3月4日

このところ『レミゼラブル』『パイとの旅』を見たので、なんだか今までに見た外国映画のことを思い出している。アトランダムにベスト。その映画で一番残る俳優をメモしてみた。シロウト的リスト、難しい暗い映画はあんまり好きじゃない。社会派は好き。戦争、マフィア、SF、アクション、パニック、スパイ、ホラー怖いのみんな嫌い。この世が涙の谷なのに、どうして映画でまでくらい怖い世界を見なくてはいけないの?

「チコと鮫」動坂映画で父と見た。
「すばらしき風船旅行」日比谷で父と
「狼王ロボ」渋谷で父と、ファザコンがバレそうだが
「ランスロット」動坂映画 「キャメロット」よりずっといい。
「若草物語」キャサリーン・ヘップバーン 古きよきアメリカ
「大いなる幻影」ジャン・ギャバン あの鼻、あの掠れ声 小石川図書館
「戦艦ポチョムキン」なんせ岩﨑あきらさんの解説
「チップス先生さようなら」ピーター・オトゥール、のびのびした奥さん
「天使の詩」動坂映画 タオル二枚ぐしょ濡れ
「サウンドオブミュージック」浅草大正館で母と 全部歌えるよ
「アメリカン・グラフィティ」いいね、あのスカート
「ロミオとジュリエット」レナードホワイティング・オリビア・ハシー 日比谷
「マイ・ライフ・アズ・ア・ドッグ」
「ソフィーの選択」どっちをとるかなんて!
「グッドウィルハンティング」マッド・デイモンのファンに
「わが青春のフロレンス」オッタビア・ピッコロ 大塚名画座
「はるか群衆を離れて」デビッド・ヘミングウェイ
「12人の怒れる男」日本版もなかなか
「僕のおじさん」ジャック・タチ あのシュールな背景、モダニズム
「悲情城市」でぶの兄さん好き
「紅いコーリャン」コン・リーの最高傑作
「始皇帝暗殺」張豊毅にいかれた
「コニャックの男」サミー・フレーにいかれた
「夕なぎ」ロミーシュナイダーすてき。サミー・フレーも出てた。
「木靴の樹」ミラノの郊外で同じような風景のところあり
「八月の鯨」年とともにしみる映画、まさに私と妹
「黄昏」ジェーン・フォンダは好きじゃないけど。
「サイダー・ハウス・ルール」せつないな
「ガープの世界」おなじくアーヴィング、人生はスリルだらけ
「カラー・パープル」ブランコに乗るシーンが忘れられない
「ミッドナイト・エクスプレス」これをみてイスタンブールに行けてない
「招かれざる客」シドニー・ポアチエ
「ある愛の詩」キャサリーン・ロス クリスマスの樅の木を男が担いで
「追憶」バーブラ・ストレイザンド 女のほうが思想に忠実ね
「明日に向って撃て」ロバート・レッドフォード 見る前に飛べ!
「フィラデルフィア」ディンゼル・ワシントンがアカデミー賞だろ!
「グッドナイト・グッドラック」飛行機で。赤狩りのさいのジャーナリスト話
「チャイナ・シンドローム」原発所長の責任の取り方、ジャック・レモン
「恋に落ちたシェイクスピア」あのがつがつした目がいい
「マルチニクの少年」なんだかいい香りのする映画だった
「フィールド・オブ・ドリームス」父と息子の夢は野球の選手
「大統領の陰謀」レッドフォードとダスティン・ホフマン
「エリン・ブロコビッチ」ジュリア・ロバーツの最高作
「愛人」須賀敦子さんとデュラスをいろいろ話したっけ
「さすらいの青春」ブリジット・フォセー 大塚名画座 フランスまで追っかけ
「ニュー・シネマ・パラダイス」山崎と仰木と見てみんなでおいおい泣いた
「ひまわり」ソフィア・ローレン大好き 汽車からのあの眼
「昨日・今日・明日」マルチェロ・マストロヤンニ ナポリの階段商売
「ドクトル・ジバゴ」ジュリー・クリスティ 氷の宮殿はマッシュポテト?
「ウェストサイド物語」ナタリー・ウッド たけくらべアメリカ版
「マイ・フェア・レディ」オードリー・ヘップバーン、勝手なヒギンズ先生
「昼顔」カトリーヌ・ドヌーブ ああいう願望、誰にもあるかも
「パードレ、パドローネ」シチリア人の視力、聴力にびっくり
「ローマの休日」グレゴリー・ペック 永遠の青春映画、
「アンジェラの灰」アイルランドに行ってよく背景がわかった
「メアリー・ポピンズ」やっぱりたのしくていいよなあ
「シベールの日曜日」森の中、池の音
「王女メディア」マリア・カラスは存在が叙事詩だ
「ブーベの恋人」クラウディア・カルディナーレ イタリアのファシズムの映画
「死んでもいい」メルナ・メルクーリ、かっこいい。指輪を川に捨てて。
「国境は燃えているか」マリー・ラフォレ これ最高な映画!
「俺たちに明日はない」フェイ・ダナウェイ
「嵐が丘」I am Heathclif!
「天井桟敷の人々」マルセル・カルネ
「悪魔が夜来る」忍び寄るファシズム、この方が好き
「卒業」ミセス・ロビンソンがいいね!
「クイーン」エリザベス女王のそっくりさん。
「英国王のスピーチ」私も吃音だったので。

最新は『インドへの道』。デヴィッド・リーンは好き。叙事詩的な映像のなかに人間の細かく動く気持ちや運命が描かれる。植民地主義に疑問を持ち、インド人と交流したいという若い上流の娘アデラが婚約者の母と婚約者が待つインドへ行く。植民地だから私の知っているインドとは違う整然と美しい風景。そこでインド人医師で貧民の救済もしているアジスと出会い、その誘いでマラバー洞窟にいく。アジスのほうもイギリス人に興味を持っていたのは否めない。しかし洞窟のこだまに恐怖を覚えたアデラは走って山を転げ下り、スノブなイギリス婦人の告発でアジスは強姦未遂で逮捕される。理解したいと思って近づきながら最後は異文化への恐怖で拒否する、これは人種差別、階級差別、すべてに共通することだ。これが免疫の意味だ。アデラがエリート判事の婚約者との結婚、すなわち植民地主義をも拒否したのは良いが、アジスの傷はいえない。アジスのほうにもインド人らしい過剰なところがあってリアリティがあった。マラバーヒルってマルクスの著作に出てこなかったかな。