‘くまのかたこと’ カテゴリーのアーカイブ

12月3日

2009年12月3日 木曜日

いまの人の気になる言葉。ーー思ってたっていうか。じゃあ頼んじゃい
ます。したのであればア、であったときに。とかして。いやはや語。
母親が目の前で一歳のわが娘に淫行をさせるのを許したというニュース。
金を取ったという。どうなっているのか、世の中は。
いつものメンバーで蛇の目寿司。谷中の心の湯だ。

12月2日

2009年12月2日 水曜日

朝、壁湯温泉の岐部さんに豊後森駅まで送ってもらう。すばらしい機関車庫、ただしガラスも割れて廃屋のようなものが見える。これ残さないの?と聞くといま保存運動が起きて いる最中とか。残ってくれ!

 昼を抜こうと思ったのに、ついつい「だるまや」の豚骨ラーメンを食べてしまった。それから腹ごなしに中洲を通り、ここってラブホ街だったのね。足早に通りすぎ川沿いのカフェで白ワインで休み、

県立美術館へ。坂本繁二郎や青木繁を見ようと思って行ったのに、高島野十郎なる未知の作家と出会い、仰天。博多人形の絵、蠟燭の絵、芥川に似た剣呑な自画像。睡蓮はモネの比ではない。取り付かれた。

夜、はてなさんとヤマサキと谷根千インターンで無給でよく働いてくれたよっちゃんと、最尊寺の寄席に行く。地域の方々の清々しい働きぶり、ご住職のお話、このお寺出身の永六輔さんのコメントすべてよかった。ナイツという漫才コンビにすごく笑った。かえり浅草でふぐというご馳走。ダイエットは明日から。

12月1日

2009年12月1日 火曜日

 朝、雲海を見た。小国町「豊礼の湯」を出てとことこ山道を歩く。なんたってロンドン近郊を30キロ、この靴で歩いたから自信まんまん。みな、車で送ってあげようと言うけれど、歩くと義民七兵衛の墓とか、神社やわき水にあえる。

さて今日はどうしよう。と壁湯温泉福元屋旅館の岐部さんに連絡したら、きょうでよかった。いらしてくださいとのこと。昨日は満室、明日は休みだそうな。きょうは一組しかお客をとらずにのんびりしようと思っていたらしいところへ私が押し掛け、結局いろり端で夜中まで飲んでしまった不必要な敬語は使わない気持ちのいいご主人、色白のやさしい控えめな奥さん、4人の子供たちもすっかり大きくなって。人気の宿だが主人たちは落ち着いて変わっていない。なんと私が「隠り国の湯(こもりくのゆ)」と名付けた内湯に私の入浴シーン(ったって暗い上、湯から肩がちょっと出ているくらいですが)の写真がはッてあったのでびっくり。
ちなみにこの宿は温泉宿私のベストテン不動です。ぜひ行ってみてね。ただし東京からはなかなか行きにくいところ。ご主人に宿で大切にしていること、を聞いたら「自然の恵みをいただいていることの自覚」だと言っていました。

 最近、ボーリングしては大きな露天風呂、各部屋に露天、一回ごとに流し捨てる家族風呂といったほんま、もったいないことをしてはる宿が多い中、なんと清々しいお答えでしょうか。「湯水のように」温泉をつかっている宿には天罰よ下れ!とおもっていたら黒川温泉などではそろそろ湯量が足りなくなって来ているとの噂。福元屋さんは御飯は自分とこの田んぼの香り米、料理はもちろん手造り、なんと掛け布団カバーも毎日変えていると言うめでたい心がけなのだ。

11月30日

2009年11月30日 月曜日

昨日夜遅く民宿ユーハイムに帰って、まだお風呂入れますでしょうか、とはさすがに聞けず、朝になってこのへんで一番近い温泉はというと民宿のお母さん、穴井キワさんがうちの実家は杖立温泉で、前はそこで民宿をやっていたから、入れてあげると車で連れて行ってくれた。
閉めてしまうのはもったいないような宿で、小さいながら温泉はいつでも入れる状態で、ありがたくいただいてからコタツでついついはなしを聞いてしまった。キワさんの人生は小説みたいで、お父さんが突然消え、お母さんが別のところへ再婚してしまうなど、「小さい頃は悲しいことが多かったのよ」という。
なんと戦前に結婚、旦那さんは12年、戦争に行っていて、その間子供を育てながら新日鉄に定年まで勤め、いまも運転はする、山には登る、御産は3度とも自分でしたとか。「だって私もとは産婆だもの」。道を小走りに行く、ほっそりかっこいいド迫力のキワさんを見習いたいとさいきん弱気な私は思ったのでした。
この日、高橋さんとチャンポンをたべ、豊礼の湯まで送ってもらう。オパール色の広い露天風呂独り占めだ、向こうには禿げ山が見える。荒々しい風景。だからハゲの湯というのかな。ちがいます、峐湯です、と息子さん。高橋さんが小国のPRに全国回るときも、会場を見回して差し障りがあるときはこの名を出さない、杖立とか岳の湯とかある町です、というのだと聞いて大笑いした。とにかくすんばらしいの一言。よるは下の「森のふくろう」で温泉蒸しでビール。

