2010年7月 のアーカイブ

ひとの肩書き

2010年7月20日 火曜日

今日、次男のひろしいわく、「お母さんがノンフィクション作家と出ていたけど違和感あるな」「そうだね、エッセイもコラムも批評も伝記も聞き書きの本もあるからまとめて作家と名乗っているんだけど、小説も書いた事あるし。それに編集者で地域文化活動家、正確にいえば」「わけわかんねえな。いったい何が本業なのよ。なにがしたいの?」「そうね。一番好きなのは、そして得意なのはひとの話を聞く事かな。聞キ書キストッて名乗ろうかな」「そうだよ。ひとに名前をつけられるより自分で名乗った方がいいよ」ということでこれからはききがきすと、聞き書きすと、キキガキスト、を名乗ります。でもぼんやりだからキキノガストになりそうだ。

高峰温泉

2010年7月20日 火曜日

小諸からグーンとあがった2000メートルの別天地。一度行きたかったんだ。新幹線佐久平の駅からバスに乗る。小諸まで相当かかる。お金もかかる。でも着いたのは雲上の別世界。「男ばかりでむさ苦しくてすみません」というがさっぱりしていい。お風呂に入って5時からはデジカメ講座。そのあとご飯。山菜づくし。イワナの塩焼き。夜は飲泉健康講座、それから満天の星の観察。大きな望遠鏡で土星の輪や月のクレーターを見せてもらいました。ラッキー。
またおふろ。ランプで。飲用可。ぐっすり寝たら、朝は朝食前に野鳥観察講座。9時から池野平まで車で連れて行ってくれ、ゆっくり二時間かけて植物観察。なんとつゆのあいだの晴れ間で穂高、槍、乗鞍、野口五郎岳、富士山までばっちり。いわかがみ、ひめイチゲ、シロバナエンレイソウレンゲツツジ、アズマシャクナゲ、ハクサンチドリなどの花々、コメツガ、イヌツガ、カラマツなど樹木の名前も教えてもらいました。毎年、来たい宿で、ベストテン上位にはいりました。温泉は硫黄、カルシウム、マグネシウム、硫酸塩泉。糖尿病、肝臓病、肥満などにきくという。
前にも書いたかな、私の好きな宿

人が少ない。
こじんまりしている。
放っておいてくれる。
主人の人柄がよい。自慢とはしゃぎすぎはこまる
オイルヒーターなど空気をよごさず静かな冷暖房
自動販売機がない
食事は量は少なく、カロリー控えめ、添加物なし、野菜中心
できたらかけ流しの温泉、飲用可。露天風呂があればうれしいが目隠しはイヤ
一人旅をきらわない、値段設定が納得いく
物を売りつけない
浴衣の幅がゆったりしている。作務衣は不得意
ねとねとしたシャンプーでなく石けんがある
テレビを見る自由がある
宿の都合で決めつけない
気取ってない。
宿独自の体験や学びの場がある

高峰温泉は以上にぴったりでした。露天風呂はなかったが、長湯できる開放感あふれる
内湯があれば十分です。

小諸中棚荘

2010年7月20日 火曜日

小諸の藤村文学賞の選考では毎年、藤村ゆかりの中棚荘に泊まる。ここも主人夫婦を中心にアットホームな気持ちのよい宿。登録文化財の建物がある。藤村の方が有名だが、彼が小諸にきたのは師の木村熊二が小諸義塾を作ったから。その木村の滞在した茅葺きの水明館も登録文化財である。りんご風呂がある。高台の林の中でのぞかれる心配のない露天風呂がある。ヤギのヨーグルトや乳がある。お米は自家の田んぼから、ご飯はかま炊き、朝のとろろご飯のおいしいことと言ったら。一番感心はかけ流しの飲用可の温泉、それが冷蔵庫で冷えている。とろりとして飲みやすい。ビールよりずっとおいしい。といったら女将がポリタンクで送ってくださり、毎日飲んでいる次第。

山ふところの宿みやま

2010年7月20日 火曜日

鳴子温泉、川渡(かわたび)温泉の静かな宿です。もう何回泊まったか、我がベストテンに入る宿です。鳴子の米プロジェクトの重要メンバーでもあります。今回は仙台グリーンツーリズムでの対談をひかえての前夜祭で、田尻町の農家民宿「ふみえはらはん」の渋谷文枝さんもきてくださいました。酸いも甘いもわきまえた迫力ある酒豪。仮眠してあさ、出荷があるとかで五時に帰り、翌日さわやかなお顔で会に出て来られました。
みやまの風呂もリビングもやっぱりいいです。でも次は湯治棟の方に泊まります。

みなとや

2010年7月20日 火曜日

4月9、10と初めて信州諏訪の御柱を観に行きました。やっぱり百聞は一見にしかず、祭の意味も、場所の関係も行ってみなくては分かりません。このとき、「みなとや」さんに泊めてもらいました。とても有名な宿ですが、かなり客を選ぶ宿です。まずおばちゃんはほとんど愛想がありません。そのかわり見え透いたお世辞や営業スマイルもしません。だからわたしは好きです。馬肉の刺身と馬肉鍋が名物で、あといなごの佃煮など珍味は出ますが、サラダとか刺身の好きなひとはたべるものがないでしょう。山の中だから当然です。だからわたしは好きです。お手洗いも共同で、おふろは露天ひとつしかありません。それは素敵な風呂ですが、順番に譲り合って使わなくてはならず、大浴場とか、いくつも風呂があるのが好きな人、何度も入りたいひとには不向きかもしれません。主人も歴史に詳しく、景観や地域の文化の保全に見識のある方でした。「みなとや」とは諏訪湖の湖上交通を担う船の船主である事からついた名前のようです。