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日々録   2005年6月

<昨日出した本について>
「彷書月刊」に載せた目録の注文はがきが、昨日初めて届きました。栄えある第1号は大泉黒石の『黒石怪奇物語集』(昭47 桃源社 初函帯 5,250円)。なるほど。

 さて、今回の目録は、これまで店頭にあったものと、この機会に出すものが半々くらいなのですが、初めて出すものについては、「彷書月刊」を見た方にアドヴァンテージがあるようにと、昨日まで棚に並べるのを控えていました。でも、とりあえず1冊注文も入ったので、セットものや大判以外は、出しちゃうことにしました。こんなラインナップです。店の奥で何年間も寝かしておいたものもあり、あれこれ話したいこともあるのですが、まあそれは追々、気力と時間のあるときにでも。

<本日の取材>
 こんなタイトルを付けると、毎日取材を受けているようですが、もちろんそんなことはありません。でも今年は不忍ブックストリートと一箱古本市のおかげで、これまでになく取材を受けました。いつまで経っても慣れませんが。

 今日お見えになったのは、日経流通新聞の記者さん。不忍ブックストリートについて、ということだったのですが、途中からはずっとうちの店の話(あるいは自分の話)ばかりしていたような。いろいろ訊かれるなかで、何か特定のジャンルに強いというよりは、そこにいる時間が心地よい店でありたい、と自分が考えていることを再確認しました。

 ところで取材といえば、最近出た「るるぶ」の下町特集号に不忍ブックストリートが取り上げられています。ぼくはまだ現物に当たっていないのですが、ゲラを見たときの印象では、きちんとスペースを取って紹介してくださっていました。本屋で思い出されたときにでも、手に取ってみてください。

(宮地)

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<本日の出張>
 いわゆる出張というものに縁のない人生を送ってきたので、名古屋とか大阪あたりへ新幹線に乗って行くそれに、ほのかな憧れがあります。もっとも行って何をするのかというイメージはまったくなく、あるのは、帰りの列車で帆立貝柱なんかをつまみに飲むビールだったりするのですけど。まあそんなわけで、ぼくにとって出張といえば、ご近所まで台車を押して本をいただきに行くことですが、今日は区境をふたつまたいでの遠征。といっても実際は片道5分ほどの道のりなのですが、谷中幼稚園の先、荒川区は西日暮里のとあるお宅まで伺ってきました。1回につき、かなり大きめのボール箱3つ分くらいの量を運んで、合計5往復。ご存知のように今日は凄まじい暑さだったので結構バテましたが、比較的売れやすく店のカラーにも合うある本たちを、堅いものから柔らかいものまで、大量に売っていただくことができました。感謝です。 

(宮地)

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<今日届いた本>
「彷書月刊」2005年7月号 特集=このさき諸星大二郎一丁目

「彷書月刊」の田村さんには、前から「一度目録掲載しませんか」と声を掛けていただいていたのですが、店の経済状況や不忍ブックストリート関連のあれこれもあって、なかなか実現できずにいました。しかし今回、諸星大二郎の特集ということで三たびお誘いを受け、店の方も少し落着いてきましたし、何より、細野晴臣さんのインタビューが載っている号にご一緒する、という誘惑に抗えず、事実上の初目録に挑戦することと相成りました。5月末から6月の頭にかけての1週間ほどは準備で相当バタバタし、すっかり草臥れてしまったのですが、こうして印刷されて出来上がってくると、やっぱりうれしい。バンバン売って元を取る、というよりは、店の雰囲気を伝えることを優先してリストアップしたのですが、それでもちょっとは売れてくれないかな、と期待もしてみたり。さあ、どうなりますことやら。

 さて、肝心の特集の方ですが、これが気合いの入りまくった力作となっています。編集後記を読むと2年越しの企画とのこと。ファンの人はもちろん、名前は知ってるけど何となく読んでない、というような人こそぜひ買っておくことをお薦めします。細野さんは

「諸星さんのマンガって、好きになった人はきっと一生好きになると思うんだけど、触れるまでに時間がかかるというか、きっかけが必要なんだろうと思う。」

と、仰ってますが、多くの人にとって、この号が、そんなきっかけになればと思います。ぼくにとっては、はっきりそうなりました。

(宮地)

