震災日録 11月2日

みんな朝早くしごとに帰っていった。そこで女川の総合運動場に最後に建てる仮設住宅を観に行った。昨日いっしょになった毎日新聞の記者中島みゆきさんの案内。彼女はボランティアとしてもここに関わっている。神戸の震災のとき坂茂という建築家は鷹取教会をボール紙で再建した。
坂さんは今度はユニットを組み合わせてすてきな3階建て仮設を設計した。学生たちはそこに設置する整理棚をどんどん作っている。広い中庭には集会場も作られるようで入居の決まった人々は待ったかいがあったとよろこんでいるという。
それにしても原発の交付金で小さな町にしてはなんという不必要なほど大きい、広い運動公園を作ったことだろう。
そして隣接する最初に作られた仮設住宅は入った人には申しわけないが坂さんの仮設とはなんと差があることだろう。そちらは今冬に対応できないので断熱工事の最中。
とはいえ坂さんの仮設にしても1人なら6坪、2人で9坪、3-5人で12坪という国の基準はかなり狭いものである。流された家はこの辺ではみな広々としたものであったろうから。