映画。『アパートの鍵かします』、これも脚本が抜群。しかしあからさまな映画ですなあ。大企業の平社員は9時から5時まで必死でタイプを打つ。5時にはさっといなくなる。幹部たちは社内で浮気に夢中。バクスター(ジャック・レモン)は彼等に市内の自分のアパートを貸して覚えめでたい。ラブホテルがないんでしょうな。それで昇進していく。部長に呼び出され、「おまえが人気あるのはなぜだ? 前に人気のあった社員は会社の電算機をつかって株でみんなに儲けさせていたぞ」。その鍵をおれにも貸せ、というばっちりパワハラ。その相手とはバクスターがひそかに思っていたエレベーターガール。部長は妻と別れるというだけで別れる気さらさらなし。若い女の体がほしいだけ。よくある話。絶望してバクスターの家で睡眠薬を飲んで。シャリー・マクレーンって、若いころこんなにラブリーだったのね。最後は二人で楽しくトランプ。キスシーンすらないのがいっそ清々しい。テニスのラケットでスパゲティのお湯を切るのも秀逸。しかしアメリカの会社って本当にこんな乱脈?
ジュリーざんまいから映画ざんまいのお粗末。

3月11日

2013年4月3日 水曜日

古きよきアメリカ映画『哀愁』、ビビアン・リーとロバート・テイラーの美男美女。戦時下のロンドン、ウォータールー橋で空襲にあって二人は知り合う。休暇中の将校とバレーダンサー。結婚しよう、そうしよう。でも式は午後はあげられず翌朝、部隊へ戻れと命令。踊り子は舞台をキャンセルしてクビになり、彼の戦死の公報を見て絶望、生活のために街娼になる。しかし男は生きていた。もういちどやり直そうとするビビアン、しかし自分の過去を消すことはできない。身分を乗り越えて結婚しようという矢先、彼女はウォータールー橋で自動車に飛び込んで命を絶つ。鷗外の『舞姫』ではないが、当時のバレリーナもかなり差別される職業だったみたい。しかしこの男はばかだ。舞台に穴をあけさせたらどうなるかを予想できないのか? なぜ彼女に金を渡すなり、婚約者として自分の親族の庇護を受けさせるなりしないのか? してたら『哀愁』の映画は成立しません。結局、気配りのないピンぼっちゃま(ピンクの頰をしたエリート青年)ね。玉の輿ものはあの頃はやったけどね。『足長おじさん』も『麗しのサブリナ』も『マイフェアレディ』も。あんなご大層な家の嫁になるのも気詰まりだ。結婚しなくて正解かも。でもビビアンもロバートもボギーもみんな50代でなくなっているのよ。

3月10日

2013年4月3日 水曜日

きょうは蔵の隣りの公園で餅つきがあるも、花粉と黄砂、すごい風で行けない。
奇妙な空の色、しきりと4号機が気になる。
古きよき時代のアメリカ映画。『カサブランカ』をむかし見たが、いまみるとさほどでもなかった。ハンフリー・ボガートの渋い色気がいい。それにしてもイングリッド・バーグマンのなんという美しさ。ビシー政権下の仏領カサブランカ、流れて来た曰く付きの人間たち。チェコのレジスタンス活動家の妻イングリッドは夫が死んだと思い、ハンフリーと恋に。しかし彼と駅で待ち合わすも、夫は生きていたとの報。けっこう長い手紙に「駅に私は行けません。許してください。私を捜さないで」とかいろいろ書いてあるのに字幕は「行けないわ」でおわり。
「パリへ逃げれば?」「パリへ?」も「ナチス占領下のパリへ?」というところまで訳さないと伝わらない。ハンフリーもアメリカ人だが抵抗運動に加担、でも今はカサブランカでカフェバーの経営者。最後、ハンフリーはドイツ人将校を殺してまで恋人とその旦那を逃がす。『君の瞳に乾杯』、もうとにかく脚本がすごい。「10年まえ君はなにしてた?」「歯の矯正をしていたわ」なんてね。
しかしこれは1942年のアメリカの反ナチプロパガンダ映画。そういわれるとあちこちみえみえ。ビシー水の瓶をわったりする隠喩。『アズ・タイム・ゴーズ・バイ』は『時の過ぎ行くままに』じゃないか。それでジュリーは『カサブランカ』を歌い、ボギー、あんたの時代は良かった、と言ってるわけね。

