9月9日

霞ヶ丘の住民に同行で有田芳生事務所で都住宅局の人とあった。

1、都は、JSC有識者会議で霞ヶ丘団地を新国立の敷地に入れることが決まったので、2012年7月に日付のない「移転していただくことになりました」という紙を全戸に配布。その後、一回だけ説明会を開く。あとは住民の不安に応えず、町会役員と二ヶ月に一度、会合を開くだけ。住民は情報の伝達も要望の吸い上げもないと感じている。

2、つまり、300戸の居住者と相談もせず、有識者会議の決定があったら、それに抗議もせず唯々諾々と都営住宅住民を追い出すことに加担した。都の住宅局の仕事は住宅困窮者の保護ではないのか?

3、しかも、都内部で、ここを新国立競技場の敷地にくみ入れるという公式の決定はされた様子がない。決定書類もない!(四季の庭、明治公園に着いても同様かも)

4、おそらく有識者会議に参加した石原知事が口約束したのではないか? 霞ヶ丘では「石原さんはこんな都心の一等地に都営住宅なんかいらないからつぶしていいと言った」という噂がたっています。もし本当だとすれば、千代田、港、中央、新宿などの都心の一等地にある都営住宅は何か国策があるたびにつぶされることになります。

5、都の渡辺氏、霞ヶ丘団地の土地権利関係を答えられず。住民甚野氏、「1ー8号棟は都の土地で、9、10が財務省の土地ではないですか」と即答。「元は青山練兵場でした」

6、JSCの高崎氏にいつ、どうやって新国立の敷地を取得したのですか、と聞きました。「四季の庭、明治公園、霞ヶ丘団地もまだ、土地は都のものです。うちは買ってません」とのこと。つまりJSCは都民の財産の上にザハの巨大なスタジアムを夢想しているのです。

7、都の渡辺氏、現在の居住者数を答えられず。200世帯くらいじゃないですかなどと答える。

私たちも関与して稲葉研究室がアンケート調査をした際、180戸はポストが空いていた(他は封鎖)、そのなかでも長期入院中、施設入居中などもあり、おそらく140戸もいないと住民。都住宅局は「丁寧に対処する」といいながら、こうした住民の意向や生活実態の調査もせず把握もしていないことがわかりました。

8、JSCは12日夜に日本青年館で解体工事の説明会を行ないますが、これについて「ステークホルダーである私たちも参加してよいでしょうか」とただしたところ、「どうぞ。立ち見になるかもしれませんが」メディアもいいんですか?「どうぞ。ただ住民が来るのでカメラ撮影はしないで下さい」とのこと。

夜、「女のきっぷ」の三刷りを祝い、久しぶりに向島のわくい亭に岩波の木村さんと行く。なかなかにおいしい。おかみさんが昔の取材を覚えてくれていたのもうれしい。

9月8日

建築家たちは納得できないところはJSCに再度質問をするという。中村勉さんが槙さんからの疑問も含めて、今日,出すことになった。中沢新一さんからも26日のシンポ「宮台真司さんにも声をかけてみる」というお返事をいただく。