震災日録 7月23日 蔵の映画祭

「核とわたしと原子力」を蔵で見る。「あしたが消える」―原発で働いていた父が骨ガンで亡くなった。主婦のモノローグで被曝労働や原発事故について明らかにして行く。1989年に「原発を考える映画人の会」というのがあって、こんな映画を撮っていたとは。

夕方の部は土本典昭「原発切り抜き帖」。1982年といえばチェルノブイリ以前である。水俣に心を寄せた土本さんの感受性、小沢昭一さんの語りでスクラップブックだけで一本の映画ができてしまう。同じ年、カナダ政府は医学博士へレン・カルディコットの講演を映像で撮った。クールな語り口で核兵器のこわさを語り尽くす。ほかにも原発がいかに導入されたか、解体はいかに難しいかなどの映像あり。

それにしても荒川俊児さんや吉川繋さんは本当に昔から核や原子力の危険を訴えていたんだなあ。あらためて尊敬。「ドキュメント・チェルノブイリ」高木仁三郎さん解説はDVD発売中。1200円。