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<作業日誌>
 昨日の店内リニューアルにともない、絶版・品切文庫の棚が1棚増えたのですが、そこに入れる本の準備がまだできないため、ガランとしています。そこで、とりあえず、文庫新入荷棚を2棚にし、さらに面出しスペースも増やして、なんとか格好をつけることにしたのですが、それでもまだ本が足りない、ということで、ひたすら文庫本の品出しに励みました。この作業は明日も続くため、出した本の詳細については、明日の本日の品出しにて、まとめて掲載します。

(宮地)

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<今月の定休日>

 店内整理と話し合いのための、月に一度の定休日。軽く打ち合わせをするだけ、なんてこともあるのですが、今日は久しぶりに店を閉めなければできない大規模な作業を行いました。今年に入ってから断続的部分的に進めてきた店内のリニューアル(棚の配置換え)の総仕上げです。

 この配置換えのテーマは、簡単に言ってしまうと「マンガを減らして他の棚を増やす」ということなのですが、結果として、マンガの棚は左奥のどん詰まりのスペースにほぼおさまり、全部で12棚(うち100円均一4棚)となりました。ブックオフ開店前と比べるとほぼ半減。でも、こうなってみると「これで十分」と思えてくるから不思議なものです。

 で、これにともない、他のあれこれの棚の位置が変更になりました。大きなところでは、音楽の棚が右奥の広場から、レジの右手、中古CDの並びに。翻訳小説の文庫がその向かいで、その裏が新書。その奥の新しくできた島には競馬・野球・サッカー・鉄道など。
 ここ数ヶ月、暫定的にマンガに挟まれていた児童書は、食の棚の並びに移動し、分断されていた美術書の一部も奥の広場に戻りました。広場にはあと、工芸の棚も移りました。
 文庫本では、時代小説は国内50音順の並び、これまでの向かい側に、絶版・品切れ文庫や日本の文学は、文庫新入荷横、これまでの裏側に、それぞれ動きました。

 こういうのは図に描くと一発なのですが、文章にするのは難しいです。お近くの方は、ご来店のうえご確認ください。深夜2時までかかった作業はかなりハードでしたが、ようやくここまでこぎ着け、終わった後は心地よい充実感がありました。ぼくたち4人は、かなり気に入っています。

(宮地)

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<今日出した本のことなど>
1971年の「スイングジャーナル」7冊
       (1、4、7、8、10〜12月号)

 本日の品出しには1月号のみ記載しましたが、上記のように全部で7冊出しました。値段はどれも840円です。この頃のものは、あっても状態に難のあるものが多いのですが、今回のはかなりきれいです。

 さて「スイングジャーナル」。言わずと知れた老舗のジャズ雑誌です。正直今となっては手に取ることもすっかりなくなってしまいましたが(つまんないので)、1971年のバックナンバーとなるとみどころ満載。以下、ぼくの個人的な嗜好に基づくおすすめポイントです。

 ともかく時代がよいです。たとえば1月号の表紙を開いてすぐ出てくる広告は、BYGアクチュエル・シリーズ第4弾。大好きなアーチーシェップの『ブラーゼ』ほか5点。カラーグラビアには家族と寛ぐドン・チェリーといった調子。
 執筆陣の豪華さも特筆もの。なにしろ植草甚一の有名な連載がまだ続いてますから。ちなみにこの号は「ソニー・シャーロックの記事が整理したいけれどきょうはクリスチャンのほうにしよう」。スクラップ・ブックの全巻復刊が進行中と、ますます人気の植草さん。いっときに比べればその文章を読むのに、手間もお金もかからなくなってきましたが、自作のコラージュによる扉からはじまり、ジャケットの写真なども何枚か配された構成で読むと、やっぱり全然違いますよ(河村要助さんのイラスト入りの回も)。横書きなのも良いです。
 油井正一さんの「ジャズの歴史」も連載中。昔、本になったものを読みましたが、素晴らしい読みものです。ここは第43回「チャーリー・ミンガス」(ミンガスといえば、「問題作を試聴する」のコーナーもこの号は『ミンガス・プレゼンツ・ミンガス』で、なんと中村とうようさんも評を寄せています。「ミンガスの嫌らしさが100%でているすばらしいアルバム」という、とうようさんらしさが100%出ているすばらしいコラム)。
 もちろんレコード評の方もまったく引けを取らない顔ぶれ。油井さんをはじめ、野口久光、清水俊彦、悠雅彦などなど、その著作を通じていろいろなことを教えていただいた方々が、ごく普通に書かれてますからね。植草さんも時おり登場し、8月号では新譜として出た『ジョージア・フォーンの午後』を取り上げています。曰く「ぼくはドン・チェリーの『ミュー』に★★★★★をつけた。だからこのマリオン・ブラウンのレコードにも★★★★★をつけないではいられない。そうなっていった気持ちを書いてみることにしよう。」。
 
