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日々録   2006年4月

[一箱古本市直前会議]

 いよいよ秒読み段階になってきました。天気予報は相変わらず、すぐれません。

 千駄木交流館(旧寿会館)で行われた、当日の専従スタッフのみなさんへの説明会も兼ねた直前会議、ぼくは店番で行かれなかったのですが、たくさんの方が来てくださったそうです。どうもありがとうございました。

 22時前、場所を谷根千工房に移しての、実行委員のみの会議から参加。近藤十四郎さんが届けてくださった差し入れの手作りコロッケ(生まれて初めてつくられたそうです)を頬張りながら、雨になったときの対応についてあれこれ話しました。かなり細かい部分まであれこれシュミレーションしたのですが、そうすればするほど、ほんとに雨に降られそうな気がしてくるのが怖いです。どの時間帯に、どんなふうに降るかによっても違ってきますし、「11時の開店以降に雨天中止した場合は、5月3日への順延なし」という大枠だけは決めて、あとはその場で対応していくことになりました。実際に降られた場合、ちょっとはバタバタするかもしれませんが、最善を尽くします。どうか温かい目で見守りください。


<今日の「稲垣書店がやってきた!」

 今日は売れませんでした。代わりに今日お客さんに教えていただいた情報を。

 まず、先日紹介した桑野通子についてですが、出演作品が池袋の新文芸座でかかります。作品は清水宏監督の『有りがたうさん』。5月3日一日のみの上映ですが、なんとニュープリントですよ。ぜひご覧ください(一箱古本市が雨天順延にならなければ、ぼくも行きたい)。同時上映は、やはり清水監督の『信子』(こちらもニュープリント)。

 そうそう、清水宏監督については、関連した出品物があります。

『清水宏宛 伊藤大輔書簡』(ペン書3枚封筒付き 63,000円)

がそれ。以下、中山さんによるキャプションから引用します。

 子供物が得意な清水に「つづり方兄妹」の映画化をすすめた内容。最終的には久松静児が映画化。「映画読本 清水宏」掲載写真版現品。

 レジの前に置いてあるガラスケースに陳列してありますので、興味のある方はご覧になってください。

 あと、これも新文芸座なのですが、5月5日には、ほうろうのお客さんで、谷根千の80号でも紹介された、活弁士の坂本頼光さんが登場します。作品は成瀬巳喜男監督の『君と別れて』。坂本さんは19時55分の回の担当です。

(宮地)

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[華麗なる賭け]

 今年に入ってからなのですが、あるお客さんと、CDの貸し借りをするようになりました。こういう仕事をしていると、お客さんとの距離の取り方にはずいぶん神経を使うもので、ぼくの場合、先方から話しかけられない限り、アクションは起しません。なので、たとえば南陀楼さんや内澤さんとも、ずいぶん長い間、「計算が終わりましたらご連絡します」といった調子の会話しか交わしませんでした。でも、本当に縁があれば、いずれどうにかなるようです。

 この方も、前からときどきみえるお客さんだったのですが、去年の12月、ぼくがピエール=ロラン・エマールのリサイタルについて書いたのをたまたま読まれて、話しかけてきてくださりました。「いやあ、ぼくも行きたかったんですよ」と。スクリャービン、プロコフィエフ、ショスタコーヴィチといったロシアの作曲家のピアノ曲についての情報交換からはじまり(リヒテル、ホロヴィッツ、ソフロニツキー)、その後も、おみえになったときに店でかけているCDをきっかけに、ECMレーベルの話になったり、またあるときは音楽から離れて、昔の大宮公園サッカー場の話が出てきたりと、いつも楽しい時間を過ごさせていただいています。

 今日いらしたときは、スティーヴ・マックイーン主演の映画『華麗なる賭け』のサウンドトラックをかけていたのですが、すぐに反応されて「良いですよね、これ。ぼくも持ってます」とのこと。話してみると、やはりミシェル・ルグランの大ファンだそうで、大いに盛り上がりました。ルグラン・ファンの人と話をする機会なんてなかなかありません。喜び勇んで、5年ほど前に出た3枚組のアンソロジーと、『サラ・ヴォーン・ウィズ・ミシェル・ルグラン』をお貸ししました。打てば響く会話は楽しい。

 あまりに完璧なサウンド・トラック盤の陰に隠れがちですが、映画そのものもスタイリッシュな佳作です(やや凝り過ぎの感もありますが)。特に前半、最高にカッコいいタイトルバックから銀行強盗が遂行され車で逃亡するあたりまでのテンポの良さには痺れます。マックイーンのファンならずとも、楽しめること請け合い。フェイ・ダナウェイも美しいし(でも監督の名前はいつも忘れてしまうのです)。

 さて、店の話も少々。

 13時ちょっと前、京阪神エルマガジン社から出ている「ミーツ・リージョナル」という雑誌が取材にみえました。こんど、東京の特集をされるそうで、往来堂の笈入さんの紹介。一箱古本市を控えバタバタの店内、積み上げられた本を指差し「お見苦しくて申し訳ないです」と言うと、「かえって古本屋さんらしくて良いと思いますよ」とのこと。先日みえた別の雑誌の方も、そこに着目してらしたし、どうもこちらの思いとは裏腹です。

