1月21日 震災日録

岩波新書『震災日録』を校正。ずっと映像ばかり取っていていれる写真がないことにあわてる。同行した方達から提供してもらう。2011年3月11日に東日本大震災が起こり、旅先で『世界』の清宮さんから5月号の緊急特集に書くことを求められた。なんといっていいかわからなくて、私は26日くらいまでの日録、見たこと聞いたこと考えたことを書いた。その後もブログで毎日のように書いて来た。『世界』にその後も7回連載したのでそれをまとめるつもりだったがやっぱりブログの日録を中心にしたほうが臨場感があった。しかしブログに書くのと新書になるのではやはり違う。今読み返すと気負いや興奮や勘違いもあるような気がするし、誰かの心を傷つけるのではないかと思う。とにかくメールなどを引用させていただいた方たちからは快く転載の許可をいただけた。いまは事象が複雑で、わかりにくく、分断も生まれているので、いまから刊行後の反響が気がおもいが、「そのとき感じたことを正直に書いたのだからしかたがない、何を言われても甘んじて受け止めよう」という気持ちになっている。架空のことを書く、昔のことを書くのとちがって、いまのことを書くのがどんなに難しいか、思い知った。