1月29日 最後の宮大工?

昨日の東京新聞、筆洗の欄で西岡常一棟梁を『最後の宮大工』と表現していた。それじゃあ、これから文化財の修復はできないことになる。じっさいには同じくらいの力量を持つ棟梁はおられる。西岡さんをカリスマに持ち上げたのはメディアで、「彼はマスコミに乗った最後の宮大工」ではあるかも。安易な表現はやめてもらいたい。
教職員が卒業式を抛りだして退職する。「教師にあるまじき行為」とせめるのも「生活があるからしかたがない」と擁護するのも経済の視点での話、と宮子あずささん。この欄で唯一、おもしろい。「卒業式にも出たくないほどいやな職場だったのだろうな」と内面に踏み込む。たしかに退職金は引き金に過ぎないかも。わたしにも「他に収入があったら森さんみたいに大学をやめたい」という大学教師の知人も多い。