 最近、池谷伊佐夫さんが描いてくださった店内図を入口付近に飾ったのですが、これについても取材で訊かれました。「諸君」の連載でみえたこと、(京阪神エルマガジン社の地元)関西を含め、たくさんの古本屋さんの店内を同じように俯瞰図で描かれていること、そして最後に、先日おみえになった際、姉妹誌「エルマガジン」の本屋さん特集号を買っていかれた話をしました。「千駄木・根津での収穫」としてイラスト入りで載っている掲載号をお見せすると、「この号はとっても売れたんですよ。バックナンバー買わなきゃ」と喜んでらっしゃいました。この縁が、この先どこかに繋がっていけば、うれしいんですけどね。

<今日の「稲垣書店がやってきた!」
 
『日本の美 女優』篠山紀信(昭和54年集英社 4,200円 函)

 昨日あんなこと書いたからでもないでしょうけど、これはほんとに「ショー・ウインドウに飾っていたのを通りがかった人が見かけて」売れたようです。今日はこの1冊のみ。

(宮地)

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[古本屋残酷物語]

 中番。今日もお馴染みの降ったり止んだりのお天気。一箱古本市当日もこんなだとつらいなあ。

 ぼくはお会いできなかったのですが、午前中、古書窟揚羽堂の志賀浩二さんと平安工房の榎本弘紀さんが、発売されたばかりの『古本屋残酷物語』をお持ちくださいました。いま、古本好きの話題をさらっている「彷書月刊」の岡崎武志特集号でも、表2にどーんと広告が載っているので、ご存知の方も多いかもしれません。南陀楼綾繁さんも「もう注文したよ」と仰ってました。解説は内堀弘さん。ほんの触りを読んだだけですが、面白そうです。今週中にはほうろうにも入荷します。

<今日の「稲垣書店がやってきた!」
 恒例の売れた本報告です。

『呼び屋』竹中労(昭和41年弘文堂 6,300円初)

 ショー・ウインドウに飾っていたのを通りがかった人が見かけて、というような話だと美しいのですがそうではなく、長年探していた方が、いつもながらにネットで検索をかけていたら、このページが引っかかったのだそうです。『無頼と荊冠』が売れたことを書いた初日の日々録がそう。昨日、取り置きを希望する電話があり、今日取りにみえたとのことです。うーん、恐るべしインターネット。

 せっかくこういう展示販売をするのだからきちんと記録を残しておきたい、というのと、良い機会なのでうまく関連づけて自分の好きな作品や映画の本について書いてみたい、という気持ちで、こうして久しぶりに日々録を書いているのですが、まさかこんなふうに目に見えて売上げに繋がるとはまったく考えていなかったので、正直驚いています。まあ、今回はたまたまと考えて、妙な色気は出さないようにしないと。ちょっとはうれしいですが。

(宮地)

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[モダン道中 その恋待ったなし]

 一箱古本市前最後の非番。昼から三百人劇場へ。本当は悠長に映画を観ている場合ではないのですが、三百人劇場での日本映画の特集上映もこれで最後だし、「稲垣書店がやってきた!」の影響で、今自分が映画を観る身体になっていることもあり、10回券を購入して(ほうろうでも発売中!)せっせと足を運んでいます。

 ニュー・プリントの『モダン道中 その恋待ったなし』は、期待通りの怪作で(社長の逆鱗に触れしばらくの間干されたそう)、大いに笑わせてもらいました。

 先日、やはりこの特集に通われているお客さんとも「野村芳太郎こそ、松竹という会社を支える屋台骨だったんですねえ」なんて頷きあったのですが、一方で小津安二郎がああいう作品を撮り、もう一方で大島渚とその一派(高橋治もその一人)がやんちゃをしているその間で、あちこちにできた隙間を埋めていたんだなあということが、何本か観て行くうちに実感できます。

 正直これまで、野村芳太郎というと「松本清張原作と、寅さん以前の渥美清を撮った人」というイメージだったのですが、大きくその印象は変わりつつあります。今回のチラシにも書いてありましたが、「会社の注文をせっせとこなしながら決して従順ではないその姿勢」は何より軽やかで、そして洗練されています。

 この『モダン道中 その恋待ったなし』にしても、今ならこういう映画を撮ろうという人はいるでしょうが、日本映画全盛のあの時代にやっちゃうというのは何ともかっこいい。ご覧になったことのない方は、ぜひ一度お試しください(今回の特集では、あと5月4日に上映されます)。岡田茉莉子の姿の見えないところでの活躍も光ってました。

 もう1本観た『鑑賞用男性』は、やや期待はずれ。作りとしては「有馬稲子ファン大喜び」という線を狙っていて、こんなに手を替え品を替え登場する作品もそれほどないのではとも思うのですが(本人も楽しそうなのですが)、今ひとつのれませんでした。

(宮地)

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[小津本いろいろ]

 もう今月の定番とすら言える、はっきりしないお天気のせいか、日曜日にしては低調な一日。まあ、一箱古本市当日さえはっきりしてくれればそれでいいです。今日のトピックスはふたつ。