 まあ、そんなわけで、お好きな人には堪らない内容となっています。ここでは主に1月号を取り上げましたが、どの号も同様に読みどころがあります。広告も楽しいですしね。広い家に住んでいて、書棚に通しで揃ってるというのがもちろん一番良いのですが、1冊だけでも持ってると、幸せになれると思います。お気に入りのミュージシャンのグラビアが載っている、あるいは好きなアルバムの広告が出ている号など、お買い求めいただけるとうれしいです。

(宮地)

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<非番日記>

 筋肉痛と二日酔いで終日ほとんど動けず。外出は、図書館にリクエストしていたCDをとりに行ったぐらい(マリオン・ブラウンの『ジュバ・リー』など)で、あとはスカパーでサッカー観てました(ワールド・ユースのオーストラリア戦と、コンフェデレーション・カップのギリシア戦)。そうそう、その間に漫画も読みました。『昭和の男』全2巻(入江喜和)。亀戸の畳屋さんが舞台のこのお話、「モーニング」で連載されているときは、絵柄がやや苦手なこともあって読んでなかったのですが、これがどうして面白かったです。おすすめ。明日にでも棚に並べます(2冊で700円)。

(宮地)

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<非番日記>

 本日は毎年恒例、高校の卓球部の東京0B会。早稲田大学の卓球場を間借りして、一年ぶりに楽しく汗を流しました。昨年は卓球だけで13人集まったのですが、今年は日が悪かったのか、卓球に集まったのは4人。トーナメントの予定を急遽リーグ戦に変更し、5セットマッチを立て続けに3試合こなしました。メンバーは60歳代の会長、副会長に、ぼくのひとつ上の先輩。但し両御大はインターハイにも出場した黄金時代の強者、全敗も覚悟していたのですが、敬老精神のかけらもないセコい卓球で、副会長からは勝ちを拾いました。身体はボロボロになりましたが、気分は上々。早稲田通りの居酒屋「源兵衛」に場所を移しての宴会へと流れ込み、おいしいビールもいただけました。宴会の方も8人とちょっと寂しい人数でしたが、あちらこちらへと会話も弾み、こういう全員の顔の見える年もたまにならあってもよいかな、と胸を撫で下ろした次第です(幹事役もそろそろ後輩へ引き継ぎたいのですが、どうも最近は就職で名古屋に戻ってしまう人が昔以上に多いようで、なかなかままなりません)。

(宮地)

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<今日出した本のことなど>
『越境スポーツ大コラム』

 今はなき「東京タイムズ」に、1984年から87年まで連載された「越境シンドローム」をまとめた本です。はじめに連載を依頼された山口昌男があちこちに声を掛けたため、錚々たるメンバーが集まり、それぞれがあれこれのスポーツについて語っています。ただ、いかんせん、20年前のものなので、内容的にはちょっと、という感なきにしもあらずですが、諏訪優さんが書かれているのは、貴重かもしれません。あと、各人の当時の顔写真と河村要助さんの表紙イラストにも一見の価値があります。