3月9日

2013年4月3日 水曜日

清林寺三重塔の現場をフランス人建築家ソワジックさんと見学。関東にはない飛鳥の塔である。足場に上がると隣りの光源寺さんで炊き出しの最中。いい匂いがしてきた。池袋のホームレス支援のためらしい。
夜、国分寺カフェスローで汐見稔幸さんと子育てについて対談、私の子育てなどとてもとても成功事例などといえるものではないのに。昭和26年生まれ、根津出身の方が来てくださって休憩時間に聞いたこと。
ここから郷土史報告!
「私の祖父は棒手振りで魚の行商をしていました。昭和2年に父が根津片町19番地で『花園』という魚やを始めました。父はモボというのかハイカラな人なので、魚やっぽい名前にしたくなかったんです。その電話番号は魚やなのにニククレ2990でした。貝やのシンちゃん、新富士そばやのユウちゃん、もう一人トクちゃんなんて仲良しでした。父は根津で民商を結成したんです。母は栃木の田舎から嫁いで根津の下町の商家で何もわからなかったのですが、小川さんて在日の方で生地やさんが何くれと世話をしてくれて恩人だと言っていました。貝やさんはいまお孫さんが貝料理の店をやっておられ、大黒煎餅も代が変わられてご盛業ですが、そのくらいしか残ってなくて、根津もかわりましたね。それでもあそこはなつかしいふるさとです」小耳に挟んだ話ですが根津を大事に思ってくださる方が新座にいてうれしいです。

そういえば根津の貝やさんで貝を買っていたのを見かけたドナルド・リチーさんがなくなられました。
wikiによれば
1924年、アメリカオハイオ州生まれ、少年時から映画に関心をもち、8ミリで作品を作った。1946年進駐軍の一員として来日、星条旗新聞に映画評を担当、その後帰国してコロンビア大学で学ぶ。1954年再来日、『ジャパンタイムス』に映画評、書評を執筆、1958年のThe Japanese Film: Art and Industry (共著)をはじめとして、日本映画を多く海外に紹介、1969−72はニューヨーク近代美術館の映画キュレーターをつとめたくさんの日本映画を紹介した。著書も多く翻訳されている。映画制作や小説・戯曲も書き、芝居の演出もするなど多才だった。2月19日都内の病院で死去、88歳。池之端住いの『源氏物語』翻訳家サイデンステッカーさんには何度かお目にかかったがリチーさんにはお目にかかるチャンスを逸した。谷根千英語版三号に三遊亭円朝について寄稿してくださっている。しかしリチーさんは谷根千のどのへんに住んでいたのだろう?
『ガープの世界』アービング原作。人生って次ぎから次ぎへと災難が起こるものだな。ロビン・ウィリアムズの母親がグレン・クローズとは。

3月9日 その2

2013年4月3日 水曜日

息子は「日本は良いことをすると報われるどころか、損をする社会だ」という。満員の社内で女の人の背中にゴミがついていたので取ってあげたかったが、痴漢と間違われるのがいやでとうとう取れなかった。いつも後ろ向きに車両に乗り込んで手はあげてる。お兄ちゃんみたいに谷中墓地で迷っている子を近くの家に保護してご飯を食べさせたりしたら誘拐で捕まりかねない。お母さんみたいに時間を使って社会運動すれば政府や企業ににらまれ、売名だなんていわれて。
留学生に聞いた話。「西ヶ原の駅で怪我してたおれたおじいさんを見つけ、助け起こしたいが、なにか事件に巻き込まれるのも困るとおもって110番したら、突然パトカーが4方向から現れ、手をあげろ、と銃を向けられ、電信柱にへばりつけられた。そして身体中を探られ、長々と尋問された。結局おじいさんが意識を取り戻し、僕のせいで倒れたのでも汚したのでもないとわかるまでなん時間もかかり、しかもお礼も言われなかった。警察は犯罪を取り締まらなければならない、わかるだろ、となんどもいわれただけ」。この前もトルコ人の人に聞いた。「駅で女性が乱暴されそうになったのに仲裁にはいり、女性を助けたら駅員が来て警察が来て、とっつかまって調書を取られ、女性は何度もこの人が助けてくれたんです、と言っているのに聞く耳もたず、今回は許してやる、でもこれは警察の仕事だ、といって謝りも感謝もされなかった」と言っていた。
これ背の高い様子のいいアメリカ人だったら警察の対応は違うのだろう。アジア系の外国人への偏見がある。うちの子どもたちも自転車を盗難と思われ、パトカーに追いかけ回されたことが何度もあるらしい。「児童虐待をあれだけ見逃して、自分の自転車に乗っている人を追いかけ回すのはひどい」「しかもちょっとおいといただけの自転車を警察こそ持ってって。どっちが盗難だ」「バイクの騒音取り締まるほうが先なんじゃないの」