 ひとつは、西秋書店の西秋学さんが持ってきてくださった、今度のアンダーグラウンド・ブックカフェ(もう7回目です)のパンフレット。岡崎武志さんと黒岩比佐子さん、小沢信男さんと石田千さんなど、今回も充実のトークショーあり。2階で同時開催の「日本と世界の蔵書票展」では、今年の一箱古本市のラリー用スタンプをつくってくださった「八朔ゴムはん」さんのワークショップもあります。
 また、出品されるもののなかでぜひ見てみたいものは、玉英堂さんの「植草甚一日記他 一括50万円」。きっとガラスケースのなかに入れられちゃうのだろうけど、これは手に取って見てみたいなあ。500円でどうでしょう(だって、とてもじゃないけど買えないもの)。

 もうひとつは競馬。東京競馬場の第6レースに大好きだったサクラチトセオーの子が2頭出走。そのうちの1頭ヤクモキャットが勝ち、久しぶりにチトセオーの子で馬券が取れました(単勝1170円)。もう1頭のサクラマテンロウも3着に入り喜びも一塩(2着に来てれば懐も潤ったところですが、まあ贅沢は言いません。チトセオーの子が2頭も馬券に絡むことなど滅多にないのですから)。

<今日の「稲垣書店がやってきた!」
 今日売れたのは下記の1冊。

『映画ファン』1952年10月号(映画世界社 小津安二郎特集 4,200円)

 今回の出品物のなかでももっとも多い小津本。お薦めはやはり、高橋治の『絢爛たる影絵』(昭和57年文藝春秋)。小津の映画を1本ずつ観つぶしていた頃に読みましたが、一気に読んで面白く、読み返すたびに発見あり、といった一冊です。中山さんも『古本屋「シネブック」漫歩』の小津安二郎の項のなかでは真っ先に取り上げ、「これまでに読んだなかでダントツにおもしろかった」とおっしゃっています(そういうこともあってでしょうが、今回も、帯の異なる2種類の初版本が出品されています。元帯のものが3,150円、アト帯が2,100円です)。

 詳しい内容説明についてはそちらをご覧いただくとして、個人的に印象に残っているのは、高橋治の岸恵子礼賛と、その反動とすら思える有馬稲子批判。そのこき下ろしぶりは凄まじいですよ。たとえばこんなふう(スケジュールの問題で、当初予定していた岸恵子が、『東京暮色』に出演できなくなった、という文脈)。

 恐らくこのことが原因だったのだろう、『東京暮色』は他の女優で撮られる。そして、小津の生涯で忘れ得ぬような失敗作がうまれる。選ばれた女優には表現など遥か彼方の話で、役柄の理解力さえなかった。岸の穴を埋める女優は滅多にはいないということだろう。

 名前さえ出してもらえません。

 女優としての格というものは確かに存在しますが、持ち味というのはまた別の話で、ここまで書くというのは、やはり個人的な関係の上で何かあったんでしょうか。まあ、現場での態度は悪かったんだろうな、と想像しますが。

 さて、高橋治の小説ですが、実はこれ以外読んだことがありません。でも、その文章にはもうかなり長いこと日常的に触れています。東京中日スポーツ(トーチュウ)で、大相撲の本場所中は毎日連載されている「私は見た!」がそれ。相撲好きの方には、こちらもお薦め。毒舌ぶりは健在です。

 以下、今回出品されたその他の小津本です。

『お茶漬けの味 他』小津安二郎、野田高梧(昭和27年青山書院 8,400円 初カバ)
『小津安二郎の芸術』佐藤忠男(昭和46年朝日新聞社 3,150円 元版函)
『小津安二郎・人と仕事』(昭和47年蛮友社 38,000円 画稿付 外函入完本)
『小津安二郎 東京物語』(1993年リブロポート 21,000 二刷帯)
『キネマ旬報2月号増刊 小津安二郎 人と芸術』(昭和39年キネマ旬報社 7,350円)
『  〃  臨時増刊 小津と語る』(平成6年キネマ旬報社 2,100円)
『ユリイカ '81年6月号 小津安二郎』(昭和56年青土社 5250円)
『シナリオ '68年12月号』(シナリオ作家協会 野田高梧追悼号 1,575円)

 以前の日々録で書いた『お茶漬けの味 他』の毛筆書名入り(42,000円 初カバ帯)と、伊藤大輔画賛の彩色絵入色紙(136,500円)もあります。目の保養にぜひお出でください。

(宮地)

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[アルディージャ全国デビュー]

 今日は非番ですが、一箱古本市の景品用材料を買いに合羽橋へ出かけたミカコの代わりに早番で出勤。本日内澤さんの仕事場で行われる作業(TEAM内澤)に、どうしても必要なものがあるのです。これを書いている段階では、もう出来上がっているのですが、今年の景品はかなりグレートですよ。みなさんお楽しみに。

 12時半、山崎と交替して、とりあえずお勤めは終了。自転車で尾久駅まで行き、電車に乗り換え浦和まで。駒場競技場でのアルディージャのホーム・ゲーム、対大分戦がお目当てなのですが、スタジアムへ行く前にディスクユニオン北浦和店へちょっとだけ寄り道。