<今日店でかけたCD>
『カパカヒ・ジャグ・バンド』

 本日より、バッファロー・レコードのCD取り扱いをはじめました。バッファロー・レコードは、日本在住のアメリカ人ダグラスさんが鎌倉ではじめたインディー・レーベルですが、アメリカのルーツ音楽を根っこに持ったさまざまなミュージシャンのアルバムを、コンスタントに日本に紹介しています。ほうろうでは以前から、アサイラム・ストリート・スパンカーズ、ジャネット・クラインといった同レーベルのアーティストを好んで聴いていたのですが、数ヶ月前、近所にお住まいでほうろうの友人でもあるライターの長谷川博一さんに紹介していただき、この度ようやくお付き合いをはじめさせていただくこととなりました。明日発売のジョン・ハイアットの新譜に合わせて10点ほど入荷したので、ご来店の際は、手に取ってご覧ください(試聴できるものもあります)。

『カパカヒ・ジャグ・バンド』は今日はじめて聴いたのですが、これが素晴らしい。1981年にハワイで現地のミュージシャンによって録音されたアルバムで、ウクレレ、スティール・ギター、ミュージカル・ソウ(のこぎり)などを中心に奏でられる、アコースティックで心地よい音楽です。マリア・マルダーで有名な「エニイ・オールド・タイム」など選曲もバッチリ。僕の知っている音楽でいうと、ダン・ヒックスなんかを彷彿とさせます。試聴もできますので、興味を持たれた方は、お気軽にカウンターまでお申し出ください。

(宮地)

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<今日出した本のことなど>
『クリスティー・ハンドブック』

 これは、映画「クリスタル殺人事件」(原作『鏡は横にひび割れて』)の公開に合わせて早川書房が作成した、文庫サイズの冊子です。中とじ32頁。以下は目次です。

 架空対談ミス・マープルVSポアロ「謎解きは人生の楽しみ」 数藤康雄
 死体にだって見おぼえがあるぞ 田村隆一
 イラストマップ「ミス・マープルのセント・メアリ・ミード村」桜井一
 映画『クリスタル殺人事件』 竜弓人
 ミス・マープル人名録
 クリスティー語る
 クリスティー・クロスワードパズル
 クリスティー著作リスト

 という訳で、販促の無料配布物にふさわしいつくりなのですが、田村隆一の詩と桜井一の地図が載っているところがミソです。田村さんの詩は有名なものですからここでとやかく言うことはないのですが、桜井さんの地図は知らない人もいらっしゃるでしょうから一言推薦させていただきます。

 桜井さんがどういう人でどういう仕事をされた方かについて、実はぼくはあまり知りません。ただ、節目節目で、この人が表紙を描いたおもしろい本に出会ってきたので、決して好きな絵柄というわけではないのに、とても良い印象を持っています。
 最初の一冊は『時刻表名探偵』。この本については以前ここでも書きました。凄く濃い内容の本ですが、カバーのイラストもそれに負けずエグく、著者のある意味尋常でない姿をよく表しています。子どもの頃はそんなことなど考えはしませんが、インパクトは強かったですね。だからその後、小林信彦の本を読んで、トニー・ケンリックの角川文庫を探しはじめた頃、どこかの古本屋の書棚でようやく水色の背表紙を見つけ抜き出したときは、「あっ、またこの人だ!」という、驚きとも喜びともつかぬ気持ちの高揚がありました。しかし、にもかかわらず、トニー・ケンリックをあらかた読み終えた時点でさえ、桜井一という名前がぼくの脳みそにしっかり定着するまでには至っていませんでした。桜井さんのことを本当にしっかりと認識したのは、もう少し後、偶然見つけた『ミステリマップ〜名探偵たちの足あと』によってでした。

 この本は早川書房から昭和57年に出ています。大きさはB5判。ミステリマガジンの連載をまとめたものです。有名なミステリ作品の舞台を桜井さんが見開きの地図にして、それに別の人のエッセイが付くというのが基本スタイル。具体的に挙げた方がわかりやすいでしょうから、以下、目次からいくつか書き出してみます。

