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日々録   2005年7月
No.993  2005年7月1日(金)

6月の最後の週末、両親が仕事を引退した。
新橋で飲み屋をやっていた。私が幼い頃は、烏森口でトリスバー。バブルの地上げでトリスバーは売り、内幸町近くへ移り四人掛け三卓とカウンターの小さな店を構えから20数年。
食器類を買い揃えるため合羽橋に家族で行ったことや、家紋をデザインしたマッチ箱や、染め抜きの暖簾ができて父が嬉しそうな顔をしていたこと、開店祝いで(なぜだか)赤いトランジスターラジオをお客さんに配っていたのが、昨日のことのようなのに。
可愛らしい小学生だった弟も私も、紛うことなきおっさんとおばさんになってしまった。

子どもの頃は、水商売っていう言葉の響きが嫌いで、特にバーの頃は親の商売を言うのが何となく嫌だったのだけれど、いつの間にやら自分もすっかり酒飲みになり、飲み屋の大切さが骨身に沁みるようになった。
飲み屋にはそれぞれの空気があるから、たとえ娘でもお互い気を遣うので、あまり飲みに行くことはなかったが、6月に入って、何年かぶりに集まったいとこたちとみんなで両親の店で飲み、最後の週は宮地とふたりで飲みに行った。別れを惜しんでくれるお客さんたちを見ていて、両親の店もまた、誰かの憩いの場所として存在してたんだなぁと、今さら気付いてしみじみした気分になった。

宮地の両親も私の両親も自営業で、偶然にも今年それぞれが引退した。
自分も商売をする身となって、ひとつの仕事、ひとつの店をこつこつと続けることの大変さを感じる時には、それぞれの両親の背中がずっと先にあるような気がして、励みに思ったり、ずいぶん生意気云ったなぁ、と心を痛めたりしているのだ。

(ミカコ)

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