 ひと月ほど前ここに来たとき、SOUL NOTE、BLACK SAINT、HATといった、ヨーロッパのフリー系ジャズ・レーベルの中古CDが大量に安く出ていたのですが(アンソニー・ブラクストンが30枚ほどあって震えました)、その際予算の都合で見送ったものなどを拾いに来ました。当然売れてしまったものもあるのですが、残っているもののなかには、より安くなっているものなどもあり、結局スティーヴ・レイシー3枚ほか計5枚を購入しました。1785円なり。うーん、申し訳ないぐらい安い。さすがディスクユニオン。真似したいけどできません。

 15時試合開始。ここで書いてもあれなので内容については省略しますが、後半ロスタイム、微妙な判定でとられたフリーキックからオウン・ゴールで同点にされるという、涙も出ないような結果となりました。確かにサッカーではよくあることですし、ちょっと前まで、こういう展開はこのチームの十八番でもあったのですが、でも、次のリーグ戦までの1週間はツライなあ。

 重苦しい気分で電車と自転車を乗り継ぎ、18時ちょうど三百人劇場へ到達。野村芳太郎レトロスペクティブ。先週観た『花嫁のおのろけ』(キュートな岡田茉莉子が堪りません)に続き、今日は『東京<->香港 蜜月旅行』。有馬稲子と佐田啓二が主演で、ふたりとも新聞記者の役。佐田が有馬にやられっぱなしの香港ロケを交えた前半部分は、テンポよく笑いに溢れ楽しめましたが、後半ちょっとだれました。最初にちょっとだけ登場する岸恵子の女優然とした雰囲気に比べると、有馬稲子はどうも垢抜けない印象ですが、それでもぼくは彼女の方がずっと好き(あくまでもスクリーン上の話ですが)。なお、フィルムの状態はいまひとつでした。

 その後は、映画館で合流したミカコと駒込まで遠征して、初めて入る「小閣樓」という店で夕食。目玉メニューだという上海チキンもおいしかったけど、じゃこと白ごま入りのセロリ炒飯がうまい。昔風のチープな風情を出すためにいっぱいお金をかけている、といった内装も嫌いではありません。おおむね気に入りました。

 さらに調子に乗って、前から気になっていた上富士交差点の今どきのカフェ「Lifting」にも立ち寄りました。入った時にかかっていたのはフィッシュマンズ。DJイベントができるようなブースもありました。お酒はビールに力を入れていて、本棚にはビール関係の本もたくさんありましたが、今日は飲んできたあとだったこともあり、ココアをいただきました。個人的にはオシャレでちょっと緊張しますが、いいお店だと思います。帰りがけに、不忍ブックストリートMAPも置いてもらいました。

 帰宅して、0時よりTBSの「スーパー・サッカー・プラス」。ある意味本日最大のお楽しみ。ファンタジー・キングというコーナーで、アルディージャの面々が大フューチャーされるのです。(ぼくの観られない)テレビ埼玉以外で大宮がこんなに露出することはこれまでなかったし、これからも相当強くならない限りありえないでしょう。これはほんと楽しかった。ええチームです。勝って観られればなお良かったのですけどね。


<今日の「稲垣書店がやってきた!」>
 今日は、下記の3冊が売れました。

『見ることのアナーキズム』吉田喜重(昭和46年仮面社 2,100円初函)
『写楽道行』フランキー堺(昭和61年文藝春秋 2,100円初帯)
『超時間対談』イラスト:和田誠(昭和56年集英社 2,100円初帯)

 あと『古本屋おやじ』も1冊。ほとんど店にいなかったので、お客さんの様子などはわかりかねますが、週末とあってここまでで一番の売上げとなりました。

(宮地)

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[古書城田さん]

 出勤前、所用があって文京区役所まで行ったのですが、よい天気のお昼時、三々五々とランチに向かう堅気の人たちの晴れやかな表情が眩しかったです。夜型も極まれりという生活にちょっと疲れているのかも。でも、中番で店に行くと、遠方よりうれしいお客さんがお見えになっていました。

 その人は、古書城田の城田さん。九州は小倉の古本屋さんです。お店の場所は、なんと去年の水族館劇場北九州公演の会場から徒歩数分とのことで(小倉駅の新幹線口すぐそば)、団員のみなさんもよく通われたそう。なかでも毎日顔を出した桃山さんがうちのことをずいぶん良く話してくださって、こうして縁が繋がりました。

 また、城田さんは今回東京で行われた大市に合わせての旅の途中なのですが、友部正人さんがライブをした古本屋を訪ねる、というのがテーマのひとつで、東京に来る前には仙台の火星の庭にも行かれたとのこと(この後、ガケ書房、蟲文庫と回られる予定)。そこで、うちの店への道順を記した地図をもらった、という縁もあったそうです。

 城田さんはこんなふうに、ときどき店を閉めてあちこちを旅されています。「せっかく小倉まで行って、しかもすぐ近くに居たのに、お邪魔できなくて残念でした」とぼくが言うと、「そのときは鹿児島の方に行っていたので、店は閉めたんですよ」とのこと。「イベントとかたくさんやられて、良いですね」とおっしゃってくださるものの、ミカコともどもそのフットワークの軽さに衝撃を受けました。そう言えば、ブックオフができてから、まったく旅に出てないや。

