8月6日 30年代的観光施設

天気悪し。朝、大原海水浴場。むかしこの近くに家を借りて一夏過ごしたことがあった。そのときのクレープ地の夏がけ布団の模様も覚えている。秋草の。ここも御宿と同じくらい広い砂浜だが真ん中にテトラポットを積んで、サーファー専用にしているのでなんだか狭い感じがする。海の家も二つしかなくて、フィリピン人のおばちゃんが働いていた。サザエがなくてイカでビール。そうしたら昼寝していた主人が鰹の煮付けをだしてくれ、いまサザエを持ってくるといったがまちきれずに帰る。鰹は客をまたせるための時間稼ぎであったようで悪いことをした。石松食堂で昼ご飯。金目の煮付け、鯛の塩焼き、さんが焼き、なめろうなどおいしいのだが、おばちゃんの無愛想なこと。午後、勝浦までいって海中展望台なるものを見るが、これが昭和30年代的な観光施設で、950円もとるし、客はいない。環境庁のやっている資料館はタダだがくらくてクーラーも効いていなくて、受付に人もいない。向こうに千葉県立の海の博物館があってずっと立派なので張り合えない。しかしこれも展示にお金がかかっているものの、ばかでかい割には展示スペースは小さく、受付の女性たちはぶすっとしてやる気なく、ばかでかい駐車場がついていて、ただ公共工事がしたかっただけなことがよく見て取れる。かえりに養老温泉滝見苑がやっているご利益の湯というのに行く。タオル付きで1200円という高い湯だが、やる気と建物のデザインのよさには感心。でも黒湯じゃないんですか、と聞くと、受付のおじさん『黒い温泉はいくら掃除しなくてもわからないでしょ。うちは毎日朝晩掃除してきれいでしょ』ときた。渓谷を見晴るかす露天風呂はまるでバリのライステラスのプールみたいだった。ちかくのちーえんで中華。玲子ちゃんを送って行く。おとうとと長い話。