6月12日

原発をやめるのに、何かいい標語はないか? シェーナウの人々は「厄介ものキャンペーン」というのを行った。『物わかりのよくない人々』『納得しない人々』という感じかな。日本人は長いものに巻かれろ、だからな。『原発の邪魔者連合』なんてどうですか? チェルノブイリでは政府のいうことを聞かずに、放射能で汚染された大地で暮らすことを選んだ人々をサマショールという。本橋成一の『ナージャの村』や『アレクセイの泉』を観るとよくわかる。仙台南の荒浜、仙台市が災害危険区域として再建築不可のところに小さな家を建てたり、この土地を見捨てない黄色いハンカチの旗を掲げる人たちもまた役所の厄介者であり、サマショールだ。トルコのゲジ広場で公園を守り、ショッピングモール計画に反対して占拠している人たちも厄介者だ。政府とつるんでうまい汁を吸うコンサルや学者の浅ましい姿をたくさん見てきたわけだけど、私は厄介者のほうがずっといい。