震災日録 1月29日 暗闇シネマ

帰って来た。いない間に富士見坂からの眺望を守る会が盛んに動いて午前中しごと。12時に友人と新宿風紋の林聖子さんを乃池ずしにご案内。穴子寿司や卵焼きを押ししいと喜んでくださる。わが父と同じくらいの野池幸三さんが前掛け姿で天ぷらを揚げているのを見て涙。お父さんの替りだと尊敬しているのは野池さんと安野先生と島根の忠吉さん。3時より、蔵でクラヤミシネマ。サリドマイドの若い女性がサンフランシスコへ留学する作品。八王子の絹の道、土本監督の『路上』。『路上』は3回目だがこわくて正視できない。音楽も不安感をかき立てていやだ。とにかく蔵が寒くて凍えた。
終わってから兆徳で新念会。思ったとおり原発の話になる。日本中が分断されている。悪いのは東京電力なのに、普通の市民がおたがいを責め合うなんて。
若いお母さんいわく「わたしはママ友の付き合いや会話の内容もA、B、Cでわけています。A層の原発に付いても知識があり、自分の頭で判断して柔軟に対応できる人とはなんでも話せます。B層はゴミ出しに行くにも服を着替えてお化粧するようなママ。人の顔色見て日和るので本当のことは言えません。一番迷っているのはこの人たちでしょう。C層は放射線なんてたいしたことない。なんでそう気にするの? という調子なので話にもなりません」なるほどね。彼女はセシウムの性質についてもわかりやすく教えてくれた。