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日々録   2005年8月

<今日店でかけたCD>
「おせっかいカレンダー」加藤千晶(本日発売!税込2520円)

 これは素敵なCDです。

 ピアノを弾き、うたを唄う加藤さんを、あるときはチューバやフルートが、またあるときは木琴やバンジョーが支え、そこからこぼれてくる懐かしさや切なさに触れると、のんびりした気持ちやわくわくする思いが湧いてくる、そんなアルバムです。1曲1曲取り出しても名曲揃いですが、13曲を通して聴くともっとよく、繰り返して聴くほど、味わいが増します。試聴もできますので、お気軽に店員まで。椅子にでも座って、ゆっくりと耳を傾けてみてください。

 素晴らしいのは内容だけではありません。「もう、この絵以外にありえない」と思わせる、かこさとしさんの描き下ろしによるジャケット。ケースを開くと現われる、ちょっと楽しい仕掛け。タイトルにちなんだブックレットのなかのデザイン。ひとつひとつにこの作品に携わった人たちの技と心が込められていて、手にする喜びに溢れています。

 また、手作り感覚溢れる無料配布のリーフレットもすぐれもの。「おせっかい」をキーワードに、加藤さん本人がこのアルバムにまつわるあれこれについて教えてくれます。「セルフライナーノーツ」、「かこさとし作品の魅力」といったものから、今度このアルバムを置くことになったおすすめの店の紹介(不忍ブックストリート界隈からも、青空洋品店と結構人ミルクホール、それにほうろうの3軒が)まで、盛りだくさん。ぜひ手に取ってご覧ください。

(宮地)

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近藤さんのライブは、先週の13日も、多くの方にお運びいただき、大盛況のうちに終えることができました。
下は4歳から、上は?歳まで、幅広い層に大人気の近藤十四郎、かっこよかったです。
ご来場くださったみなさま、本当にどうもありがとうございました。


日常の日々に戻ります。
今年の夏、ほうろうでは、ご近所のまきちゃんのおじぎ草を預かっています。名前はオジー。
おじぎ草とはまた、子どもが育てるにはずいぶんシブい植物だねー、とお母さんに云ったら、まきちゃんは毎日、「行ってきます」と「ただいま」の挨拶をしているそうで、そう云われてみたら、私も子どもの頃、弟と入れ替わり立ち替わり葉っぱに触ってお辞儀させてたなー、なんてことを思い出しました。
今日は、そのオジーのお花が咲きました。おじぎ草のお花は初めて見ました。1.5センチくらい。小さな小さな打ち上げ花火みたいです。まだまだ蕾はついてますので、これから楽しめそうです。


さて、ちょっと日々録をサボっていましたが、ちょっとお知らせなどを。

●神保町の書肆アクセスでは、ただいまフェア「岡崎武志さんが選んだ書肆アクセスの16冊」の真っ最中です。9月10日まで。(アクセスさんへうまくリンクできません。http://www.bekkoame.ne.jp/~much/access/shop/index.htmです。)<管理者注> 書肆アクセス
小冊子は、古書ほうろうでもお配りしてます。

●お待ちかね。『酒とつまみ』第7号、入荷いたしました! 400円(税込み)。
巻頭特集でいきなり、抱腹絶倒です。

●イベント続きですが、来週27日(土)は、朗読会です。「京詩人東上ガル千駄木入ル」。京詩人会は、私はじめてなので、楽しみにしております。

●でもって、8月29、30、31日は、決算棚卸しのため、古書ほうろうは連休いたします。
在庫計算に追われ、メールの送受信に時間がかかることもあると思いますので、急ぎの用のある方はお電話ください。

(ミカコ)
あー、そうだ。奥田英朗『サウス・バウンド』面白かったです。
なーんか、この夏やり残しちゃったなーって感じの人、オススメです。

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<ラジオの学校>
 11時半頃よりTBSラジオの収録。月曜から金曜までの14時45分から15分間放送されている「日本列島ほっと通信」という番組。最初にお話をいただいたときは、取材をしても放送されるかどうかわからない、といったような雰囲気だったのですが、その後あれこれあって、結局8月25日(木)に放送されることになりました。この週は「谷根千散策の旅」ということで、うちのほかにもこの界隈のお店や人が紹介されるそうです。

 ラジオの取材は初めてで、結構興味津々だったのですが、ずいぶんきちんとしていることに驚きました。まず、事前に放送作家の方による取材があって、それを基に作られた簡単な台本が送られてきて、こちらはそれに目を通し心の準備して当日を迎える、という段取り。活字にしてもテレビにしても、あらかじめこういうふうに取材の見取り図を示されることはこれまでなかったので、とても新鮮でした。ただ前日あたりから、何を話そう、どう話そう、うまく喋れるかなあ、などと悶々としてしまうという側面もあり、受ける側にしてみると、まあ良し悪しです。

 さて、そうして迎えた本番。お見えになったスタッフは全部で4人。ディレクターとその補佐の人、そしてアナウンサーという3人の女性に、録音技師の男性。店内をざっとご案内して、進行の確認をして、いざ収録開始。かなり緊張していたのですが、こちらが感じるほどには問題はなかったようで、20分ほどであっさり終わりました。不忍ブックストリートMAPや一箱古本市のことを中心に、お約束の「谷根千の魅力とは」なんていう質問にも何とか答えました。どういうふうに編集されるのかは聴いてのお楽しみですが、恥ずかしくて耳を塞いじゃいそうです。