 そして誰もいなくなった、インディアン島(数藤康雄)
 ホームズのロンドン(戸板康二)
 サム・スペードのサンフランシスコ(田中小実昌)
 マーロウのロサンジェルス(矢作俊彦)
 ナヴァロンの要塞(内藤陳)
 金田一耕助の東京(山村正夫)
 コーデリアのケンブリッジ(小泉喜美子)
 『深夜プラス1』の時刻表(伴野朗)
 樽(鮎川哲也)

 こんな感じのが全部で25点(括弧のなかはエッセイの執筆者)。『クリスティー・ハンドブック』に載っているセント・メアリ・ミード村の地図もここからとられているのですが、ともかくとても楽しい本です。なかでもぼくのお気に入りは、堂々4頁を使って描かれた「『深夜プラス1』の時刻表」。この作品に対する桜井さんの愛情が伝わってくるすばらしい出来ばえです。近所の図書館だと、谷中コミュニティセンターの図書室、および日暮里図書館に所蔵されているので、この手の小説が好きな方は、ぜひ一度手に取ってみてください。
 
(宮地)

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<今日出した本のことなど>
「ユリイカ」2005年6月号 特集 ムーンライダーズ

「ユリイカ」が毎月何日発売なのか知らないので、これが今月号なのか先月号なのかはわからないのですが、ともかく出て間もないことは間違いない、ムーンライダーズ特集。もう大評判で増刷も決定、これがきっかけで再評価が進み、特に若い世代の人気を獲得、なんてなれば良いのですけどね。「(ほぼ)十代にムーライダーズを聴かせる」という座談会を読む限りでは、無理そうです。その記事の司会の人によると、ぼくら辺りの世代が(現在40歳前後)一番ヤラれちゃってるそうです。なるほど。

 さて、ぼくは、かつてこのバンドが好きで、今は追いかけることをやめてしまったものです。でも、まったく聴かなくなってしまったというわけではなく、新しいアルバムを買うのを(聴くのも)やめただけなのですが、ムーンライダーズには、そういう人間がファンと名乗ってはいけないような雰囲気があります。最新アルバムこそがムーンライダーズなのだという。そういう意味では、ストーンズと似ているのかもしれません。鈴木博文も自分の本のなかで(『僕は走って灰になる』か『九番目の夢』のどちらか。どちらも新宿書房刊)ストーンズに対する思いを語っていたように記憶しています。彼らが解散したら、自分もバンドの一員であることをやめてもいいかな、といったようなことを。

 ところで、ムーンライダーズは、「嫌いだ」とはっきり表明する人が多いバンドでもありますが、そういう人も、今挙げた鈴木博文の2冊の本は読んでみることをおすすめします。ほんと、だまされたと思って。「ムーンライダーズが嫌いだ」と言うくらいロックが好きな人なら、共感できる部分や新しい発見が必ずあるはずです。ジョン・レノン、ボブ・ディラン、ルー・リード、ロバート・ワイアット、ザ・バンドなどなど、個々のミュージシャンについての長めの文章も素晴らしいのですが、「ミュージックマガジン」のレコード評用に書かれた短めのものも、ひとつひとつがきちんと書かれていて感心させられます。個人的にはスクイーズの『フランク』についての文章がもっとも印象に残っています。
(今回の特集にも「詩から詞へ」というエッセイを寄せられています。こちらもぜひ)

 まあそんなわけで、ぼくはメンバーのなかでは鈴木博文が好きで、ソロアルバムも何枚か持っています。初ソロ作である『WAN-GAN KING』など、ひと頃毎晩ヘッドホンで繰り返し聴いたものでしたが、最近は『SINGS MOONRIDERS』をもっとも良く聴きます。今となっては、ムーンライダーズのどのアルバムよりも、これをかけることが多いです。今回の特集の「ライダーズのこの曲が好き!または嫌い!」というアンケート大会(モクローくんも寄稿!)のなかで、仲俣暁生さんが、「あがた森魚が鈴木博文の曲ばかりを歌う、博文森魚というユニットが実現したら最高」という願望を述べられていて、それはそれで確かに最高かもしれない、とも思うのですが、ぼくは博文さんのあの声が好きです。

