1月24日 もやもやする気持ち

『旅と鉄道』に北陸の温泉にいったルポが載っている。取材でなく撮影旅行みたいになってしまいもうこりごり。被写体が既にフォトジェニックじゃない。もこもこ着ていったのでそうとう膨張しており、まいった。『文芸春秋スペシャル』には永遠の私のアイドル、沢田研二さんのことを書いた。これまたハズカしい。掲載紙が来ると必ず落ち込む。石巻の坂下清子さんが、胸の内のもやもやを吐き出せなくておられた。集落でなくなった方たちの顔が浮かび、「まいにちなくなった家のあとのところを通るたびに、ごめんね、ごめんね、と胸がつぶれる思いで通る」とおっしゃっていた。一方生活のために、『強運の牡蠣』の応援の人たちの対応、発送、メディアへの登場も必要になり、引き裂かれるような気持ちでおられると思う。わたしも被災地のことを思うと胸つぶれ、選挙結果に打ちのめされ、身過ぎ世過ぎの原稿も書き、おいしいワインを飲んだりして、よる寝る前に何か大事なことを忘れているようなかんじがする。修業が足りない。