震災日録 7月15日 立ち上がる気になるまで

仙台の結城さんから電話。

「復興構想会議だなんて、まだ何千人も海の中にいるんだし、百か日も過ぎないうちからがたがた騒ぎやがって、うるせえって感じだな。何にも現地を知らないもんが、ちょっとした思いつきを上からいってるだけ。森さん、わかるでしょう。町づくりだって本当にやる気の人がそこにいなくちゃ外から何言っても駄目だよね。立ち上がる気になるまで辛抱強く待つしかない。

あいつら漁業のことなんかなんにもわかんねえんだ。だいたい900万くらい平均の売り上げはあるが、船だオイルだ網だ船小屋だと経費に700万かかって200万しか残らないのがいまの漁業、それでもやってんだよ。何のためか、考えてほしいな」

農家も平均収入130万とかだが、漁業のばあい板子1枚下は海、命がけで年収200万はつらい。酪農の売り上げは4000万とかあっても3000万が飼料代、3人雇ってぱあ、と前に新聞に出ていた。鉛筆と紙、じゃなかった、いまはパソコン1台あれば仕事ができる私には申し訳ない気ばかりする。キリンの工場再開、トヨタが東北を生産拠点にするとのニュースにちょっとうるっとする。