3月8日

2013年4月3日 水曜日

夕方まで仕事。角田の面川さんのおいしいお米がきたので、母と弟に届けにいく。それからS邸でディナー。きょうはモンゴル人の院生が来てみんなで内モンゴルの暮しを聞く。父母は町で仕事をして、自分は大草原のゲルで祖父母に育てられた。ゲルは二時間で組み立てられ、冬は暖かく夏は涼しい。4歳から馬に乗れた。小学校は5キロ馬を駆けて通った。その馬と別れるのがつらくて高校を抜け出して帰ったら父親に殴られた。でも今では私有権が発達してみんな鉄条網などで土地をかこい出し、馬で草原を縦横無尽に走れない。内モンゴルはモンゴル語を縱に書く。外モンゴルはキリル文字を横に使う。中国語は大学に入るのには必要、話せるようになったのは日本に来て中国人と付き合ったから。内モンゴルの町は漢人が多く住んでいる。内モンゴル、モンゴル、ロシアの一部にモンゴル人はいて全部で800万人くらいかな。帰って教師になりたい、とのこと。映画を見るような話だった。

3月7日

2013年4月3日 水曜日

半日仕事。『青鞜の冒険』を直しているがなかなか進まない。昼過ぎ、長い友だちのジョルダン・サンドさん夫妻が三鷹郊外にバーベキューによんでくれた。エゾシカのさっぱりした焼きもので赤ワインをたくさん飲んだ。ひろちゃんの娘のゆずちゃんがつくったシフォンケーキが好評。20年近く前に発祥した花粉症もこの何年かおさまって、なおったのかなと思ったが、今年は通常の7倍飛んでいてさすがに鼻がむずがゆい。薬屋さんがもうかる季節。晴れているのにスカイツリーが煙って見える。西日本は黄砂ですごいことになっているらしいし。新聞で見ると福島原発は相変らず上空から使用済み燃料プールが見えるし。核のゴミの処理方法を知らないで、なお再稼働とは信じられないことだ。安倍首相はあのA級戦犯の祖父を尊敬して日本を君主制にしようとしているのか。皇室の人権を考えてもやめたほうがいいと思う。

3月6日 上野駅の幕間

2013年4月3日 水曜日

八ッ場ダムのことで写真家の本橋成一さんのところへ久しぶりに電話したら、お昼ご飯を食べにおいでよ、ということになり、東中野へ。とってもおいしいシチューとパンとサラダをいただいた。最近本橋成一写真集『上野駅の幕間』が平凡社から再刊されました。すばらしい本です。国鉄時代の駅がまだ民衆のものであった時代の。今みたいに金儲けばっかり考えてエキナカに何十軒も店が入っていない時代の。
駅長室はハードロックカフェになり、私が好きだった待ち合わせカフェは「被災地東北の物産を売る」とかいう大義名分で物販販売になってしまった。駅構内で徹夜したり、酒盛りしたり、フォークゲリラやったり、詩集を売ったりしたら業務妨害で今なら逮捕されてしまいそう(阪南大学の先生みたいに)。
駅は国民のものから、私企業のもうけの場になった。ぜひ、良き日の上野駅、出稼に来たまま、山谷に滞留して、古里に帰れなくなったおじちゃんたちが、ふるさとのなまりを聞きに来ていた駅をこの写真集で偲んでください。

3月5日

2013年4月3日 水曜日

きょうは浅草でおはなし。ビューホテルって初めて中にはいる。
浅草の方を前に浅草の話をするのは難しい。浅草は好きだけど。もう少しいいたかったこと。
浅草は怖い。小さな頃、行きすがりのヤクザが私の手の甲で煙草を消そうとした。
浅草は早い。浅草寺も仲見世も伝法院通りもすぐしまる。
浅草はレビューも映画も消え、食べるところだけになってしまった。
浅草には一見の客からぼったくる店もある。
浅草は地元の常連だけ大事にして、地方からやっと訪ねた客をないがしろにする店もある。
その辺をどうにかしてほしいなあ、と言いたかった。
由布院などは旅館組合で提供するサービスや料理の品質向上を計っているし、横浜中華街では絶対、反社会的勢力を町に入れないパトロールをやっている。あれほど安全なチャイナタウンは世界中にない。渋谷のセンター街や歌舞伎町でも行政ぐるみで風紀向上や町の清掃をしている。浅草ではどうなのだろう。
定番の浅草観光案内をくり返すメディアにも問題は大有りだ。
黙ってても客の来る有名店でなく、まじめに地道にやっている小商いや職人さんに日が当たるような情報発信はできないか?
そうおもう。