 でも、お会いできてよかった。ちょっと前まで、ぼくたちは横の繋がりなどなんにもなく、まったく広がりのない世界で古本屋をしていたのですが、ここ数年、同業者を含め、急激にいろいろな方々と知り合う機会が増えてきました。それは、ほんと素直にうれしいです。
 

<今日の「稲垣書店がやってきた!」
 今日は1冊も売れなかったので、出品されている本から僕の好きな本を紹介します。珍しく自分でも持っている本です。

『日活アクションの華麗な世界』全3巻揃(昭和56〜57年未来社 7,500円初帯)

 日活アクションを好きになったのは学生の頃ですが、直接的なきっかけが何だったかはもう思い出せません。小林信彦や矢作俊彦の著作からの影響に加え、それ以前からあったロマンポルノへの偏愛からくる、日活という会社に対するシンパシーのようなものも影響していたのでしょう。思い出せるのは、ぼくの財布の定期入れ部分で、ずいぶん長い間エースの錠が不敵な笑みを浮かべていたことですね。

 まあそんなわけで、最初に好きだったのは宍戸錠であり、小林旭であり、赤木圭一郎でした。あと裕次郎もですか。よって全3冊からなるこの本を買ったのも、前半部の日活アクション華かりし頃について知りたい、という気持ちからだったのは間違いありません。でも、読みすすめていくうち、俄然それまで知らなかった、アクション路線の凋落とロマンポルノ開始の間を繋ぐ時期の作品群にも興味を持ちはじめたのでした。

 この本を読まなければ観なかったであろう映画の数は相当数に上ります。そして、そのなかのいくつかの作品からは、忘れがたい印象を受けました。たとえば『硝子のジョニー・野獣のように見えて』。たとえば『大幹部・無頼』。これじゃ芦川いずみファンみたいなので(ファンですけど)有名どころも出すと、なんと言っても『紅の流れ星』。そして『新宿アウトロー・ぶっ飛ばせ』。どんどん名画座が減っていく時代にそれらの作品をかけてくれた大井武蔵野館とともに、渡辺さんに感謝を捧げたいです。

 あとこれはまったくの余談ですが、大井武蔵野館といえば思い出すのは、大崎駅からの道のり。新宿方面から品川まで行って京浜東北線に乗り換えて大井町というルートは、鉄道路線図を見る限りはそうでもないのですが、実際は相当な遠回り。どうしても受け入れられなくって、いつも大崎から歩いてました。あの辺は鉄道ファンにとっては悪くないところなんですよ、これが。

 さて、渡辺武信の本は、他にも下記のものが出品されています。

『ヒーローの夢と死 映画的快楽の行方』(1972年思潮社 吉本隆明宛署名入 20,000円初函)
『映画は存在する』(1975年サンリオ出版 品田雄吉宛署名入 8,000円初)
『  〃    』( 〃   〃    三木宮彦宛署名入 8,000円初)
『映画的神話の再興』(昭和54年未来社 3,000円初)

『ヒーローの夢と死』は今回初めて手に取りましたが、田辺輝男による装幀・写真レイアウトが素晴しい、とても美しい佇まいの本です。目次を見る限り、内容も自分にとってドンピシャリで(「無国籍アクションの歴史的栄光」という章があります)、非常に食指を動かされますが、少なくてもこれについては署名のこともあって手が出ません。ただ、自分の店で売ることができたら、うれしいでしょうね。

(宮地)

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[クミコの詩集]

 13時起床。ここ数日来の寝不足を若干取り戻すことができました。大荒れの天気のなか遅番で出勤(午前中は雨も凄まじかったそうですが、ぼくは知りません)。「本日の品出し」を見て申し込まれた赤江瀑の本の発送をしたり、朝倉彫塑館へ不忍ブックストリーMAPと一箱古本市のチラシを届けに行ったりしていたら、もう外は暗くなっていました。その後閉店まで店番。今日も預かりの計算中心で、本はあまり出せませんでした。
  
<今日の「稲垣書店がやってきた!」
 今日は、秋吉久美子の『いない いない ばあ』(昭和50年講談社 1,575円)が売れました。この本は初版に2種類の装丁があるのですが、函にご本人の写真が使われている方。もう1冊、函に井上悟の絵が使われている方はまだ残っていますので、お好きな方はどうぞ(値段は同じです)。

(宮地)

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[初日]

 10時起床。今日は遅番なのですが、急に出張買取が入ったため早起き。「稲垣書店がやってきた!」初日の様子も気になるので、まあちょうど良かったです。台車を取りに店に寄った際、早番の山崎に様子を訊くと、やはり開店と同時に一人お客さんがみえたとのこと。今回あまり出品されていないブロマイドやスチール写真がお目当てだったそうですが、それなりに楽しんでいただけたようです。

 出張買取りは歩いて数分のお宅だったのですが、ご主人は大の鉄道好き。店に持って帰る本を選別したあとは、同じ趣味を持つ者同士、大いに盛り上がりました。なかでも印象に残ったのは「ぼくが子どもの頃はまだ西日暮里駅がなくて、あの辺りは土手になっていたのだけど、尾久の操車場に向かう蒸気機関車が頻繁に走っていて、よく見に行ったんだよ」という話。羨望を覚えずにはいられません。

