震災日録 12月6日 時化にあって命拾いした話

中森荘の内盛勇さんから話を聞く。おにいさんの正玄さんとまた違ったすばらしくお元気なおじい。正玄さんは兵隊にいき、ちょっと下の勇さんは護郷隊にはいって西表に駐屯した。戦後は、由布島に小屋を建てて西表で田んぼをやっていた。お盆の頃帰ろうとして台風に会い、波にもてあそばれながら二里泳いで竹富に帰った冒険談などをきく。
お昼は狩俣恵一先生のご両親に挨拶に行ったら、お昼をどうぞととびきりおいしい焼きそばにあずかった。お父さんは本当にようすの良い方で、がっしりして声も大きくて、さすがに名家に婿がねと見込まれただけのことはある。「家中先生もきれいな人を連れ歩いて」などと冷やかしてくださって、昨日とはずいぶん待遇が違う。夜は念願の赤山喜介さんのお話を聞くことができた。92になられるのに、記憶力抜群で耳もよく聞こえてビルマ戦の話などをしてくださった。きょうは泉屋さんに泊まる。篤さんの夫人きょうこさんとゆっくりお話しできてよかった。東京で働いていたのに竹富に来て、篤さんと出会い、このひとだ!とおもって結婚した。すごいな。