震災日録 11月3日 東北大学の貴重書

東北大学の高校生の作文の阿部次郎賞の銓衡が昨日夜あり、リッチモンド仙台(9200円)にとまった。このホテルはかなりいい。エコ仕様だし、部屋は広くベッドもダブルで朝食は無料。それも焼きたてのクロワッサン。朝ご飯の場所が昼間はフリースペースとして使える。しかしホスピタリティで4年連続日本一というわりには、フロント嬢の笑顔は営業的で対応もマニュアル通り、「もういっぺんおうかがいしてもよろしいでしょうか」なんて敬語のかわりに「なに?」と聞き返してもいいから人間らしい応対をしてもらいたい。東北大学文学部の場所を聞いたら、全然違う医学部にアカマルをつけて「ここでございます」ときた。
文化の日の午後はここで講演。丸森からも何人も見えたので恥ずかしかった。植物園に行くと、仙台城時代の森が残っているのに驚く。しかしこの前の地震でか、大木がどうと倒れていた。図書館では貴重書の展示をしていてなんと三代将軍家光が竹千代の6歳時の達筆な書簡とか、マルクス自筆の献呈がはいった『資本論』とか、土井晩翠あて千駄木町五十七番地の夏目漱石からの手紙とか、びっくり。漱石の絵で平福百穂の絵に漱石が漢詩を書いたのまであった。