今日からオキナワへ行く。沖縄の仕事が来るとすぐいきたくなってしまう。今回は宜野湾市にある普天間基地の騒音の取材。旅のあいだ中、原発の本を読んでいた。長谷川公一『脱原始力社会へ――電力をグリーンする』、広川隆一『福島 原発と人々』、小出裕章『原発はいらない』。原発と八っ場ダムはそっくりであるが、基地もそっくり。
話を聞けば聞くほど、住民の本音が見えにくい。親戚が勤めている、地主で地代をもらっている。基地の外だが食堂やタクシー、カラオケ、米軍放出家具やなど基地で生きている人が多い。はっきり名前を出して意見を表明するのは公務員くらいだ。市としては基地反対を表明しているから。「いま基地がなくなったらどうして食べて行くんだ」「地主が土地を売って乱開発するだけですよ」「本土のマスコミは反対ばかり取り上げている」「65年に一回ヘリがおっこっただけですよ」。かとおもうと「どういう視点で取りあげるのか」「基地は皇居に持っていけ」「東京の連中はぬくぬくしている間にこっちは夜も眠れないんだ」と言い放たれる。理解しようとしてわざわざ来た人間をなんで責め立てるのか。気持ちはわかるが、まずいやり方だと思うけど。宜野湾市は基地さえなければ青い海に面した夢のような町なのに。