震災日録 6月7日

JR東日本へ行って来た。結論から言うと、石巻市で被災した登米、雄勝のスレートを調査した結果、塩害も心配なく使えるものは使うことに決定した、という。技術者担当者は枚数やどこに何を使うかまで説明してくれた。とにかくここまでこれてよかった。

いっぽうJRはこちらのサイトやブログまで細かくチェックしているらしく、表現が「信頼性を失わせ、そのようなことが続くとこういう場も持てなくなります」との注意を広報担当者から受けた。公式の場で言わなかったことは書かないでほしい、とのこと。「スレート屋根募金はJR側の意向で難しそう」などとは言ったことはないとのこと。お詫びして訂正します。「ならばこの場でお願いすればやってくださるのですか?」と聞いてみたが返事はなかった。

「使わせる」とどこかにうっかり書いたのがよくないともいわれた。「使っていただく」にお詫びして訂正します。しかし国鉄時代は駅はもちろん国民のものだった。私企業になったとしても駅は公共財であり、ニューヨークでもペンシルヴァニア・ステーションが壊されたことにショックを受けた市民が立ち上がってセントラル・ステーションを保存した。公共財の利用者は意見を言う権利がある。まして保存運動によって残った駅だし、鉄道や航空会社は命を預かる事業である。東京電力だって私企業であるが、国民の監視がたりないとあのように暴走する。また広報担当者には「表現の自由」ということをどのように考えているのか、聞きたかった。とにかく「使っていただける」ことが分かったので、私は自分の時間をほかの大事なことに使うことにする。

それにしてもスレート募金は、駅を閉鎖し、お手洗いも水場も使わせず帰宅難民を出して大きな批判を知事たちからも受けているJR東日本にはイメージを上げるいいチャンスだったのになあ。あ、また余計なお世話といわれそう。