3月7日

朝から結婚式に出かける。葬式に黒と白を着るのでそれ以外ならなんでも、とアビレイク君に聞いたので、そうなると持ってきた服の半分は着られない。真っ赤な絹のブラウスに黒のパンツ、金色のショールで勘弁してもらう。シーク派寺院にプラちゃんは白馬にまたがり、ターバンを巻いたまさに王子様のような格好で乗り込んだ。バクレ家のお父さんは銀行員、 親戚も税理士さんなど経済関係の方が多い。女性たちはサリー、男たちは絹のクルタで楽隊に合わせおどりながらあんまり進まない。一人息子の結婚式は人生最大のイベントなのだと思う。セティ家の人々皆男はターバンを巻き、しかし立派な髭を見せている。その髭をターバンを止めるゴムのなかに巻き込んでいる。今日のプリティさんは真っ赤なドレス。妹さんは濃い緑のドレス。寺院のなかの結婚はあんまり気持ちよすぎて、ピンクのリボンをつけて会場を回る所を居眠りしてしまった。その後、また盛大なパーティがあった。ネルー大学の学生たち、皆日本語をはなし、安部公房や「遠野物語」の話をする。長い長い写真撮影が行われた。ウラジオストックでばったりあった李君に、会う。立命館を卒業してこんどネルー大に留学するもだとか。しかも彼は私の大阪の知人の子息であった。こんな偶然てものすごい稀な確率だ。