 帰りがけ、「こんなのもあるんだけど」と差し出されたのは「かまた」と書かれた駅名票。ホームの柱に取り付ける鉄製の縦長のやつです。これもお預かりして、値段をつけたうえで店で売ることにしたのですが、蒲田といえば松竹ですからね、「稲垣書店がやってきた!」のお祝いのような気がして、弾んだ気持ちになりました。

 店に戻ったのは12時半頃。まずしたのは、昨日間に合わなかった看板作り。店内用の大きなものと、ショー・ウインドウ用の小さいものを。これがないとお客さんには、うちの店が急に高価なものを置きはじめたように見えてしまうかもしれませんから。これにてようやく準備完了しました(ほんと言うと山口百恵ポスターの売り方をまだ考えてないのですが、とりあえず)。

 15時過ぎ、ミカコとよみせ通りの「うどん市」で遅めの昼食。貼ってくださっている「一箱古本市」のポスターのお礼を大将に言うと、別のポスターを指差されて「ほうろうさん、根津神社のお神輿担がない?」との申し出を受けました。今年は根津神社が根津に遷ってきて300年にあたるので、通常2年に1基しか出ない大神輿が3基まとめて渡御し、氏子区域を大々的に巡幸するとのこと(詳しくはこちらを)。もう、一も二もなく混ぜていただくことにしました。これは楽しみだなあ。

 16時半頃、今度は不忍通りふれあい館へ。印刷室で一箱古本市のチラシの増刷。早くも3回目。準備期間がほとんどなかった去年と違い、今年は助っ人の方々があちこちに配ってくださっているおかげで、想像以上に減っていきます。もう印刷も裁断も手慣れたものですが、そういうとき、人は必ず間違いを犯すもの。早めに気付いたからよかったですが、40枚ほど失敗。あらあら。

 19時からは閉店までは店番。預かり(買取り)の計算をした後、昨日の日々録を書いていたら時間になりました。ここのところまったく本が出せなくて、本当は店で日々録書いている場合じゃないのですが、この日の分を書かないわけにはもっといかないので。


<今日の「稲垣書店がやってきた!」>
 開店と同時にお客さんがみえたことはすでに書きました。その後も、これが目当てと思われるお客さんがちらほらいらっしゃって、まずは一安心。谷根千の仰木さんも写真を撮りにみえました。店の正面から店内をみた景色は通常とほとんど変わらないこともあって、店を出ようとして初めて気付く方が結構多かったです。

 最初に売れた本は、中山さんの著書『古本屋おやじ』(ちくま文庫)。ただこれは新本ですからカウント外ですかね(お土産に買っていかれる方が多く、都合3冊売れましたが)。古本で今日売れたのは竹中労の『無頼と荊冠』(昭和48年三笠書房 5,250円)。「ぼくと月の輪の高橋さんとで、相場を上げちゃった。もう今は市場に出ても手が届かないよ」とは、中山さんの弁。竹中労の本は、他にも下記のものが出品されています。

『呼び屋』(昭和41年弘文堂 6,300円)
『鞍馬天狗のおじさんは』(昭和51年白川書院 5,250円初帯)
『    〃     』( 〃   〃   3,150円2刷)
『たまの本』(平成2年小学館 2,100円)

 あと、解説と全作品リストの作成を担当した『山上伊太郎のシナリオ』(昭和51年白川書院 3,500円初函帯)もあります。

(宮地)

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[稲垣書店がやってきた!]

 8時半起床。寝るのは早くても3時、という生活をしているので正直つらいし、どうせだったらもうちょっとだけ早く起きて『純情きらり』が観たかったけど、その15分はどうしても動けませんでした。でも起きてしまえば気力充実。なんと言っても今日は「稲垣書店がやってくる」日なのですから。

 9時半頃に店に到着。車で出動してくれたミカコの父上と合流して、いざ三河島へ出発。自転車だとすぐなのですが、車だと結構遠回り。渋滞もしますしね。結局20分ほどで稲垣書店へ。「準備に4時までかかった」と店主の中山信如さんはお疲れ気味。お身体が心配ですが、ほうろうに運ばれるあれこれがきちんと用意されているさまは見事です。

 本が段ボール12箱。プラス特価本の束2本。額入りのポスターが大小合わせて13枚。予備のポスター11枚に、サービス品の山口百恵ポスターが4種80枚。色紙や生原稿などの資料類が2箱。大きめのバンがちょうど一杯になりました。会期後半に出す分もあるとはいえ想像以上の量で、中山さんの意気込みを感じます。

 10時半に店に帰還。まずは中山さんからいただいた出品リストと現物との照合、棚入れなどを、ほうろう4人で手分けして。こういう作業をしたのは多分はじめてなのですが、思ったよりも時間を取られちょっと焦ります。12時半頃中山さんがお見えになったった段階でもまだ済んでおらず、結局終わったのは14時ちょっと前。「結構大変でしょ」と、中山さん。

 ここでお昼休憩。応援に駆けつけてくださった奥さまのみなみさんもご一緒に、総勢6人で近所の定食屋「くりや」へ。古本屋稼業について、中山さんにあれこれお話を伺う。値付けについての話になったときの、「自分の付けた値段が一番正しいと思っている」というひと言に打たれました。もちろんそうあるべきなのですが、自分はまだまだその域に到達しそうもないです。