11月29日

2009年11月29日 日曜日

今日は福島県黒木町が国の85番めの伝統的建造物群保存地区になったお祝いの行事。ちかくの八女市の保存活用グループも駆けつけた。ずらりとそろってはいないが、なかなかいい町並み。カステラの湯気が立つ店、八女茶を売る店、どうぞ観光化でその良さを失わないよう、ゆっくりみんなで町を大事にしてほしい。町長さんが挨拶の後、町の皆の席へ移り、最後まではなしを聞いてくれたのもめづらしいことだった。
夕方、独りで奮闘した文化財課の大島さんが疲れているであろうに日田まで連れて行ってくれ、そこで小国町の高橋正之助さんにバトンタッチ。高橋さんは同い年、2年前に小国の高校でお話をしてほしいと頼まれ、その夜は宮崎前町長がバーで自らカクテルを作ってもてなしてくださったものだが、きょうも宮崎さんは赤いシャツに皮のジャンバーという出で立ちで、歓待してくださった。久しぶりにカラオケ、そのあと燗酒に豚足がやけにおいしく、12時を回った。

11月28日

2009年11月28日 土曜日

  いったん東京に帰ってよかったと思うほど、仕事がたまっている。3時までやって、羽田。この時間の出張はいい。空港はすいているし、朝から張り切るぞ、という気負いがなく、まさに時間に身を委ね、居眠りしながら博多から特急で羽犬塚へ。そこから来るまで八女へゆき、ここも町並み保存がかかっている町で、町家を改造したエスニック料理屋さんでNPOのみなさんと交流の一杯。
 しかし呼ばれるからにはぜひ黒木に泊まりたいといったので太田旅館へ。お客は主に公共工事の人びと、お父さんの代はお医者さんでそれを改造した宿だと言う。医者の夫を亡くしてからのお姑さんの奮闘ぶりなどおばさんに聞いた。すごく広い部屋に一人で泊めていただきました。

11月27日

2009年11月27日 金曜日

丸森。朝、A治療院へ真理ちゃんと行った。都会より農村の人の方が健康かと思いきや、そうでもないらしい。車にばかり乗るので運動不足、砂糖を使うので体が冷える、時には農薬や化学肥料などで神経を損なう人もいるという。たしかに丸森の食材はいいのだが、煮物その他、私には甘すぎると思うこともある。うちではお菓子はまず食べないし、煮物や酢の物にも砂糖を入れないのだが、むかしは砂糖が高価だったので、砂糖を使うのが贅沢であり、ご馳走なのだろう。
帰りに通った相馬は馬が町ののりしろらしい。商店街のマークも馬、どこも馬、馬、馬。馬で人がつながっている。原町からはじめて常磐線で帰る。上野まで3時間半、しかし途中海が何度も見えたので海恋の私としては満足。

11月26日

2009年11月26日 木曜日

宮城県とJRバスが連携をして企画した「食べバス」なるものに乗る。4000円。で、角田の高蔵寺ではおにぎりを、丸森斎理屋敷では油麩の煮物など、白石城では生ウーメンを、七ヶ宿では滝を見てそばを、さいごの遠刈田では温泉にはいってソフトクリームや豆腐や珈琲をと、一日食べてばかりいた。
もちろん食べるだけでなく、現地の方の案内で歴史や風景も食べる。施設の入場券もはいってのこの値段、ものすごくオトクで、さっそく今度はたん焼き定食つき仙台食べバスに乗ろうなんて考える。最後に寄った遠刈田の方達がこの企画がはじまってから町の人のネットワークが出来、皆で楽しく町のことを考えています、とおっしゃったのが印象的。もちろんこの企画の目的はそこにあるのだ。

11月25日

2009年11月25日 水曜日

今日は一日、小屋で読書をしようと思っていたら、昼にひっぽのミコさんのところに、赤ちゃんを見に行くことに。生まれてからあっというまに一年。四人兄弟の末の女の子はふきちゃんという。目に光りの有るしっかりした赤ちゃん。ここの子供さんはみな目に力がある。シゲキさんは相変わらず味噌づくりに余念がなく、この寒いのに子供は綿二枚しか着ていない。自分がやれない生き方を気負わずにしている家族に感銘する。すごいなあ。

11月24日

2009年11月24日 火曜日

あさ5時起きで緑山のヒロシさんと釣りに行く。波もなく、そう寒くない。ポイントには船が何艘かいたが、釣れている風ではない。でも私の棹にはかかった。最初にドンコ、数匹。アイナメが15ほど。そしてなんと50センチ以上のなめたがれいがかかった。岩がかりしたかな、と思うほど強くひく。でも巻いていけなくもない。大物だ、ゆっくり巻いてと師匠が言うままに巻いていくが大変。最後はたもですくってもらった。魚拓でもとりたいが、カレイはぶくぶく泡を吹き、ぬるぬるして魚拓なんかとうてい無理そう。他の船では魚が上がる気配がなく、なんか悪い気がしてくる。こういうときもあるものだ。いれぐいと言うらしい。

夕方、シェフのヒロシさんがすべてさばき、カレイとアイナメの刺身、アイナメの空揚げ、ドンコとボッケの鍋をつくてくれる。おんぶにだっことはこのことだ。ドンコは身がやわらかいがボッケは鍋こわしというくらい、姿の醜さに比しておいしい。まゆみさん、里山の丸森に来てまさかこんなおいしい魚を食べられるとは思わなかったでしょ。そのとおりです。