スポーツ関係者より。
「私は、現国立競技場を大会役員や選手として何度も使いました。先日のシンポでは
短時間にわかりやすく説明するため、女性トイレが少ないなどと言いましたが、本当
に言いたかったのは、選手・役員の動線や控室の区切りなども使いづらく、機器・設
備機能が古いなど、単にバージョンアップで済むレベルではないと感じていたことで
す。私は建築設計者ではないので断定できませんが、スタンド下の駆体構造まで関わ
るような改修は、新築以上に手間もかかり、後の不具合も起きやすいのではないかと
思ったからです。改修ではだめというわけではありませんが、新築よりも増設・改修
すれば、金額も安く期間も短くと簡単にいくだろうかと懐疑的にずっと思っていまし
た。ですから、現段階での最新設備機能への取り換え、部屋の間切りや動線の変更な
ど、スタンド下の構造・機能を大幅に変えることを考えると、『炉辺式のからぶき農
家から、オール電化へ』 (少し荒っぽいたとえでした)にできるのだろうかという意
味で発言しました。ご理解ください。
なお、私もあの高さのドーム型(JSCはドームではないというが、他の施設のひ
さし型屋根と比較して明らかにドーム式と思っています)を、ひさし型にすれば、建
築費もさることながら、年間の維持管理費が34億円から10数億円ぐらいに下がる
と思うのですが、50年先までのスポーツ施設として考えれば、何としてもあの構造
を変えさせなければなりません」