 15時、この企画の言い出しっぺである谷根千工房の山崎さんも加わり、作業再開。ショー・ウインドウとガラス・ケースに並べる本や資料の選別、展示するポスターの並び順などを決めていきます。ショー・ウインドウに並べる本について、見てくれより本の値打ちを優先しようとする中山さん、みんなにやんわりと却下されて、ちょっとしょんぼり。

 大枠が決まってからは、各自、分担して作業。ぼくはメインの本棚をいじるかたわら、壁にポスターを取り付けるミカコの補助を。見た目ほとんど同じ額が、実は微妙に細部が違って、天蚕糸が取り付けられたりられなかったりするのには閉口しました。勉強にはなりましたけど。あと、うちの店の壁や天井、場所によってはスカスカでネジが取り付けられません。これにも参りました。

 その間、中山さんは、展示販売する生資料類のキャプション書きを、奥さまと。仲睦まじいいおふたりの名コンビぶりに目を見張らされます。みなみさんの愛情あるツッコミは、常に場の雰囲気を明るくしてくれました。一方、文章を考えているときの中山さんの集中力は凄まじかったです。話しかけても反応がないこと、しばしば。

 19時少し前から、不忍ブックストリート実行委員会のメンバーがぽつぽつと集合。一箱古本市の打ち合わせです。本当はこの時点までに作業を終えていたかったのですがかなわなかったため、会議の方は神原と山崎に任せ、ぼくとミカコは引き続きポスターの掲示を。時おり奥から聞こえてくる発言に反応したりはするものの、事実上今日は不参加と相成りました。

 たぶん20時半頃、すべてのキャプション書きが終了した中山さんご夫妻が、店を後にされました。この段階で作業の進捗状況は「あともう少し」といったところでしたが、中山さんは以下のような発言で喜び?を表現してくださいました。
「こうして並ぶと、本もいつもよりよく見える。もっと高くてもよかったなあ。値段付け替えようか」。

 その後は、ぼくと山崎さんのみで黙々と最後の詰めを行い、22時頃とりあえず終了。額の仕様の問題でポスターが1枚貼れなかったり、看板をつくる暇がなかったりなどもありましたが、とりあえず明日スタートできる体勢は整いました。スチール写真や生原稿がガラス・ケースに飾られ、壁にポスターが並んだ様子はやはり壮観で、さながら「ちゃんとした古本屋みたい」(byミカコ)。

 古本市の会議に参加しようと奥に行くと、こちらもあらかた済んだとのこと。いつもは0時近くまでかかるのに。さてはいつも遅くなっちゃうのはぼくのせいでしたか。それでも、メンバーのみんなに一足早く展示を見てもらったり、後片付けをしたりしていたら結局0時をまわってしまいましたけど。解散したあとは、ミカコと小奈やさんで一杯やって、帰宅しました。おいしいお酒でした。

 出品物について、ぼくの趣味からちょっとだけ。

 まずポスターでは『女が階段を上る時』(25,000円)。成瀬巳喜男、高峰秀子、どちらの作品としてもかなり好みのものです。(悔しいですけど)黛敏郎の音楽が素晴しくて、映画全体のムードに大きな役割を果たしています。ただ、大好きなデコちゃんですが、隣に飾られている酒井和歌子(『街に泉があった』)の若々しさの前には、いささか分が悪いと言わざるを得ません。

 ショー・ウインドウに飾った、戦前の日本映画の主題歌楽譜もそそられる一品です。なかでも昭和10年松竹作品『悲恋華の歌』(5,000円)は、表紙がなんと桑野通子。ご多分に漏れず、ぼくも『淑女は何を忘れたか』で彼女を知った口ですが、この人はほんとに魅力的。滅多にビデオなんて買わないぼくがやむにやまれず買った『兄とその妹』は、今でも手元にあります。

 中山さんによると、戦前のブロマイドを集めている人たちの間で人気があるのは、おおむね若くして亡くなったり消えたりした人だそうで、桑野通子はなかでもとくに人気が高い一人だとのことです。そして、ほぼ生涯を通して演じ続けたデコちゃんは、ここでも旗色が悪いのでした。

 最後に本から一冊。月並みですが、小林信彦の『われわれはなぜ映画館にいるのか』(吉本隆明宛署名入り。20,000円)。学生の頃、かなり懸命にこの本を探したものです。とうとう買える値段では見つけられず、そうこうしているうちにほぼ同内容の『映画を夢みて』が出たので探すのをやめちゃったのですが、こうして自分の店に並んでいるのを見ると、感慨深いものはあります。

 以上、搬入当日の模様をお伝えしました。みなさんのご来場を、心よりお待ちしています(イベントも決まりました。詳しくはこちらをご覧ください)。また、出品物についても、少しずつ紹介していければ、と思っています。

(宮地)

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  ふーっ。
『不忍ブックストリートMAP』第2版が、出来上がりました!
 夕方、往来堂の笈入さんが引き取りに行き、往来堂、オヨヨ、谷根千、ほうろうに配達してくれた。
 いやぁ、最後までドキドキしましたが、きれいな色の地図になりました。
 本スポットの「本マーク」もずいぶん増えたし、お店やさんも増えました。内澤さんのイラストも、楽しいですよ。

