震災日録 7月29日

今日は中村さんの運転で、最初、富士見町の百合の里にいったらなんとロープウェイこみ1700円もかかるのでやめる。信州はこういうバカ高い観光施設やわけのわからない美術館が多いとこ。それで白樺湖へはしる。昔通りのちまちました偽スイスみたいな建物の多い景色。湖畔でそばを食べる。これまた信州そばとの幟に引かれたものの、いっぺんに6玉ゆでたのだろう、粉っぽくて歯ごたえもなく、つゆの味もいまいち。温泉は「眼下に白樺湖が見える」はずだったが、女湯はのぞき防止か、窓ガラスにフィルムがはってあり、露天の方も木枠で見えないようにしてあった、がっかり。東北でたちより湯300円に慣れているので信州の700円は高いと思う。しかし霧ヶ峰まであがったら日光キスゲの大群落をタダで見せてくれたのでうれしい。反対側には何もないので、これも人為的に植えているのかと思ったら、そうではなく、ないところのはみんな鹿が食べちゃったのだそうな。道理で妙な線が張ってあると思った。立ち入り禁止ではなく、電気入りの鹿防止冊なのだった。むかしなつかしいコロボックルヒュッテ、さらに八島湿原ちかくのクヌルプもまだやっているようだった。出ていらした御主人はわが20代の頃すでに50くらいだったからかなりのお年になられたであろう。それこそヘッセかシュトルムの小説にでてくるように深く遠くを見るまなざしなのであった。