震災日記 4月25日

むかし不忍池の地下駐車場反対運動をしていたとき、不忍池周辺の地質についていろいろ教えてもらった方からメールが来た。彼は地球科学研究者である。

「まだ房総沖のプレート沈み込み部分の破壊が完了していないかも知れません。連動せずに収束してくれることを祈っています。また、フィリピン海プ レートに連動して東海-南海道で地震が発生しないことも、です。過度な心配は不要ですが、警戒を緩めないでください」(3・18)

「3月11日発生の大震災、東電の責任が追及されていますが、我々地球科学関係者 も同じく大きな責任を負っています。遅くとも2007年には今回のような大津波(貞観津波)の存在が知られていました。なぜそれが防災政策に活かせなかったのか、悔やんでも悔やみきれません。津波によるスマトラの惨状を我々は知っていたのに、です。先週月曜日の内陸地震でいわき市に出現した地震断層の調査のために線量計(放射線用)を携行して現地に行きましたが、その際、小名浜の津波被害現場にも足を運びました。TVの映像での認識を遙かに越えた惨状に茫然とし、そしてただただ「申し訳ない」とつぶやく以外になすすべがなかったのです。現場では大量の家財道具、水を吸った衣類などが放置され、上空を舞う騒がしい烏の群れが我々をあざ笑っているかのごとくでした」(4・17)

なかなか,地球科学研究者の声を聞くことはないので、大事なことだと思う。

地震予知連絡会なども責任は逃れまい。その自覚はあるのだろうか。

ここに出て来るスマトラ島沖地震は2004年12月26日マグニチュード9・1。インドネシア、タイ、インドでも津波でたくさんの死者が出た。インドでは12000人(行方不明をのぞく)。
私はその翌年、インドを訪れ,オーロヴィルという海辺の村でツナミカという小さな人形に出会った。これは漁師の夫を流され、悲しみの底にいた妻たちに、あるデザイナーの女性が提案したものである。余り切れを使って小さな人形を作ろう。一緒に手を動かし,泣き,笑いながら。これがそれまで夫に依存して生きていた女性たちの自立を促すプロジェクトになった。私はこれを買うのではなく、募金していただいてきた。いまピースボ-ト経由で2万のツナミカが日本に送られたという。すごくきれいなサイトです。ご覧ください。
http://www.tsunamika.org/