5月11日

余り天気はよくないが、予定通り信州上田から山に入って40分ほど、真田というところにある「らいてうの家」を見学。タクシーだと一万円くらいかかるところ、コラムを連載中の信濃毎日新聞N記者が「僕も勉強したいから」と車を出して下さった。冬期は休館なので、ようやく初夏とともにあいて、青鞜の実物が陳列してあった。私の持っている不二出版の復刻版では創刊号が真っ黄色。しかし今まで出た本には皆クリーム色と書いてある。実際には古びているから元の色は分りづらいがクリーム色がただしそう。また復刻版はみな同じ大きさに断裁してしまうが、青鞜の創刊号はほかの号よりサイズが大きい。おお、これも谷根千と同じ。創刊号だけ千駄木三丁目の楠山タイプ印刷所で刷ったので、その後三盛社で刷ったものとは一回り大きさが違う。

らいてう遺愛の茶飲みや硯、手箱、孫とお燗をつけた徳利、趣味のいい蒼い紬、ピンクの毛糸のショールなども見ることができた。

その回りは土曜日と言うのに、まだシーズンではないのか、宿も店もお休み。どんどんいって鹿澤温泉紅葉館付設のそばやを見つけた。これが素晴らしいそば。

明治の初めに開業し、大正に大火があって殆ど新鹿沢温泉に越したがこの宿だけは現地に残ったそうな。おそばとお風呂で1100円、これが素晴らしいお風呂。そのまま川原湯温泉へ。よる宿「ゆーあい」のご主人にバーでご馳走になる。