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日々録   2001年10月
No.202  2001年10月12日(金)

品出し情報

 新潮文庫 『ジャズ』 油井正一 著 600円(数カ所書き込みあり)

 かつて個人的にとてもお世話になった一冊。「ベスト・レコード・コレクション」という副題のついたこの小さな本が、ジャズを聴きはじめてまだ間もない僕に、多くのことを教えてくれました。

 この手の本はジャンルを問わず世の中にたくさん出回っていますが、本当に良いものはあまりありません。しかしこの本はそのお手本となるものです。全部で597枚のレコードが年代順に紹介されていますが、それぞれジャケット写真、原盤レーベル、曲目、参加ミュージシャン、録音年月日がきちんと記されていて、そこにさらに油井さんの簡潔なコメント(150字ほど)が添えられています。

 油井さんは日本におけるジャズ評論の草分けで、この本が最初に出た1986年は彼がジャズを聴きはじめてちょうど50年の節目の年でした。本人自身が「独断と偏見で選んだ」といっているところのそのセレクションは、今読み返せば確かに「油井さんの趣味が随分出ているなぁ」と思えるものです。しかし、これからジャズを聴いていこうという様々な人に対して、いろいろな入口を用意した、とても親切な選択でもあるということを同時に感じます。本人はあとがきで「世間では僕をジャズ評論家というが、自分では啓蒙運動に終始する研究家のつもりでいる。」と書いていますが、本当にその通りだと思わずにはいられません。

 買ってから15年経った僕の本はもうぼろぼろ、手あかにまみれ書き込みだらけですが、今でもジャズについて何か調べる時には必ず手に取ります。今日品出しした方の本にも何ケ所か書き込みがありますが、長らく新潮文庫の目録に残っていたこの本もどうやら現在は版元品切のようですし、音楽が好きでまだお持ちでない方にはぜひともお薦めします。
(宮地)

余談
 油井さんの「趣味」は、スティーブ・レイシー、ジミー・ジュフリー、ジャッキー・バイアード、アート・ファーマー、ジム・ホールといったミュージシャンのレコードを多く取り上げているあたりにうかがえるのではないかと、僕は思っています。

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