『旅愁』、ローマにいるピアニストのマニーナとエンジニアのデヴィッドは同じ飛行機に乗りあわせたが、故障でナポリに降ろされる。直すのに2時間はかかるとナポリ観光をしている間に飛行機に乗り遅れ、しかたなくナポリでつかの間の時間を過ごすが、愛し合ってしまい、しかも乗るはずだった飛行機が墜落。二人はこの世から姿を消して愛の生活を営もうとする。出来過ぎだよ。そしてフィレンツェの景色の良い丘に家を構えるが、いろんなところから足がつき、アメリカからデヴィッドの妻と息子がやって来る。マニーナはアメリカでリサイタルを開き成功、しかしデヴィッドを家族の元に帰すためフィラデルフィアのリサイタルをキャンセルして南アフリカへ。
まあローマ、ナポリ、フィレンツェの1950年ころの景色を堪能するだけで楽しいが、話としてはむちゃくちゃ。マニナは隙だらけで見つけてもらいたがっているみたいだし、なぜ失踪した二人があんな豪邸に住めるのか、妻は別れると言っているんだから別れてやり直せばいいのに。つかの間のラブアフェアを楽しんで妻の元に戻る男の定番映画。それになぜ南アフリカなの? アメリカ人目線で、イタリア人がデブで野卑な原住民みたいな描き方なのも失礼。
音楽はいい。クルト・ワイルのセプテンバーソングはいいな。それとラフマニノフの2番が淀川長治の『日曜洋画劇場』で流れていたのはこの映画のせいか? 主役のジョン・フォンティーンは大昔の東大教授の父親を持つ日本生まれ、両親が離婚して父は日本人メイドと再婚、姉のオリビア・デハビランドとは仲が悪く、『風とともに去りぬ』の役を取りあったり、4度も結婚したり、気球のライセンスを持っていたなんて、誰かこのの人の伝記を書いていないかと興味がわく。美人だけどかなり過剰な印象。ジョセフ・コットンは『第三の男』のほうがよかった。

3月4日

2013年4月3日 水曜日

このところ『レミゼラブル』『パイとの旅』を見たので、なんだか今までに見た外国映画のことを思い出している。アトランダムにベスト。その映画で一番残る俳優をメモしてみた。シロウト的リスト、難しい暗い映画はあんまり好きじゃない。社会派は好き。戦争、マフィア、SF、アクション、パニック、スパイ、ホラー怖いのみんな嫌い。この世が涙の谷なのに、どうして映画でまでくらい怖い世界を見なくてはいけないの?