 明日は助っ人の方達に集まってもらい、チラシの裁断、地図への挟み込みなどの作業をお願いしています。掲載させていただいたお店屋さんへの配達は、明後日以降になるかと思います。がんばって配達しますので、今しばらくお待ちください。

 初めてだった昨年、MAPの完成に合わせて「一箱古本市」の日程を決めたので、作業や準備が重なって最後は大変な思いをしたのでした。終わった直後は、次回は時期をずらそうね、と云ってたのに、なぜだかまた「一箱」に合わせて地図作ってる私たち。もうすぐ、頭のなかに爆弾マークが出そうです。
 
 でも、地図作り、大変だったけど楽しかったです。内澤さんや、デザイナーのIさんのお仕事をそばで見ながら、やっぱタブレットだよね〜と、一人うっとりしてたのであります。私は、アップルワークスがかなり使えるようになったけど、誰もファイルを受け取れません。(笑)
 
(ミカコ)

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 小森家から店に戻る夜道、自転車ごと毛家麺店の側溝に落っこちそうになり、ふっ、と、アジアに行きたくなる。道路のでこぼこが強烈に恋しくなった。

 なんやかやで今年も下ばっかり向いて生きてたら、いつの間にか桜が満開でやんした。あー。
 
 でも今日は前から楽しみにしてたイベント。店を抜けて、道すがらの満開の桜を仰ぎながら、谷中のアトリエ・アラン・ウエストへ薩摩琵琶のライブを聴きに行ってきた。
 アトリエ奥に設えられた舞台には、アラン氏作の絢爛豪華な桜絵の屏風が。これもまた贅沢な花見。
 昨年のほおずき千成り市で、川嶋信子さんの琵琶を聴いて以来、次はじっくり聴いてみたいと思ってたのだ。今日は川嶋さんと久保田晶子さんのふたりでの演奏。場内は満員。
 琵琶、つくづく見ると、置いてあるだけで音や物語が聴こえてきそうな存在感。お面のようでもある。
 演目は、「ゆきあい」、源氏物語より「春の宴」、「My Favotite Things」、「花」、休憩を挟んで泉鏡花の「薬草取り」。
 艶やかな女声の謡で綴るオリジナル、泉鏡花原作『薬草取り』は、すばらしかった。
 休憩時間中に、ちょうど私の横にあった枕屏風を眺めていた。遠くに水の気配のある深い森である。だんだんと樹々の湿度が伝わってきて、座布団から足を伸ばしたら、草の露がズボンにつきそうだった。山道の匂いがした。
 そうして始まった『薬草取り』だったから、格別だ。琵琶の、ベベン、ベベン、だけでない、様々な音色がまた、物悲しい話を引き立てる。また、聴きたい。
 川嶋さんは、池之端の水月ホテル鴎外荘「舞姫の間」にて、月に1〜2回くらい演奏中(詳細、問合せ 0120-266266)。また週末には日暮里駅の人力車「音羽屋」さんのところでも、演奏しているようです。


 さて、「一箱古本市」。100人の店主さんが決まりました。みなさま、よろしくお願いいたします。当日の持ち物や、値札についてなどの詳細は10日くらいにはお手元に届くと思いますので、しばしお待ちください。

 また、一緒に盛り上げて(盛り上がって?)くださるご近所のお店の協賛企画も募集してます。
 たとえば、読み終った本がたまってるからうちの店でも売ってみるわ、とか、実はわたくし蔵書票コレクターでして、本好きが集まるのなら売りたくはないですがちょっと展示してしまいます、とか、乱歩の作品を3つ言えたらビール100円引きしちゃうよ、とかも、嬉しいなぁ・・・。
 ともかく本と繋がりがあれば、大歓迎です。
 古書ほうろう、往来堂書店、オヨヨ書林に直接声を掛けていただくか、hitohako @yanesen.org宛に「協賛企画」と題してメールをお送りください。協賛金、参加費などはいただきません。不忍ブックストリートの公式サイトで告知をいたします。またチラシを作って持ってきてくだされば、お配りいたします。すでに、何軒かのお店が手を挙げてくださってます!お楽しみに。

『不忍ブックストリートMAP』も、ようやっと印刷に入りました。
たくさんのお店が広告出してくださいました。本当にどうもありがとうございます。10日前後くらいからお配りできると思います。

 そんなこんなで、「一箱古本市」に向けて準備は着々と進んでます。ポスター貼りにご協力くださっているお店屋さん、ギャラリー、町会の方々、ありがとうございます。
 助っ人にもたくさんの方が手を上げてくださり、本当に心強いです。ポスター貼りで動いてくださってるみなさま、ありがとうございます。でも、断られるとけっこうへこみますから、無理しないで。(ノルマとかないので)
 当日の助っ人も引き続き募集中です。一日中でなくても構いませんので、どうかごよろしくお願いいたします。お申込みは、hitohako@yanesen.orgまでメールをお願いいたします。

 宮地と遅番の帰り、狸坂公園のベンチで缶ビールと竹輪。
とら猫が一匹寄ってきて、1メートルくらいのとこにちょこんと前足揃えてお行儀よく。
一緒にたわわの夜桜仰ぐ。

 ふぁ〜、やっと日々録書けた〜。

(ミカコ)



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