震災日録 2月23日 元のところに家を建てちゃいけないの?

石巻周辺の被災地をみて来て感じたこと。みなさん、食べ物、着るものはもう十分あると言っておられました。瓦礫の処理もかなり進んでいました。
しかし仮設の人には赤十字から家電6点セットがくるが、自宅を直している人や、二階に住む人など、仮設・借り上げ以外に住む人には何も来ない。といった不満も聞きました。
瓦礫の片付け、物資支援、炊き出しなどの終わったあと何をすべきなのでしょうか?
町づくりだと思います。それぞれ高台移転と現地再建でゆれています。仮設単位で説明会をしても住民の意志は見えてきません。かつての集落単位のコミュニティを大事にすること。集落ごとの新聞を出して遠くに身を寄せている仲間に伝えること。ちりじりにならないように。行事や祭り、伝統芸能などを大事にすることも、コミュニティ保全につながります。
集落ごとに話し合い、いっせのせで高台に移る必要もないかと思います。
どうせ行政が金をかけすぎて高台を造成するころには、結構な家族が都市部に腰を落ち着けてしまうのではないか。八ッ場ダムの代替地のように。「高台ができるのをまっていたら死んじゃうよ」と賃貸の復興住宅に入った方がいっておられました。
また海際は再建築不許可にする動きもありますが、「もとのところに戻りたい。津波がくればこんどこそすぐ逃げればいいんだ」という人も居た。根津のおじいさんが「地震が来たらこの長屋で潰されても本望だ」といっていたのを思い出しました。どこで生きるのも、どこで死ぬのも憲法に保障された自由ではないか。