震災日録 1月11日 グローバルな価値観とは

仲俣暁生さんが『再起動せよと雑誌はいう』という本をだされた。これについてツイッターで「実は連載時にとりあげて本に収録しなかった唯一の雑誌が『谷根千』だったのです。あの偉業がいかにしてなし得たのか、またその終了はなにを意味するのか、うまく言葉にできませんでした」と書いておられる。まずその連載というのを読んでみたい。自分でも考えて見たい。やめる理由には公にできないこともあったのだが。雑誌は終巻すると研究対象になる、と七痴庵こと田村治芳さんが言ってくれたのを思い出す。
仲俣の発言は「かわぞえあゆむ」さんというかたの「『再起動の足場』としての地域雑誌、ですぐ念頭に上がったのは『谷根千』なのですが、終わってしまって久しいですねえ。とはいえ『谷根千』では世界規模という意味でのグローバルな価値は持ち得なかったかな?」というツイートに応えたものらしい。この最後の文の意味は不明。グローバルな価値って何ですか? 私の世界観は1992年の『抱きしめる、東京』の後記に書いてある。哲学とは私の考えでは「どうして生きていくか、暮らしていくか」であって、3.11が起ころうと、自分の世界観を替えなくてすんでいるのはうれしいことだった。