12月25日

半日ゲラ直し。お昼近くに鳴子温泉まで遊びに行く。温泉神社にお参りし、小花で地鶏南蛮、その後滝の湯に入る。遊佐家が守っている源泉で、大きな湯船は熱い。奥のぬるい湯に浸かる。湯炊きが落ちて水しぶきが上がる。硫黄の匂いもする黄色い湯。その後、早稲田の桟敷き湯へ。その昔早稲田の学生が発見したお湯とかで早稲田の教授石山修武さんが作った当初はなんだかなあ、と思ったが、時代を経て、いい感じに寂れていた。黄色い壁と、ピンクの壁、透明な湯、高い天井と窓、本当にのんびりできる空間を作っていた。
夜、また8時ごろ、一回り、美味しい夕食を食べた後、9時過ぎに結城登美雄さん登場。明日から桑名のですぐ帰られたが、お元気そうで何より。今日は「鳴子の米プロジェクト」の長女の会。私のうちもここのお米を取っている。息子たちが美味しいというので。鬼首の寒冷地に育てる米を、「雪むすび」と名付けている。もち米のような感じだ。それを農家が食べられる値段をつけて売ることをトラストで行い、消費者は春先に今年の米を予約する。CSAコミュニティ・サポーテッド・アグリカルチャーは結城さんのアイディアで、今や、駅弁屋、東京の食堂などでも大口の予約者がいる。寒冷地のため、収穫と干しを済ませて、我が家にもつい2週間くらい前に新米が届いたところだ。東京では9月になると新米が出回り始め、首を長くして待っていたのだが、待つ甲斐のある美味しさだ。
結城さんが帰った後、西大立目さんたちとまた酒を酌み交わす。彼女はライターでもあり、プランナーでもあり、仙台の街での環境保全、建物保存を担ってきた人である。30年前、お互い30そこそこだった頃と変わらない。声高でなく、いつも冷静で、ゆっくり低い声で語る西大立目さん、みんな「タチメ」などとあだ名で呼ぶが、私の大好きな尊敬する人だ。