震災日録 6月27日 日出生台演習場

由布院は憧れの温泉地と皆は思っていて、由布院に行くというと「いいわねえ」とため息をつく人が多いが、実は近くに自衛隊の駐屯地があり、その奥に日出生台という自衛隊の4900ヘクタールの広大な演習場がある。すごくきれいな里山だ。ワラビやタケノコの宝庫でもある。話はよく聞くが現地をみたのは初めて、しかもよく理解していなかった。演習場ができたのは戦後ではなく、日清戦争後からある。100戸の農家と田畑を立ちのきさせて作り、小倉の師団などが演習した。

戦後は400戸の開拓農民が入ったが、まもなくGHQが占領、農民はまた追い出され、米軍が駐屯して16000人の米兵、4000人の韓国兵、700人の売春婦が常駐、由布院でも米兵による暴力事件が相次いだ。占領解除となってからは自衛隊の演習場に。そして1996年、米軍はキャンプハンセンで行っていた実弾演習をここの他本土5カ所で行うことに決めた。私はこのとき、由布院のみなさんに呼ばれてなぜか樋口一葉の話をしている。演習場の中には県道104号が通っており、周辺には農家もあり、事故が起こらないのが不思議。自衛隊は1年に300日以上演習をしており、米軍も使っている。演習による山火事もふえているという。

そこから、杵築の女性たちに脱原発の活動についてお話を聞きにいった。「できた原発については運動は盛り上がらない」ということで、主に祝島の上関原発の反対運動に参加している。このことについてはそのうち映像で。