震災日録 4月24日

今日は疲れ果て、歯も浮いて一日家で原稿書き。
サトコはきょうはアースデイに行ったそうだが八ツ場ダムのことを訴えても、今年は反応が悪かったとか。前原大臣が中止を訴えたのはたった1年半前なのに。
デモに行った荒川さんによると参加者は4500人、3月27日が1000人だったから確実に増えている。今アップ準備中。
高円寺のデモも撮って来た人がいるがアップ準備中。これもいくつか出ているが撮る角度、興味、どの位置で撮るかに寄ってまったく違うデモのように見える。
主体がどこにいるのか、は重要なことだ。

ヤマサキは団子坂シネマのアンコール上映で、一日蔵で映画ざんまい。
最後はスウェーデンのドキュメンタリー『脅威』。1987年のチェルノブイリの事故の後、爆発して大気中2000メートルの高さに登った放射能は3000キロ離れたスウェーデン北辺のラップランドを襲った。

「自然を預かっている」「自分のことよりまず自然を、動物のことを考える」というラップの人々はトナカイの群れを追い、必要なだけトナカイを屠殺して、その皮を用い、肉を売り、かつ食べている。しかし事故の後、最初に穫ったトナカイは75%廃棄。3度目のはすべて廃棄。トナカイは核廃棄物となったのである。

今年東北で育てる米や野菜もへたすると核廃棄物になるかもしれない。そのことへの怒り、そして東京ではまだ食物が充分にあるかのように錯覚していることの不思議さ。

金があるんだからから輸入すればいいや、と思うかもしれないが、そうするとただえさえ食べ物のないアジア、アフリカの食糧を強奪することになる。
「日本は食物に苦しむ国になる」と佐藤忠吉さんも結城登美雄さんも言っていた。

夜中、地方選結果でる。台東区長に土建開発主義の保坂三蔵がならなくてまだしも。
さまざまな煮え湯を飲まされたが、とくに保存を前提の池之端茨城県会館を裏で動いて久保工に落とし、その久保工は蔵だけ残して後は有料(一泊二万五千円)老人ホームを新築、しかも売り逃げ、というひどい事態を招いたことは忘れない。保坂は菊祭りでこれを自分の手柄に数えて自慢していたのだから事実なのだ(谷根千をやめたのでやっと言える)。

文京区長選は小竹さんが善戦、世田谷区長選で原発の見直しを訴えた保坂展人(同じ保坂でもずいぶんちがうものだ)が勝った。世田谷区民はさすがだな。

岐阜の世界遺産白川村ではこの前行った時、富山空港へ迎えに来てくれた教育長の成原さんがなんと村長選に出て勝ってしまった。あそこも行った人のほとんどが言うように観光金儲け主義が跋扈している。国の金で修復した民家を使って民宿、食堂、土産物屋で何千万も億も売り上げる住民がいる一方、ちょっと外れた農業者は100万ちょっとしか収入がないとか。母と妻が観光業者である公務員が「誰かちゃんと儲ける人がいないと日本はまわっていかないでしょう」と公言するのを聞いていやな感じがした。そんな格差村の是正が課題だと思う。