震災日録 1月5日 ちゃんと売りちゃんと買う

初ゴミ収集の音で目が覚める。収集時間がものすごく長い。29日に最後に持って行ってくれてからみんな大掃除をしたので、ゴミ置き場は立錐の余地なかった。税金をはらってよかったな、還元されているな、と思うのは区では学校と図書館。都ではゴミと都営地下鉄、水道。国では――あんまりないな。博物館、美術館、劇場くらい。でもものを買わないのにごみが出る、これいかに。不必要な書類、包装紙、刊行物のせい。
帰って来た息子から「関西は神戸の地震の経験があって、みんな支援のしかたもなれているし、支援もがんばっているよ」ときいた。「でもあちこちで義捐金を募っていてもしなかった。絶対届くところにもうしましたから、といってね」東京でもカンパを募るのはいいが、支援つきとかいって野菜や缶詰をずいぶん高い値段で売っていたりする。当たり前の値段でチャンと売り、チャンと買うこと。それで対等な関係でいいと思うのだけど。被災地のひとを裏切らない、といつも考えているつもりだが、「私たちは被災者だ」といわれると反論不可能命題でこっちも息苦しくなる。はんたいに「私たち支援者だ」という蒸気が知らず出ていないかとも反省する。