8月18日 石巻の坂下さん

久しぶりに石巻市北上川河口の坂下清子さんと連絡。息子さんは被災した製紙会社でリストラに会い、そのため社宅には住めなくなったので、仮設住宅にはいったが、震災から一年以上たっていたので、もとの集落の人たちとは違う所に入らざるを得なかった、と聞き驚く。それでも三部屋あるし、息子さんは福祉の仕事の勉強をし出した。旦那の健さんは毎日海にいっては刺し網をしたりして元気、私は手をついて骨折してしまったの、という。またまた驚く。なかなか東北に行けないでいる。
加藤周一『羊の歌』で気になった一節。
「すべての事件は、全く偶発的にある日、突然おこり、一瞬私たちを驚かしただけで、忽ち忘れられた。井上蔵相や団琢磨や犬養首相が暗殺され、満州国が承認され、日韓議定書が押しつけられ、日本国が国際連盟を脱退し・・・しかしそういうことで私たちの身の回りにはどういう変化も生じなかったから、私たちはそのことで将来身辺にどれほどの大きな変化が生じ得るかを、考えてみようともしまかった」(『羊の歌』)
オスプレイの配備、尖閣列島、竹島で今起こっていること、毎週金曜日のデモ、そのほかがあと5年したらどんな意味を持ってくるのだろう。