 すべてが終わり、みなさんが帰られる段になって、ふと思いついて河内紀さんの『ラジオの学校』を棚から抜き出しました。「ひょっとしたらご存知かもしれませんが」と紹介したら、読んでらっしゃらないということだったので、1960年代から70年代にかけて数々のすぐれた番組を作られた方であるということ、古本好きとしても知られ『彷書月刊』に連載をされていること、去年の今頃うちの店でもお話をしていただいたことなどを話し、結局お買上げいただくことに。「河内さんの本を買った店」としてうちのことが記憶されることにでもなればうれしいのですが。

 ここから先は余談です。河内さんといえば、去年の古書会館でのお話はほんとに面白かったのですが(詳しくはこちらを)、そのときゲストとしてお見えになっていた鈴木清順監督つながりで、近藤十四郎さんとも縁があります。作品は『陽炎座』。河内さんは音楽監督で、近藤さんはパンフレットの編集者。現在ほうろうのショーウインドウに飾ってあるこの豪華本には河内さんの文章も載っています。閲覧用のものも用意してありますので、興味のある方はスタッフまでお気軽に。8月13日のライブ当日までです。

 ところで、その8月13日ですが、前回以上に混雑しそうな模様、と相生座さんより連絡が入っています。
 古本屋でのライブですので、後の方は本棚でステージが見えづらい、あるいは見えない席になりますので、ちゃんとご覧になりたい方は、お手数ですが前売券をお求めのうえ、開場時間の19時までにご来店ください。
 当日券のお客様も、よほどのことがない限り入場をお断りすることはありませんが、ステージが見えない場所での立ち見となる可能性があります。ただし、今回の公演はPAがしっかりしていますので、どの場所へもよい音をお届けすることは保証いたします。

(宮地)

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 10年前の今日、道灌山下交差点のそば、朝日千駄木マンションの1階で、1軒の古本屋がひっそりと店を開けました。名前は古書宮橋千駄木店。今の古書ほうろうの前身です。

 大震災とサリンで騒然としていたその年の5月、それまでアルバイトをしていた新聞社の仕事が終わり、しばらくのんびりしようかと思っていたぼくに、1枚のはがきが届きました。今も一緒に働いている山崎からで、「旅に出るので、しばらく店の留守番をしてくれないか」というものでした。その頃山崎は、都電荒川線三ノ輪橋電停すぐそばの小さな古本屋を任されていたのですが、オーナーの方との当初からの約束で、留守番さえ探してくれば休暇を取ってもよいことになっていたようです。結局、ぼくと、やはりその頃仕事の切れ目だった神原とで、約1ヶ月間店番をしました。もともと古本屋は好きでしたし、売る側にまわることによる発見も多々あり、刺激的な日々はあっという間に過ぎていきました。それでもまだそのときは、それっきりの楽しい経験ぐらいのつもりで、今度こそしばらくのんびり休むぞ、なんて思っていたのですが(実際神原はとっとと旅に出ました)、7月のあたま頃に同じオーナーから千駄木に店を出す話を打診されると、一も二もなく乗っかることにしたのでした。

 それからはあっという間で、がらんどうの空間に次々と運び込まれてくる、それはそれは雑多な本たちを、今思うとほとんど何もわかっていない頭と身体でせっせと仕分けし、棚をつくっていきました。開店前の最後の数日間は泊まり込み。クーラーのない暑い店内で、その頃ハマっていたビョークの2枚目のアルバムを繰り返し聴いたこと、塗れども塗れども終わらない壁のペンキの匂い、汗でどろどろになった体を千駄木駅出口そばの銭湯で流したことなど、思い出は尽きません。

 開店の日のことは、もうあまり憶えていません。せめてもう一日もらえれば、もう少しマシなかたちでオープンできたのに、という思いが強く(キリがない、と却下されたのです。今思うとその通りなのですが)、晴れがましさはほとんどなかったです。お客さんこないかなあ、とレジからガラス越しに外を眺めていると、連日の寝不足から、ついうつらうつらしてしまったり。結局いくら売れたのかなあ。当時の帳簿はその後袂を分かったオーナーが持って行ってしまったので、調べることもかなわないのですが、数千円だったように記憶しています。最初に売れた本のことなども、憶えていそうなものなのに、まったく思い出せません。

 こんなふうに、古本屋稼業ははじまりました。勤めていた中古レコード屋を辞めて参加してくれた友人に、ミカコや山崎の仲間たちも加わり、総勢8人で三ノ輪と千駄木の2店舗を回していく毎日がこの後2年半ほど続いていきます。そしていよいよ古書ほうろうへとつながっていくのですが、その話はいずれまた。今回、せっかくだから記念になにかしようかとも思ったのですが、ほうろうになって10年が、本当の10周年なので、それはそのときまでお預けとし、今日のところは簡単な思い出話をすることにしました。

(宮地) 

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