震災日録 11月30日 離島なのに人口増

きょうも祭の準備、中筋のイーヤチつくりに参加。長老の前本さんにみんななんでも聞きながらやっている。前本さんが用意してくれたそばもいただく。竹富は男社会だが、長老に出番と居場所のある島である。夜は男性たちの狂言の稽古。女たちは舞踊、男は狂言とわかれ、これを島の言葉でキョンギンブ(狂言部)という。この島では年間に22回の行事があるという。戦後、復員兵などで島は2000人に人口が増えたが、生産力と見合わず、だんだん減って最少250人にまでなった。いまは毎年40万人が訪れ、内地の人と結婚して子供が生まれたり、アイターンもあって、また人口が350人を超えている。島には現在、星野リゾートによる高級リゾート計画もあって、島外から心配する声もあるが、「島のことは島の人が決める」と公民館長は言いきる。たしかに雇用が増える。いっぽう島の中に新しい居住者が住める場所はなかなかない。空き家はほとんど埋まっている。どうなるか、ゆっくり見守っていきたい。