<今日店でかけたCD>
『Le Cafe de la Plage』Les MOONRIDERS

 非番の一昨日、自宅に置いてあるCDのなかから、店用に夏向きのものを選んでいたのですが、そのとき拾い上げた一枚。レゲエ・バージョンでのセルフ・カバー集という企画盤で、たぶん7、8年ぶりくらいで聴きました。もちろん「ユリイカ」を読んで、ちょっとだけ気持ちがムーンライダーズに向いていたせいで手が伸びたのですが、思ってたよりは良かったです。ただ音はともかく、鈴木慶一の声は夏向きではありませんね。正直ちょっと暑苦しかったです。

(宮地)

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ウインドウのテリー・ジョンスンコレクションに下記の2冊追加しました。ただでさえ今回は売り物が少ないウインドウなのに、また懲りずにどちらも私物です。興味ある方はぜひ中もご覧ください。

思潮社『ブラックの朝』白石かずこ '74  
 昨年、開店間もないオヨヨ書林で、宮地がジャケ買いならぬ背表紙買いしました。装幀が湯村輝彦。ゴールド×ブラックという配色はテリーさんにしては珍しいんでないかと。

ブルース・インターアクションズ『決定版 ヘタうま大全集』テリー・ジョンスン監修 '05 
 今年の4月発売になり、すでに在庫切れらしい新刊。'86刊行の『ヘタうま略図・図案辞典』がウルトラパワーアップされ、決定版として堂々復活。一家に一冊お持ちになることをおススメします。
宮地が北浦和disk unionにて購入。disk unionの特典、テリー・ジョンスン書き下ろし『ヘタうまBOOKカヴァー』 もゲットしてきたよん!

(ミカコ)

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同窓会へ行ってきた。
中、高続きの女子校である。じつに20年ぶり。中学で2クラス、高校で3クラス、あまり話したことはなくても、全員の顔が解る少人数制の学校だった。だから一学年は130人ほど。(ずっとそれがふつうだと思っていたら、宮地は一学年10クラス以上のマンモス校で、顔を知らない同級生がいると聞いてたまげた。)

古本屋には滅多に機会はないが、パーティーとかそういう場が苦手だからどうしようか悩み、正直初めはあまり気が進まなかった。小学校から勤め人時代までの友人たちが、一緒くたに夢に出てくる今日この頃だ。果たして、皆の顔は解るだろうか、私のこと思い出してくれるんだろうかとか心配だし。やっぱ、化粧しなくちゃな(ファンデーション買わなきゃ)とか、装身具付けなきゃな(服買わなきゃ)とか、そっちのメンドーもあるし。
しかし今もツルむ友人たちが行くというので、なら行くーと、意志薄弱ぶりを発揮して参加することにした。
まぁ結局は俄ご婦人になるための買い物は、20年ぶりだからってみな同じ穴の狢さと開き直り、よしにした。

参加したのは50名。
次々集まってくる旧友たちはやっぱみなキラキラ光ってる。そんな中、早く着いてしまった私と友人ふたり所在なく、情けないことに5分もしたら帰りたくなってきた。
しかし、皆キラキラしてて、落着いてて、変わっているようだけど、変わってないのだった。ぽつぽつと話し始めると中学の頃のすっかり忘れてたようなことが芋づる式に思い出され、なんとも懐かしく温かく、乾杯の後はあっという間にみな女子学生に戻り、あちこちのテーブルで花が咲いた。
結婚した人、してない人、母になった人、なってない人、バリバリ働いてる人、家に入ってる人、遠方へ越した人。うーん20年だ。麦酒を注いでくれる旧友にしみじみしたり、あの頃と変わらない笑い顔に昨日まで教室にいたような気持ちになったり。それはそれは不思議な感覚だった。
とても全員とは話が出来なかったけれど、自分の基礎を知られているというのは、恥ずかしくもあるけれども、心地いい湯に浸かってるようでもあり。
そうそう、本とは無関係に生きてた私が古本屋やってると云ったら、さぞや驚かれるだろうと思ってたのに、アオキらしいねと云われたのは、とても意外だったな。

優しくステキな女性たち。行く前のくだらぬ心配は吹っ飛び、とても楽しい時間を過ごしてきたのでありました。

(ミカコ)

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