3月10日

きょうは蔵の隣りの公園で餅つきがあるも、花粉と黄砂、すごい風で行けない。
奇妙な空の色、しきりと4号機が気になる。
古きよき時代のアメリカ映画。『カサブランカ』をむかし見たが、いまみるとさほどでもなかった。ハンフリー・ボガートの渋い色気がいい。それにしてもイングリッド・バーグマンのなんという美しさ。ビシー政権下の仏領カサブランカ、流れて来た曰く付きの人間たち。チェコのレジスタンス活動家の妻イングリッドは夫が死んだと思い、ハンフリーと恋に。しかし彼と駅で待ち合わすも、夫は生きていたとの報。けっこう長い手紙に「駅に私は行けません。許してください。私を捜さないで」とかいろいろ書いてあるのに字幕は「行けないわ」でおわり。
「パリへ逃げれば?」「パリへ?」も「ナチス占領下のパリへ?」というところまで訳さないと伝わらない。ハンフリーもアメリカ人だが抵抗運動に加担、でも今はカサブランカでカフェバーの経営者。最後、ハンフリーはドイツ人将校を殺してまで恋人とその旦那を逃がす。『君の瞳に乾杯』、もうとにかく脚本がすごい。「10年まえ君はなにしてた?」「歯の矯正をしていたわ」なんてね。
しかしこれは1942年のアメリカの反ナチプロパガンダ映画。そういわれるとあちこちみえみえ。ビシー水の瓶をわったりする隠喩。『アズ・タイム・ゴーズ・バイ』は『時の過ぎ行くままに』じゃないか。それでジュリーは『カサブランカ』を歌い、ボギー、あんたの時代は良かった、と言ってるわけね。