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日々録   2001年4月
No.34  2001年4月23日(月)

 指揮者のジュゼッペ・シノーポリさんが亡くなったことを知ったのは、昨日出勤して、新聞を読んだときのことでした。演奏の最中に突然倒れた、というその死に方にはびっくりしましたが、ショックを受けるというほどではありませんでした。なにしろここ数年は、最後に彼のCDを聴いたのはいつのことだろう、という程度のおつき合いしかなかったのですから。実際きのう晩は、日々録を書きながらもそのことについて思い出すことはまったくありませんでした。でも、しかし、たった今、なんとも言えないどんよりとしたものが心の中に澱んでいるのも、また確かです。まあ、意味もなく感傷に浸っているだけなのかもしれませんけれど。

 僕の持っているシノーポリ指揮フィルハーモニア管のマーラーの5番のCDは、もともとは父のもので、おそらく実家を離れ上京する際にもらってきたものです。高校生の頃は自発的にクラシックを聴くということはまったくなかったのですが、居間ではいつもかかっていましたし、家族3人で演奏会に行くこともよくあることでした。そんななかでマーラーの5番のシンフォニーは、少しづつ僕を捉えていきました。そして最終的には、東京でひとりで暮らすにあたってどうしても手許に置いておきたい、と思うまでに心の奥深くまで入り込んできたのです。クラシックでそこまで思ったものなんて、他に何があったでしょう?やはり同じ組み合わせのマーラーの6番以外には思い出せません。当時はジャズに夢中だったので無理もないんですけどね。

 ひとり暮しの長い夜、ビル・エヴァンスやブッカー・リトルに耽溺するかたわら、ヘッドフォンから大音量で流れてくるマーラーに耳を傾けるといった日も、それほど多くはないにしろありました。時にはじっと静かに聴き、またある時には身ぶり手ぶりを交えて音楽を体現しようとしました。そこには様々なものが含まれていて、その時々の僕の心の状態に応じて、いろいろな感情を湧きあがらせました。そしてそれはとても幸せな時間でした。感謝して、御冥福を祈りたいと思います。合掌。

 カルロス・クライバーの代わりにウィーン・フィルと来日した際のマーラーの1番も、素晴らしい演奏でした。

 さて、肝心のお店の方の話ですが、今日は文庫とマンガの品出しに終始しました。マンガでは『美味しんぼ』がかなり充実しました。最新巻に至るまでの9割方は揃っています。まあ、最近出た巻については並べた端から売れていくので、わずかの間のこととは思いますけど。文庫も特に珍しいものはありませんが、そういつもは入ってこないものを2点挙げておきます(もっとも大型書店に行けば、簡単に入手できるものたちですが)。

 新潮文庫 『佐藤君と柴田君』 佐藤良明&柴田元幸 300円
 朝日文庫 『12万円で世界を歩く』 下川裕治 450円

 では、また。(宮地)

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