震災日録 9月24日

朝、小金井の武蔵国分寺公園で友人の寄田君が馬車を走らすというので観に行く。物すごい人気で町中をはしるコースは完売、カフェスローの吉岡さんが「森さんは馭者席の横がいいよ、タイヤの上に乗れば、馬への負担も軽いから」というので寄田君の隣り、特等席にのせてもらった。親子つれ本当に楽しそう。途中から、歩きでなくトロットになる所が興奮した。寄田君はシルクハットにえんび服。吉岡さんはチョッキにカウボーイハット、二人とも決めてました。
寄田君は書いています。お母さんと一緒でなくお父さんと一緒に馬車に乗った子どもが悲しそうに泣きはじめた。

「まぁとにかく、僕は歌います。
「お・う・ま・の・おやこ・は・なかよし・こよし」
僕の大好きな歌です。
この歌は、馬のリズムにしっかりあいます。
そして多くの人がこの歌を知っています。

ゆっくりとしたリズムで、僕が歌い始めたとき、馬車に乗っている大人と呼ばれる人々と合唱が始まりました。
「いつでも・いっしょに・ぽっくりぽっくり・あるく」
そのまま2回目のお馬の親子が始まります。
「おうまの・おやこは・なかよしこよし・いつでもいっしょに・ぽっくりぽっくりあるく・・・」
この合唱のあいだ、子どもは泣いていました。
ところが、合唱が終わるとき、子どもは泣き止み、とても静かな深い呼吸をして、まわりの世界の中に落ち着きました。悲しみが消え、喜びが生まれた瞬間でもあります」

馬ってすごいなあ、と私も思いました。ポニー乗馬も小森さんが乗せていましたが、乗る時は不安そうだった子どもが乗るとみんな、明るい、輝かしい笑顔を見せるのです。
ああ、谷根千でも馬車を走らせられないかなあ。