2月19日

町の食べられる景観を一緒に調べた千葉大の木下勇さんも、八ッ場ダムについて力づよいメールをくれた。
「川原湯温泉も今は4軒とは、何ともやるせない地域の方々の怒りと無念さが推し量られます。遺跡群と温泉等の資源を活用したフィールドミュージアムの構想を支持します。脱原発で水力発電の重要性をといってもダムの適地、不適地もある。火山層で地盤が脆弱等、今日いろいろな科学者の関わりでも様々な疑問が提起されている中で、これだけの文化遺産が存在する地域を、50年近く前の計画に固執することは愚かな行為と思います。地元の長年の反対を権力によって押し切り地域をずたずたに破戒してきた行為が、人々の心理面にどんな影響を与えたかを想像するに難くない。今の政権の公共工事による経済再生といってもその効果は今日かなり疑問だが、そんな政治的判断の道具にさせてはならないと思います。
 フィールドミュージアムには川原湯温泉はじめ、地域の生活や文化がいかにこの開発計画によって変化したかという「大規模開発計画と地域の生活史」のような記録も紹介するのも企画として考えられるのでは。そして、これだけの話題で多くの人が関わったからには、その地域の再生に多くの人が関わり、それも記録して現在進行形の参加型のミュージアムの展示資料とするような。それだけの文化人が関われば、今世紀型の地域の再生が可能かと思います」