真理ちゃんと安保さんのお孫さんをお祝いにいって抱かせてもらう。孫のいる人はいいな。でもうちには当分縁がなさそう。丸森の人たちはみな、健康についてたくさんの知見を持っていて、しょうが紅茶とか、梅醤番茶とか、オリゴ糖のヤーコンとか、いろいろ体にイイコトを教えてもらう。夜は例によってレストラン緑山の自称まかない料理と称するご馳走をいただく。
‘くまのかたこと’ カテゴリーのアーカイブ
11月23日
2009年11月23日 月曜日11月22日
2009年11月22日 日曜日仙台文学館で「女三人のシベリア鉄道」に付いて話す。今回は宮本百合子について。満員。みんな本が好きなレベルの高い聴衆なので話して楽しい。帰り、はとこの小波さんを誘い、高橋広子先生のところで牡蠣鍋をいただく。仙台の心の湯。
11月21日
2009年11月21日 土曜日 日帰りで大阪。関西大学での地方の時代映像祭授賞式。朝早く家を出て大阪へ。11時半の昼食会から始まり、一時に授賞式、グランプリ作品の上映、女性の作り手たちによるシンポジウム、レセプション、二次会、最終の新幹線に飛び乗って、なんとも長い一日だった。
今年のグランプリは静岡放送岸本達也ディレクターの「日本兵サカイタイゾーの真実ーー写真の裏に残された言葉」。「生きて虜囚の辱めを受け」が叩き込まれた時代に、戦争を終わらせるため、進んで捕虜となり、米軍に協力した兵士がいたとは。岸本さんは一昨年は佐藤真賞、昨年は村木良彦賞、今年グランプリ。毎回、よくぞのテーマを探し、ちがう手法で番組を作るがやはりその作品には彼の毋斑がある。プロデューサーの市村さん、関大の黒田さん、お疲れさま。
11月20日
2009年11月20日 金曜日NHKの番組審議会。このひと月に見た最良の番組はノルウェイの刑法学者ニルス・クリスティンの監獄に関するドキュメント、監獄は別の犯罪人と出会いもっと悪いことを覚える場所ではなく、彼らを人間として遇することによってもっとよりよく生きようと思うようにさせるところ。修復的司法のあり方に示唆に富む。
それにしても審議会の後に立食ながらフルコースの懇親会があり、そのあとハイヤーで送ってくれるというのは不必要ではないかと思う。まあ疲れてはいるし、局からうちまでの道は神宮をぬけ、赤坂御所から堀端を通る目に楽しいルートなのではあるが。
11月19日
2009年11月19日 木曜日一日事務所の整理。ゴミ3袋出す。本を丸森に送る。ほこりでくしゃみひどし。根津にお住まいだった津谷さんからいただいた本、沢村貞子さんの解説を書いたご縁でいただいた旧蔵書など、出て来るたびに手を停め思いに耽り進まず。鼠にくわれた資料もごっそり、未練はあるが捨てる。
11月18日
2009年11月18日 水曜日一枚の繪、東京人、千駄木の漱石など校正。詩人の阿部日奈子さんからダニエル・シュミットの素晴らしい本翻訳したのでと届いたのを見ている。阿部さんは明治の随筆家で私の好きな馬場孤蝶のひ孫である。彼の名著「明治文壇の人びと」がウェッジ文庫に入ったので解説を書かせていただいた。
お父様の阿部洋さんにお会いしたことがある。「ふらっと出かけては森さんに辰猪や孤蝶のはなしを聞いていただくことが、父の何よりの楽しみだったのではないかと思われます」との日奈子さんの手紙の言葉に、連れ立って見えた、これもなきペリカン書房の品川力さんとおなじく背の高い、そして孤蝶の面差しにそっくりなお父様の面影をまざまざと憶い出した。
11月17日
2009年11月17日 火曜日広島へ行き、商工会議所で講演。そのまえに爆心地の壁に家族の消息の残る小学校や爆心地島外科などを訪ね、原爆ドームに手を合わせた。墜落したB29の搭乗員が捕虜となって広島に連れてこられたことは知っていたが、相生橋にくくりつけられていたという話ははじめて聞いた。だけど丸木夫妻の「原爆の図」にはそれが中央に描かれていると言う。今度よく見てみなければ。講演会、前列に群言堂の方達など来てらして上がる。
11月16日
2009年11月16日 月曜日朝、尾道の崖線上にある寺めぐり。午後の列車で宮嶋の先、大野浦にあるいま評判の宿上野純一さんの石亭にいって、ゆっくり時間を過ごし、温泉に何度もつかった。部屋から庭に出るところは両側から来が額縁を作り、その向こうに海が見える。上野さんは父上のはじめた旅館の屋根が台風ですべて飛んでしまったところから廃業も考えたが一念発起していまのこのすてきな宿を作り上げた。子供に宿をつがせることはないし、もしついでも子供の好きな風にやりかえればいいと言う。すっきりしたお考えだ。私には分不相応ではあるが、高級旅館にありがちな気取ったところがなく、親切で居心地がよく、館内に本の部屋やお茶の部屋や座ってみたくなる椅子の部屋があって楽しい。娘は「大人の考えで人を決めつけない方だね」と少しの会話で感じ入った様子。
11月15日
2009年11月15日 日曜日倉敷から鞆の浦に行く。海上を通る県の道路計画に反対し、長年戦って来た住民がおり、景観の価値が問われてはじめて地裁で住民の反対運動が勝った。県は上訴すると言うが無駄な抵抗は辞めろ、である。運動が始まった頃、ちょうど私たちは東京駅や不忍池地下駐車場反対運動をやっていて、鞆の浦の住民から照会があり、運動のやり方などの資料を送ったことがある。万感胸に迫る。またガタゴト福山から山陽本線に乗って、尾道の大好きな魚信旅館に泊まる。大好きな女将松林寿美恵さんともゆっくり話をしたかったのに、おいしい料理にすすめられるままに飲み過ぎてダウン、サトコは夜の一円ぽっぽで対岸に連れて行ってもらったとか。とにかく部屋から尾道水道を眺めているだけで余は満足じゃ、てな気分。
11月14日
2009年11月14日 土曜日広島に仕事があり、谷根千も一段落したのでサトコを誘い、瀬戸内を海沿いに走ることにする。めったに付いてこない娘が倉敷と尾道に引かれて行くと言う。倉敷はずいぶん、観光化したし、町並みの整備もしすぎだが、それでも出会う人みん な親切で上品だったのは土地に格があるからだろう。とくに倉紡の大原孫三郎とか正一郎とかいう経営者のたいしたこと。従業員を大事にしてそのための学校を作り、病院を作り、福利厚生施設を 作り、大原社会問題研究所をつくった。研究所はいま法政大学に移っている。そのうえ大原美術館。たいしたもんだ。いまそれほどの視野の経営者はほとんどいないだろう。きょうはクラボウの工場だったアイビースクエアに素泊まり。夜は町の焼き鳥屋でいっぱいのんで二人で5000円、結構安上がりな一日だった。