「チコと鮫」動坂映画で父と見た。
「すばらしき風船旅行」日比谷で父と
「狼王ロボ」渋谷で父と、ファザコンがバレそうだが
「ランスロット」動坂映画 「キャメロット」よりずっといい。
「若草物語」キャサリーン・ヘップバーン 古きよきアメリカ
「大いなる幻影」ジャン・ギャバン あの鼻、あの掠れ声 小石川図書館
「戦艦ポチョムキン」なんせ岩﨑あきらさんの解説
「チップス先生さようなら」ピーター・オトゥール、のびのびした奥さん
「天使の詩」動坂映画 タオル二枚ぐしょ濡れ
「サウンドオブミュージック」浅草大正館で母と 全部歌えるよ
「アメリカン・グラフィティ」いいね、あのスカート
「ロミオとジュリエット」レナードホワイティング・オリビア・ハシー 日比谷
「マイ・ライフ・アズ・ア・ドッグ」
「ソフィーの選択」どっちをとるかなんて!
「グッドウィルハンティング」マッド・デイモンのファンに
「わが青春のフロレンス」オッタビア・ピッコロ 大塚名画座
「はるか群衆を離れて」デビッド・ヘミングウェイ
「12人の怒れる男」日本版もなかなか
「僕のおじさん」ジャック・タチ あのシュールな背景、モダニズム
「悲情城市」でぶの兄さん好き
「紅いコーリャン」コン・リーの最高傑作
「始皇帝暗殺」張豊毅にいかれた
「コニャックの男」サミー・フレーにいかれた
「夕なぎ」ロミーシュナイダーすてき。サミー・フレーも出てた。
「木靴の樹」ミラノの郊外で同じような風景のところあり
「八月の鯨」年とともにしみる映画、まさに私と妹
「黄昏」ジェーン・フォンダは好きじゃないけど。
「サイダー・ハウス・ルール」せつないな
「ガープの世界」おなじくアーヴィング、人生はスリルだらけ
「カラー・パープル」ブランコに乗るシーンが忘れられない
「ミッドナイト・エクスプレス」これをみてイスタンブールに行けてない
「招かれざる客」シドニー・ポアチエ
「ある愛の詩」キャサリーン・ロス クリスマスの樅の木を男が担いで
「追憶」バーブラ・ストレイザンド 女のほうが思想に忠実ね
「明日に向って撃て」ロバート・レッドフォード 見る前に飛べ!
「フィラデルフィア」ディンゼル・ワシントンがアカデミー賞だろ!
「グッドナイト・グッドラック」飛行機で。赤狩りのさいのジャーナリスト話
「チャイナ・シンドローム」原発所長の責任の取り方、ジャック・レモン
「恋に落ちたシェイクスピア」あのがつがつした目がいい
「マルチニクの少年」なんだかいい香りのする映画だった
「フィールド・オブ・ドリームス」父と息子の夢は野球の選手
「大統領の陰謀」レッドフォードとダスティン・ホフマン
「エリン・ブロコビッチ」ジュリア・ロバーツの最高作
「愛人」須賀敦子さんとデュラスをいろいろ話したっけ
「さすらいの青春」ブリジット・フォセー 大塚名画座 フランスまで追っかけ
「ニュー・シネマ・パラダイス」山崎と仰木と見てみんなでおいおい泣いた
「ひまわり」ソフィア・ローレン大好き 汽車からのあの眼
「昨日・今日・明日」マルチェロ・マストロヤンニ ナポリの階段商売
「ドクトル・ジバゴ」ジュリー・クリスティ 氷の宮殿はマッシュポテト?
「ウェストサイド物語」ナタリー・ウッド たけくらべアメリカ版
「マイ・フェア・レディ」オードリー・ヘップバーン、勝手なヒギンズ先生
「昼顔」カトリーヌ・ドヌーブ ああいう願望、誰にもあるかも
「パードレ、パドローネ」シチリア人の視力、聴力にびっくり
「ローマの休日」グレゴリー・ペック 永遠の青春映画、
「アンジェラの灰」アイルランドに行ってよく背景がわかった
「メアリー・ポピンズ」やっぱりたのしくていいよなあ
「シベールの日曜日」森の中、池の音
「王女メディア」マリア・カラスは存在が叙事詩だ
「ブーベの恋人」クラウディア・カルディナーレ イタリアのファシズムの映画
「死んでもいい」メルナ・メルクーリ、かっこいい。指輪を川に捨てて。
「国境は燃えているか」マリー・ラフォレ これ最高な映画!
「俺たちに明日はない」フェイ・ダナウェイ
「嵐が丘」I am Heathclif!
「天井桟敷の人々」マルセル・カルネ
「悪魔が夜来る」忍び寄るファシズム、この方が好き
「卒業」ミセス・ロビンソンがいいね!
「クイーン」エリザベス女王のそっくりさん。
「英国王のスピーチ」私も吃音だったので。

最新は『インドへの道』。デヴィッド・リーンは好き。叙事詩的な映像のなかに人間の細かく動く気持ちや運命が描かれる。植民地主義に疑問を持ち、インド人と交流したいという若い上流の娘アデラが婚約者の母と婚約者が待つインドへ行く。植民地だから私の知っているインドとは違う整然と美しい風景。そこでインド人医師で貧民の救済もしているアジスと出会い、その誘いでマラバー洞窟にいく。アジスのほうもイギリス人に興味を持っていたのは否めない。しかし洞窟のこだまに恐怖を覚えたアデラは走って山を転げ下り、スノブなイギリス婦人の告発でアジスは強姦未遂で逮捕される。理解したいと思って近づきながら最後は異文化への恐怖で拒否する、これは人種差別、階級差別、すべてに共通することだ。これが免疫の意味だ。アデラがエリート判事の婚約者との結婚、すなわち植民地主義をも拒否したのは良いが、アジスの傷はいえない。アジスのほうにもインド人らしい過剰なところがあってリアリティがあった。マラバーヒルってマルクスの著作に出てこなかったかな。